比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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休日の使い方

 

 

八幡side

 

 

エアグルーヴとのトレーニングを開始してから数週間が過ぎた。意外にもアイツの吸収力は強く、克服点を次々と解消していっている。それにしても1ヶ月も経たない内に、よくやってくれたものだと思っている。俺が今やらせているメニューは、普段トレーニングをしているウマ娘からしてみれば、かなり味気無い内容ばかりのものだ。要点をしっかりと理解していなければ続かないようなメニューだ。恐らくだが、エアグルーヴ自身もそれに気が付いた上で行っているのだろう。

 

だが何にしろ、デビュー戦が楽しみでもある。そして今日はエアグルーヴの希望でトレーニングは休みになっている。まぁ生徒会の仕事もある中でトレーニングもやってくれているんだ、希望くらいは聞いてやらないとな。モチベーションも上がらないだろう。さて、トレーナー室に来たはいいが、何をしようか………

 

 

ガチャッ

 

 

八幡「ん?」

 

???「っ!?な、何でトレーナーが!?」

 

八幡「………何でも何も、此処は俺とエアグルーヴの部室だから、だが?」

 

???「………」

 

 

え?何で俺初めて会ったウマ娘に睨まれなきゃならないの?何もしてないよね?ていうかこのウマ娘、誰なんだ?それにこの部室に来たって事は………エアグルーヴに用事か?

 

 

八幡「あぁ~……もしかしてだが、エアグルーヴに用事か?今日はトレーニングをオフにしてるから今日は来ないぞ。」

 

???「別に、アンタには関係無いし。」

 

 

うわぁ辛辣な言葉………

 

 

エアグルーヴ「済まないドーベル、待たせ……何だ貴様、部室に居たのか。」

 

八幡「居たら悪いか?ならお暇するぞ?」

 

エアグルーヴ「いや、構わない。これからドーベルのトレーニングだ、気にするな。」

 

八幡「ドーベルってのは、その子の事か?」

 

エアグルーヴ「あぁ、そうだ。それから不用意に近付かない事だ。ドーベルは男性が苦手でな、故に私が指導をしているのだ。」

 

八幡「……成る程な、一応理解した。因みに聞くが、今日の内容はどうするつもりだ?」

 

エアグルーヴ「それを聞いてどうするのだ?」

 

八幡「俺はトレーナーだぞ?見る事は望まれなくとも力くらいは貸せる。お前が指導するんだろ?担当トレーナーの力くらい使ったってケチ言われねぇよ。」

 

エアグルーヴ「………今日はゲートのスタートからの走り方に重点を置くつもりだ。」

 

八幡「そうか、なら………コイツを参考にしてみろ。丸パクリしても構わねぇからよ。じゃあな。」

 

エアグルーヴ「お、おい!貴様は此処に居て構わないと「考える時間くらいは必要だろ?その間ソイツも此処に居るんだ、俺が居たら落ち着けねぇだろ。」………」

 

 

何するか………カフェのコーヒーでも飲みに行くか。あの部屋、落ち着くんだよなぁ………変な怪奇現象起きるし、隣の実験機器ヤバそうだけど。

 

 

八幡sideout

 

エアグルーヴside

 

 

エアグルーヴ「余計な気を回させたか………だが、確かに少し考えたい。ドーベル、そこに座って待っていろ。組み直す時間が欲しい。」

 

ドーベル「は、はい……」

 

 

………やはり普通では思いつかないような内容だ。一体どんな思考をすればこのようなメニューを組めるのだろうか?

 

 

ドーベル「あの、エアグルーヴ先輩。少しいいですか?」

 

エアグルーヴ「何だ?」

 

ドーベル「先輩の担当トレーナーって、どんな方なんですか?」

 

エアグルーヴ「………一言で表すのは難しいな。あまり奴にはふさわしくはないが、外柔内剛といったところだろう。」

 

ドーベル「そ、それって?」

 

エアグルーヴ「奴の見た目はあんな感じで頼り無さが際立つ。姿勢も悪ければ目付きも悪い、言葉遣いもあまり良いとは言えん。見た目では良い印象はあまり無いだろう。だが、奴のトレーナーとしての意識は高いものだと私は思っている。このトレーニングメニューを見ても分かるが、配慮すべきポイント、時間の使い方、要点、細かに書かれている。学生の私でも理解が出来る。奴は中々に強い精神を持った男なのだと思う。」

 

ドーベル「先輩が誰かに対してそこまで言うのって、なんか珍しいです。」

 

エアグルーヴ「それなりの評価をしているだけだ。」

 

 

エアグルーヴsideout

 

ーーーーーー

 

 

八幡「……やっぱお前のコーヒーって美味いわ、砂糖いくつか入れるけど、それでも美味い。」

 

カフェ「それは、良かったです。ですが……トレーナーさんの、作るコーヒーも、美味しいです。」

 

八幡「そうか?あっ、じゃあコレも食うか?」

 

カフェ「………これは、パウンドケーキ、ですか?」

 

八幡「あぁ。良い店があってな、そこで買ってきた。今度作ってみようとも思ってる。味見役、頼めるか?」

 

カフェ「私よりも、適任者が居ると思いますが?」

 

八幡「それって誰の事だ?」

 

カフェ「……オグリキャップさん、スペシャルウィークさん、です。」

 

八幡「ダメだろ、絶対何個も作らされるパターンだって。俺があの2人には必死に隠してるんだから。」

 

カフェ「………その内、バレるのでは?」

 

八幡「その時は逃げる。」

 

カフェ「ウマ娘から逃げられるとは思えませんが。」

 

 

 




はい、メジロドーベルさんが出て来ましたね。ウマ娘で出てくるキャラの中でもまだ存命している名馬ですね。

主な勝ち鞍は阪神JF、オークス、秋華賞、エリザベス女王杯連覇と牝馬相手ではめっぽう強い馬でした。その戦歴21戦10勝の内8勝は同じ牝馬で勝利を収めています。

現在は繁殖馬を引退してリードホース(0歳の仔馬達のお世話役。)をしているとの事。長生きしてほしいですね。
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