比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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大舞台の前に

 

 

八幡side

 

 

12月に入ってもうすぐ1年も終わる頃になる。ライスのスピードトレーニングを中心に行っている。その成果もあってライスのスピードはかなりのものになっている。ジュニアクラスの中だったら割と上に居るのではないかと思ってる。短距離とマイル含めて、だ。

 

そんでこの前の日曜日に朝日杯FSが開催されたのだが、ブルボンが勝った。内容はハナ差のギリギリだったが、今回は得意な逃げでも2番手から進めた形になっていたから、自分のペースじゃなかった分少しだけ走りにくそうにしていた。それでも上がり3ハロンはメンバー中2番目の速さだったから、後ろのウマ娘を抑えたのだから結果としては充分だろう。

 

そんで次は………俺達の番だ。ライスがホープフルSに出走するから今は追い切りだ。ライス自身もかなり気合が入っている。今も追い切りだっていうのにスピードを出し過ぎてるんじゃないかってくらいのスピードで走ってる。ちょっと聞いてみるか……

 

 

ライス「はぁ……はぁ……ふぅ〜……」

 

八幡「ライス、本気で走り過ぎてないか?今日は目一杯じゃないからな?ウマなりのつもりでやってるんだからお前なりのスピードでやれよ?」

 

ライス「う、うん……だからライスなりに走ってるんだけど、ダメだった?」

 

八幡「あ、いや……分かってるのなら大丈夫だ。止めて悪かったな、続けていいぞ。」

 

ライス「うん、分かったよ!」

 

 

ま、まさか今のでウマなりだったとは……いや、まぁスピードのトレーニングをしてたからかなりのものになってるとは思ってたんだが、こんなに速くなってたっけ?もしかして隠してた?いやそんなわけ無いな、ライスはそんな悪い子じゃない。

 

 

ーーートレーニング後ーーー

 

 

八幡「今日の追い切り、凄かったな……調子はかなり上向きみたいだな。」

 

ライス「うん♪脚がとっても軽いんだ!それにね、お兄様に呼ばれた時に走った動き、ちょっとだけ全力で走ったんだけど、それだけ速かったって事?」

 

八幡「あぁ、そのくらい良い感じに見えてたぞ。あの速さならホープフルSで走るメンバーにも通用するだろう。きっと良い走りが出来ると思う。」

 

ライス「えへへ、良かったぁ〜……」

 

八幡「それとライス、お前に贈り物だ。」

 

ライス「贈り物?」

 

八幡「次はGⅠだろ?1人だけ体操服で出るわけにはいかないんだからよ……ほら、世界に1つだけしか無いお前だけの勝負服だ。」

 

ライス「わぁ………コ、コレってライスの?」

 

八幡「そうだ。この前色々採寸してもらった時あっただろ?その時に俺の知り合いに作って貰った。ちゃんと着れるかどうか試着してみてくれ。採寸した時と体型が変わってなければすんなり行けると思う。」

 

ライス「う、うん!ライスも着てみたい!」

 

 

ライスは興奮気味に言ったから、俺はイソイソと部室から出た。多分楽しみにしていたんだろう、そのくらい顔も嬉しそうだった。

 

 

ライス『お、お兄様〜入っていいよ〜。』

 

八幡「おっ、じゃあ入るぞ〜。」

 

 

ガチャッ

 

 

八幡「お邪魔します……おっ、ちゃんと着られてるみたいだな。うん、よく似合ってる。」

 

ライス「えへへ〜…あ、ありがとう///」

 

八幡「キツいところは無いか?」

 

ライス「うん、大丈夫!全部ピッタリ!凄いなぁお兄様の知り合いの人、こんな風に作れるんだ〜。」

 

八幡「そりゃ良かった、そう伝えておく。ホープフルSではそれを着て走るぞ。ふぅ………」

 

ライス「?」

 

八幡「ライス、今回のレースは俺やお前にとって最初の大舞台だ。きっと今までとは違う景色に見えるだろうし、プレッシャーも段違いだろう。俺がお前に付き添えるのは地下バ道までだ。そこから先はお前達だけの勝負の場だ。いつも通りのレース、だと思えばなんて事はないだろうが、そうも言ってられないのがGⅠの舞台だ。」

 

ライス「……うん。」

 

八幡「少し言うのは早いかもしれないが、頑張れよ。結果はどうであれGⅠの舞台に立てるのはほんの一握りだ、それだけでも凄いんだからな。」

 

ライス「………うん、ありがとうお兄様。でもね、ライスは勝ちたい!ライスをここまで強くしてくれたお兄様の為にも、勝ちたい!」

 

八幡「………」

 

 

こんなライス、今まで見た事が無い……やっぱりGⅠともなれば気持ちが入るのだろう。

 

 

八幡「じゃあ、期待しているぞ。そんじゃあ少しだけ条件を付けようか。」

 

ライス「条件?」

 

八幡「1番の目標は1着、そんで最低ラインは掲示板には入る事。どうだ、出来そうか?」

 

ライス「うん、きっとやってみせるよ!」

 

 

まさか燃え上がるなんてな、けど………

 

 

ライス「………」

 

 

良い目をしている。デビュー戦や2戦目のレース直前には真剣な表情をしているのだが、今からこの表情をしているんだからやる気が見える。

 

 

八幡「良い返事だ。まっ、今からやる気を出し過ぎてイレ込み過ぎないようにな?ほら、その怖い表情は本番までしまっておこうな?」

 

ライス「ふぇっ!?お、お兄様!せっかくやる気出て来たのにそんな事言わないでよぉ〜!!」

 

八幡「今はまだアドレナリンとかやる気をそんなに出さなくて良いの。本番までそれは抑えておくように。分かりましたか?」

 

ライス「は、はいぃ〜!」

 

八幡「ふっ、そうそうそんな感じだ。うまい感じに誤魔化して行くぞ〜。」

 

 

 




次回、初めての大舞台!
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