シービーside
アイルランドに滞在してから2週間、トレーニングを課してたりインタビューを受けたりしながらだと、時間はあっという間に過ぎて行った。いやぁ〜やっぱり八幡が付いていると全っ然違うね♪前の時はトレーニングメニューを画像で貰ってたんだけど、今は現地であたしの体調とかを見ながら1番のメニューでトレーニングをしてくれたから、前の2000ギニーとダービーよりもすこぶる調子が良いよ♪
しかもコレ、凄いよね。外国のウマ娘が3冠懸かってるのにここまでするのかな?レース場の入口にすっごい装飾でこんな事書かれてたの!
【Grab the three crowns and catch it, Japan's young samurai!!】
って書かれてたんだよね。なんか納得してた八幡に聞いて教えてもらったんだけど、意味は【3冠を掴み獲れ、日本の若き侍!!】なんだって!!あたし侍って柄じゃないんだけどなぁ〜まぁでも、海外とかだと侍とか忍者が有名だからね。
けどまぁ今日がアイルランド最後の1冠、アイルランドセントレジャーの開催日なんだ。
八幡「しかし、凄い人だな。こんなに集まるものなんだな、海外では。」
シービー「……ううん、2000ギニーとダービーではこんなに集まらなかったよ。やっぱりあたしの3冠が懸かってるからじゃない?」
八幡「だからってこんなに集まるか?」
ルト「やぁシービー、久しぶりだね。」
シービー「あっ、ルト〜久しぶり♪」
ルト「うん。そちらが君のトレーナーの【clairvoyant】だね?初めまして、ボクはルトダラーク。前にシービーと一緒に走ったウマ娘だよ。」
八幡「トレーナーの比企谷だ。それで、今日は観戦か?出バ表には名前が無かったからな。」
ルト「うん、その通りだよ。一応私もシービーの走りに魅せられたファンみたいなものだからね。今日はシービーの応援をさせてもらうよ。」
やった♪何だか嬉しいなぁ〜こうやって現地の子に応援してもらえるのはっ♪
ルト「【clairvoyant】なら知ってると思うけど、今回はかなり手強い相手が参戦してるから、とても厳しいレースになると思うよ。だからシービー、気を付けるんだよ?」
シービー「それってどんな相手?」
ルト「それは……あっ!ちょうど来たみたいだね、あの人達だよ。皆シニアクラスのウマ娘でかなりの実力者だから順に説明するよ。1番前の鹿毛のウマ娘がサーテックス、去年のこのレースに加えて今年のカラCにも勝っているアイルランド屈指のステイヤーだよ。2人目が奥の青鹿毛のソナライズ、去年のドイツのオークス、今年になってからはドバイのゴールドCと豪州つまりはオーストラリアのシドニーCを勝っているんだ。あのウマ娘もかなりの強者だよ。」
シービー「レースの名前聞いただけでも分かっちゃうんだよね〜殆ど長距離。」
ルト「そして1番後ろに居るのがこの欧州で最も強いウマ娘って呼ばれているウマ娘、エルーティクル。なんと言ってもこの前のステイヤーズミリオン完全制覇だよ……それだけじゃなく、去年のカドラン賞も勝ってるわけだからステイヤーの枠には入らない程の超弩級のステイヤーウマ娘なんだ。」
八幡「マジか、凄いな……ステイヤーズミリオン完全制覇って言えば4,000mのゴールドC、3,200mのグッドウッドC、3,300mのロンズデールCの他に3月から6月に行われている対象のレースに勝たないと完全制覇と認められないシリーズレースだぞ。それを制覇したってのかよ………」
ルト「そうさ、しかもそれだけじゃない。彼女はクラシッククラスの頃に3つの長距離レースに出場してそれを勝ってるんだ。このレースもその1つで、イギリスのイギリスセントレジャー、フランスのロイヤルオーク賞、規格外の強さは長距離を走るようになってから目覚め始めたんだよ。」
「随分と人の事をベラベラ喋ってくれてるようじゃねぇか、ダービー2冠のお嬢ちゃんよぉ?」
ルト「っ!」
「まっ、今回はお前に用はねぇ。あるのは………」
シービー「ん、あたし?」
ティクル「あぁ、テメェだよ。ソイツから紹介があったみたいだから名乗る事はしねぇぜ?お前の名前は?」
シービー「じゃああたしもいいや。どうせ興味も無さそうだし、言っても覚えないでしょ?」
ティクル「………はっ、お前面白いな。日本にはこんな命知らずが居たのかよ。まっ、お前の言う通りだ。覚える気なんてサラサラねぇ。お前は俺の前で無様に負けんだからよ。」
シービー「………」
八幡「もう勝った気でいるとはな、けど良いのか?そんな事言ってよ。」
ティクル「あ?何だお前?しゃしゃり出て来てんじゃねぇよ。お前にも用はねぇよ。」
八幡「俺はコイツのトレーナーだからな、無関係じゃねぇ。それよりもそんな事言っていいのか?」
ティクル「……何が言いてぇんだ?」
八幡「何、そんな大口叩いて俺達に負けちまったら、お前とんでもない赤っ恥かいて帰る事になるぞ?」
ガシッ!!
ルト「えっ、ちょっ!?」
ティクル「テメェも面白いな?すると何だ、この俺がこんな雑魚に負けるって言いてぇのか?」
八幡「自分の力を過信し過ぎると、とんでもない事になるぞ?」
ティクル「このっ「ねぇ、そろそろ離してくれる?その手。」あぁ!?」
シービー「君の相手はあたしでしょ?あたしのトレーナーにそういう事をするのは筋違いじゃない?決着ならレースでつけようよ。その方が分かりやすいし。」
ティクル「………」
ティクルT「ティクル!!お前はまたやっているのか!!何度も言ってるだろ、喧嘩を売られたからって「おい、うるせぇから黙れ。」なっ、お前はまた………」
ティクル「………」
シービー「………」
ティクル「フン、いいぜ。お望み通りレースで白黒つけてやるよ。」
シービー「それはいいから早く離してくれる?」
ティクル「キャンキャンうるせぇな、分かったよ。次会う時はレースでだ。それとお前、最後にもう1つ言っておくぞ。」
シービー「?」
ティクル「長距離で俺に勝てると思うなよ。」
そう言って彼女、確かエルーティクルは去って行った。あんな性格だなんてね………まだシリウスの方が可愛いよ。
ティクルT「すみません本当に!何度も言ってるんですけど、あの性格が一向に治らなくて………」
八幡「いえ、大丈夫です。」
ティクルT「お互い良いレースをしましょう、では自分も失礼します。」
シービー「あのトレーナーも大変そうだね。」
八幡「全くの同意だ。」
ルト「いやいやそれよりも2人共っ!!私は肝を冷やしたんだけど!?あの人にあんな啖呵を切るなんて………相手は世界最強のステイヤーなのによくあんな事が言えたよ。」
シービー「まぁ負けるつもりなんて全く無いしね。それに勝つつもりでここまで来てるんだから。」
八幡「その通りだ、それにあのくらいだったらいいだろ別に。あっちは俺達以上の事言ってんだからおあいこだろ。」
ルト「………君達はある意味、命知らずだね。」
何だろう、我ながら凄いキャラを生み出してしまった………
それと今夜は凱旋門賞!!日本馬4頭、頑張って!!!