比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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魔性

 

 

八幡side

 

 

八幡「あぁ……また此処に来てしまったよ。呼ばれたからつい来ちまったけど、はぁ………」

 

アルダン「兄様、そんな事言わずに。この家の者達は兄様の事を気に入っていらしてるのですから。」

 

八幡「それって俺の作った菓子を、だろ?俺自身ではないだろうに。」

 

アルダン「確かにそれもあるでしょう。しかし私は兄様のトレーニングのおかげでこれだけの成績を収められられています、私が気に入ったのはお菓子のみならず兄様のお人柄も気に入っていますよ♪」ニコッ

 

八幡「……そりゃどうも。」

 

 

皆もう気付いているとは思うが俺は今、メジロ家に来ている。何で来ているのかというと、メジロのご当主様からお呼ばれしたからだ。どんな目的かは分からないが、きっと菓子を作る件についてだろうな。

 

 

アルダン「では、参りましょうか♪」ウデ ヒッパリ

 

八幡「……なぁ、他の連中も居るのか?」

 

アルダン「と、いいますと?」

 

八幡「お前の妹分達だよ。ライアン達の事だ、居るような気がするんだよな。」

 

アルダン「どうでしょう……私もあの子達の予定を常に把握しているわけではありませんから。それに私は兄様と一緒に来たのですから、あの子達は予定があると思われますよ?」

 

八幡「ん〜……けど1人は居るんじゃね?パックイーンとか。」

 

アルダン「マックの名前もそのように定着しているのですね………」

 

 

いやだって俺のアイツのイメージがそういう風になってしまってるんだからしょうがねぇだろ。

 

 

ーーー執務室ーーー

 

 

コンコンコンッ

 

 

アルダン「お婆様、アルダンです。それからトレーナーもお連れしました。」

 

当主『どうぞ、入ってください。』

 

アルダン「はい、失礼致します。」

 

八幡「失礼します。」

 

当主「ご足労いただきありがとうございます、比企谷トレーナー。アルダンや孫娘達が常日頃お世話になっております。」

 

八幡「いえ、呼んでいただいて光栄です。しかし、本日はどのようなご用件で?以前からお話をいただいている件でしたらお断りしていますが……」

 

当主「やはり答えは変わりませんか。ですが今回はその件ではありません。久しぶりに貴方の作る菓子が欲しくなりましてね、よろしければ作ってはいただけませんでしょうか?」

 

八幡「……そちらがご用件でしたか。」

 

当主「申しわけありません。事前にアルダンに連絡しておけば良かったですね。それでいかがでしょうか?」

 

八幡「それでしたら構いませんよ。時間は2〜3時間くらいただきますけど、希望は何かありますか?」

 

当主「お任せ致します。比企谷トレーナーの腕であれば安心ですから。」

 

 

 

とりあえず、作るか。何作ってもいいって言ってたけど、ケーキは美味しく作るなら3時間以上はかかる。なら1番はクッキーかタルトだな。タルトなら生地は売ってるのを使えば残りは具だけ……うん、コレだな。

 

 

ーーー数時間後ーーー

 

 

八幡「ふぅ……出来た。」

 

アルダン「まぁ、とても美味しそうな香りですね。」

 

八幡「何だ待ってたのか……」

 

アルダン「お婆様も心待ちだったようですので。それに私も楽しみだったので。」

 

 

それから俺はご当主様に作った菓子を持って行った。紅茶とかは執事さんが用意してくれるだろうからそこまではやっていない。そんで俺は、いや俺達は………

 

 

八幡「いいのか?俺がこんな席使って。」

 

アルダン「えぇ、勿論です。それに兄様のお作りになったお菓子、楽しみです。」

 

八幡「なら食べるか……あっ、お茶無かったな。ちょっと取ってくる。」

 

アルダン「それでしたら執事の者に……行ってしまわれました。」

 

 

ーーー屋敷内・調理場前ーーー

 

 

八幡「茶葉の場所とか聞いてなかったなぁ……人の屋敷の中の調理場を漁るような真似はしたくないけど、背に腹は変えられねぇよなぁ………」

 

 

ガチャッ

 

 

八幡「……ん?」

 

 

誰だ、あの青鹿毛のウマ娘……アルダン達や当主様以外のウマ娘は見た事が無い。本当に誰だ?それにアルダン達よりも幾らか年上に見えるが………

 

 

???「とても美味しそう……これは一体誰がお作りになったのかしら?」

 

八幡「あぁ〜……少しいいですか?」

 

???「?……あら、いつの間に……ご機嫌よう。貴方は確かアルダンのトレーナー……だったかしら?」

 

八幡「確かにそうですが………貴女は?」

 

???「名前を言っていなかったわね、私は「兄様、茶葉の場所が分からないと思ったので私も………姉様っ!?」あらアルダン、ご機嫌よう。」

 

八幡「姉様?まさか、あの【魔性の青鹿毛】?」

 

???「うふふふっ、世間からはそうとも呼ばれていたかしらね。では改めて、私はメジロラモーヌ、そちらに居るアルダンの姉よ。」

 

 

まさかの大物だ……この日本ウマ娘界史上で初めてトリプルティアラを達成したウマ娘だ。入学当初は脚の不調もあったからか期待なんて1つもされていなかったそうだが、デビュー前で2着に20バ身の大差をつけての勝利。それから幾つかレースを走った後、クラシッククラスになってからは飛躍を迎え、連戦連勝。そして最後の秋華賞を先頭で駆け抜けた時、歴史が開かれた。史上初のトリプルティアラを達成。それもトライアルレースも制している事から【完全ティアラ】とも評されていた。それまでティアラ路線史上最強とまで言われていたテスコガビーと比べられる程の強さを誇っていた。

 

 

八幡「驚いたな……初代トリプルティアラの達成者と会えるなんてな。」

 

ラモーヌ「こちらこそ、かの有名な【天眼】トレーナーとお会い出来て光栄よ。それに脚元に不安のあったアルダンをここまで走れるようにしてくれた事、少なからず感謝しているわ。いつか、また妹と走りたいとは思っていたけれど、その時も遠くはなさそうね。」

 

アルダン「っ!」

 

八幡「まぁまだジュニアクラス、これからだ。」

 

ラモーヌ「うふふふっ、近い内に妹の走りを見る為にも、そちらのトレーニングに厄介になっても?」

 

八幡「その時は歓迎する、ティアラ路線史上最強クラスの走りを見てみたいしな。」

 

 

 




久しぶりの紹介、メジロラモーヌです!

【メジロの至宝】【魔性の青鹿毛】の異名を持つ史上初の牝馬3冠を達成した競走馬です!細かい内容は本文にも書かれていますので省きますが、当時の牝馬3冠は秋華賞ではなくエリザベス女王杯だったので、現代の仕様ではありません。

そして彼女の血はメジロリベーラを通して受け継がれ、曾孫世代にフィールドルージュが川崎記念、グローリーヴェイズが香港ヴァースを2度優勝しています。曾孫世代で漸く血が覚醒したんですかね?

グローリーヴェイズに至ってはラモーヌにすっごく似ていますからね。
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