比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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ライスの今

 

 

ライスside

 

 

お兄様とスピードトレーニングをしてから、ちょっとだけ速くなれた気がするんだけど……どうなのかなぁ?10月の2戦目の芙蓉Sでは良いレースだったってお兄様が言ってくれた。特に気にしてなかったけど、新聞を見たら評価をしてくれる人が★5つの内4つも付けてくれてたのは、ちょっとだけ嬉しかった♪

 

ちゃんと速くなれてるっていうのはライスも分かるんだけど、実際どのくらいなのかはよく分かってないまま………だから次のトレーニングの時にお兄様に相談しようって決めてるんだ。

 

 

ーーー部室ーーー

 

 

ライス「ねぇお兄様、ちょっといいかな?」

 

八幡「ん?どうした?」

 

ライス「あのね?ライスって今どのくらい強くなってるのかなぁって……」

 

八幡「……ライスにしては珍しい質問だな。どうした、気になる事でもあったのか?」

 

ライス「うんと、この前の芙蓉Sではとっても良い走りだって言ってくれて嬉しかったんだけど、じゃあライスはどのくらい速いのかなぁって……ちょっと気になっちゃったんだ。」

 

八幡「……成る程、つまり今の自分がどの辺に居るのかを知りたいんだな?」

 

ライス「う、うん!」

 

八幡「……-そうだな。じゃあ1つ確認だ、次のレースは何にしているか覚えてるか?」

 

ライス「ホープフルSだよね?2,000mの。」

 

八幡「そうだ。ジュニアクラス最後のGⅠかつ、スピードとスタミナを要求されるレースだ。ライス、今お前が1番必要としているのは何だ?」

 

ライス「確か……スピード?」

 

八幡「惜しいが違う。お前に必要なのは瞬発力、1歩1歩の力だ。相手をすぐに追い抜けるだけの確かな瞬発力だ。まぁスピードも当てはまるが2番目だな。」

 

ライス「瞬発力……」

 

八幡「次のホープフルS、中山の2,000mだ。賢いお前だったら分かると思うが、何がある?この前の芙蓉Sでも学んだと思う。」

 

ライス「……心臓破りの急坂。」

 

八幡「正解。今のお前のスタミナなら距離は全く問題無い。スタミナも最後まで持つ事はこの前のレースでもう分かってる。けど問題は他にもある。今度出るホープフルSはGⅠ級、芙蓉Sと同じ距離でも内容は違ってくる。1つは人数だ。」

 

ライス「に、人数?」

 

八幡「芙蓉Sでは8人だったが、中山のフルゲートは18だ。半分以下の芙蓉Sでは参考にならない。次に走るホープフルSではきっと18人全員収まるだろう。そんで2つ目がペース。」

 

ライス「ペース。」

 

八幡「ライスの脚質は先行だから前の位置に付くのがセオリーだ。だが逃げウマ娘が居なかったら?誰が前に出る?先行の脚質が多過ぎて思うようなポジションが取れずに後ろや前に行ったら?そうなったら確実にペースは乱れる。それにGⅠともなれば作戦は1つとは限らないだろうし、好きには走らせてもらえないだろうしな。」

 

ライス「そっか……この前のレースと同じにしたらダメって事なんだね?」

 

八幡「その通りだ。そして3つ目、これが1番の鬼門にしてお前の課題……スピードと瞬発力だ。中山最後の直線には心臓破りの坂がある。中山1周した最後にあの坂だ、幾らスタミナが豊富にあってもあの坂に対してスピードを殺さずに駆け上がれるだけのスピードとスタミナが無ければ一気に追い抜かれる。この前のレースで見た感じでは70点っといったところだ。」

 

ライス「70点………」

 

 

低い……これじゃ1着は獲れないよね………

 

 

八幡「坂を上がってからもスピードを出せるくらいじゃないと、勝つのは無理だろうな。芙蓉Sでは最後に少し落ちたからな。」

 

ライス「……うん。」

 

八幡「まぁそれを責めるつもりは無い、短い期間の中でデビューしてから2ヶ月の短い期間でよく走ったとも言える。けど次の舞台はそんな甘えは許さないレースだ………ライス、今のを聞いて自分は今どの辺に居ると思う?ホープフルSに参加するメンバーの中で何番目に強いと思う?」

 

 

む、難しい質問をされちゃった………けど、こういう質問をするって事は、1番じゃない……のかも?

 

 

ライス「えっと……分からないけれど、今のライスの走りを考えたら、18番目……かな。」

 

八幡「1番下、か………」

 

ライス「ど、どうかな?それにライスはまだ2回勝っただけだし、他の人達はもっと上のレースを勝ってるかもしれない人達だし、挑戦者って気持ちで行くのが良いのかなぁって思ったから、18番目だと思って。」

 

八幡「欲しかった答えだ。そうだ、次のレースではお前はチャレンジャーだ。相手は全員格上だと思って臨んだ方がいい。着順にもよるが、結果次第でお前の強さが大体決まると思ってもらって構わない。」

 

ライス「………」

 

八幡「まっ、俺の見た限りではお前の力は同期の中でも一定水準以上だとは思ってる。でなければスカウトしたりしてないしな。」

 

ライス「お兄様……」

 

八幡「ライス、俺達は挑戦者だ。相手は格上、全員叩きのめすつもりでいかないと俺達は弾かれるだけだ。だから残りの2ヶ月、全力で自分を磨くつもりでトレーニングをしてくれ。でないと大差負けは確定だ。」

 

ライス「………うん、分かった!」

 

 

ライスは今、メンバーの中では1番弱い……少しでも上に行けるように頑張らなくちゃ!

 

 

 




ライス、頑張れっ!!
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