比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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嫌われ者

 

 

シービーside

 

 

ふぅ……あのエルーティクルって人、自分は長距離で負けないって絶対的な自信があるんだと思う。負けるだなんて微塵も考えてない顔してた………けどそれはあたしだって同じ、アイルランド3冠が懸かってる。それに………アイツ、八幡の胸ぐらを掴んだ。()()()の八幡に手を上げようとした事、絶対に許さない。

 

 

八幡「シービー、落ち着け。」

 

シービー「っ!八幡………」

 

八幡「さっきのアイツの事を考えているんだろうが、それは今考える事じゃない。このアイルランドセントレジャーはお前にとって初めての長距離の舞台になる。相手にとって不足はないと思え。それにいきなりの相手が世界最強のステイヤーなんだ、勝ったらとんでもなく気持ち良いだろ?」

 

シービー「……あはは、八幡は変わらないなぁ〜。うん、そうだね。あたしはあたしのレースに徹するよ。彼女の事は一旦、忘れるよ。」

 

八幡「あぁ、そうしろ。んじゃあパドックに行くぞ。そろそろ時間だしな。」

 

 

ーーーパドックーーー

 

 

実況『続いては日本から来た若き侍、【天衣無縫】の2つ名を持つこのウマ娘はアイルランド3冠を狙います、2番人気にして2冠ウマ娘のミスターシービーです!』

 

 

シービー「………」

 

 

解説『我々は認識を改めなければなりませんね。日本から来たウマ娘が、このアイルランドの大地でここまでの成績を出しているのですから。そして見て分かります、今日の彼女も絶好調ですね。』

 

 

ティクル「ハッ、たかだか別の地域で結果を残したからって過大評価し過ぎだろ。お前もそう思うだろ?」

 

シービー「また君?そんなに誰かに構ってもらいたいのなら他所に行ってよ、今は君の相手する気分じゃないから。レースまで待ってくれる?」

 

ティクル「見られてるからカッコつけてぇのか?んな無駄な見栄張るんじゃねぇよ。これから負け戦が始まるってのに見栄張っても仕方ねぇだろ。」

 

シービー「君って口が減らないね。負けた時の事を考えておいた方がいいよ?ホントに恥かいちゃうよ?」

 

ティクル「その手には乗らねぇよ。俺を挑発しようとしてんだろうが無駄だぜ?」

 

シービー「そんなつもり無いけど、話が無いならあっち行ってくれないかな?あたしは八幡と作戦の話しないとだから。」

 

ティクル「んな無駄な事しても意味なんてねぇのによ………まぁいい、精々足掻く事だな。」

 

 

はぁ……やっと行った。もうこっち来なくていいよ。

 

 

八幡「良い気性してるよな、アイツ。」

 

シービー「ホントにね。それで作戦なんだけどさ八幡、1つお願いがあるんだ。」

 

八幡「ん?」

 

シービー「あたし、1番後ろから全員をごぼう抜きにしてもいい?」

 

八幡「いいのか?1番の強敵のエルーティクルの脚質は逃げだぞ?」

 

シービー「うん、あたしがそうしたいんだ。」

 

八幡「………分かった、じゃあそれで行け。けどコーナー辺りからは仕掛けろよ?きっと直線からじゃ間に合わないだろうから。」

 

シービー「うん、分かった。」

 

 

こっちの方があたしは燃える。それにせっかくの大舞台なんだから楽しまないとねっ♪

 

 

「キミ、あの【暴走機関車】と話してたよね?大丈夫だったかい?」

 

シービー「うん、大丈夫だけど……君達は?」

 

「あぁ、自己紹介がまだだったね。私はサーテックス、こっちはソナライズ。私達はアイルランドのウマ娘で幼馴染なんだ、よろしくね。」

 

ソナ「………よろ。」

 

シービー「うん、よろしく。あたしはミスターシービー。それでさっき言ってた大丈夫っていうのは?」

 

サーテ「………彼女はどうにも相手を下に見る傾向があってね、私達も最初戦う時はお互いに良いレースにしようと挨拶に向かったんだけど、突っぱねられてね。『よろしくするつもりなんてねぇ、失せろ。』って言われてしまったんだよ。』

 

ソナ「………気分悪かった、でも負けたから言い返す事も出来なかった。」

 

八幡「欧州でも嫌われ者って事か?」

 

サーテ「憧れる子は居たとても、彼女と共に行動しているウマ娘を今まで見た事は無いかな。トレーナー君も胸ぐらを掴まれていたのに、よく平然としていられたね?肝が据わってるよ。」

 

ソナ「………ん、度胸ある。」

 

八幡「怖くないって言ったら嘘になるが、これからレースがあるのに暴力沙汰を起こす程、バカではないと思ったからな。」

 

シービー「けどあぁいうのはもうやめてよ?あたしも少しヒヤヒヤしたんだからね?」

 

八幡「流石にこの先はやるつもりはねぇよ。けどさっきみたいに失礼な態度を取る奴にはやるかもしれない………とだけ言っておこう。」

 

シービー「………」ジトォ∼

 

八幡「いや本当だぞ?俺からはやるつもりは無い。けど無意識にやっちまうかもしれないだろ?」

 

 

………まぁ、今はそれでいいや。

 

 

サーテ「けど私達は君と良い勝負が出来ると思っている、だから今日はよろしくね。」

 

ソナ「………ファイト〜。」

 

シービー「ん、よろしく。ところでさっきサーテックスが言ってた【暴走機関車】って彼女の2つ名?」

 

サーテ「うん、そうだよ。過去にイギリスの凄いウマ娘が王族から直々に拝命されたとされる2つ名から少し弄ったものだとされているよ。」

 

ソナ「………確か、そのウマ娘はセントサイモン。」

 

八幡「………こりゃまたとんでもないウマ娘の2つ名から弄ったもんだな。」

 

シービー「凄いの?」

 

八幡「あぁ、間違いなく。けど今はレースだ。」

 

 

 




エルーティクルは欧州でもあまり好まれていない模様。

まぁそりゃそうだ。
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