比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

392 / 1583
最後のアドバイス

 

 

八幡side

 

 

4月の3週目の日曜日、クラシック3冠路線の第1弾の皐月賞が開催される当日だ。俺はライスと別れてパドックが見られる位置に居る………言い忘れていたが、今は皐月賞の出走ウマ娘紹介の時間だ。んで今は黒沼さんと先生と一緒に居る。

 

 

実況『続いて2枠4番、1番人気ミホノブルボン!!』

 

 

八幡「………」

 

黒沼「比企谷、お前ならどう見る?」

 

八幡「……2,000mを走れるだけの力はありますね。流石は坂路トレーニングの時は4本走らせているだけはありますね。」

 

タリアト「ほう、あれは君が育て上げたのか……相当鍛えたみたいだな。遠目で見ても分かる、彼女は生粋の短距離型。にも関わらずこの舞台に立てているという事はそれに見合うだけのトレーニングを積んだのだろう。見事なものだ。」

 

黒沼「ありがとうございます。しかし、俺としてはブルボンの状態と同じくらい貴女の正体も気になるところではあります。」

 

タリアト「済まないな、自分の名前を出すのはあまり好きではないのだ。」

 

黒沼「無理に聞こうとは思ってませんから大丈夫です。教えてもらえるその時期(とき)までとっておきます。次はライスシャワーの番だな。」

 

八幡「しかし、ブルボンの調子は良さそうですね。」

 

黒沼「あぁ。アイツの目標は3冠達成、皐月賞、日本ダービー、菊花賞の全てを獲る事だ。ここで躓くわけにはいかないからな。」

 

八幡「成る程、けどそれならウチのライスも負けてないですよ。」

 

 

実況『5枠9番、ライスシャワー!本日皐月賞もう1人の主役です!』

 

解説『ミホノブルボンが先に1番人気になった事で今回は2番人気に甘んじましたが、2人の人気はほぼ同じとなっています!』

 

 

今回の皐月賞では1番人気が2人居ると言っても良い。2,000mを中心に今日まで無敗のライスと短い距離から這い上がってきた同じく無敗のブルボン。今年のクラシックは始まりから熱を帯びているな。

 

 

黒沼『ふむ……流石だ、万全といったところだな。」

 

タリアト「良い仕上がりだな、ちゃんと調子を維持出来ているのが分かる。弥生賞のレースも見たが、その時と同じくらいの出来だな。」

 

八幡「ありがとうございます。ライス自身も今日の皐月賞を楽しみにしていましたからね、ブルボンにも負けないようにトレーニングをしてきましたからね。」

 

黒沼「ほう、それは楽しみだな。」

 

八幡「えぇ、本当に……」

 

 

なんか、アレだな……見えてない筈なのに俺の目の前に火花が見える。まさかこんなに熱くなるとは………

 

 

タリアト「ふふふっ、良い関係だな君達。八幡、良い先輩を持てて良かったな。」

 

八幡「はい、まさかこんなに早く先輩と戦う事なるとは思いませんでしたけどね。俺にも仲良くしてくれる良い先輩の1人ですよ。」

 

タリアト「そうか、良かったな……紹介も終わったようだな。さて、君達がこれから走るウマ娘に出来る最後の仕事だ。激励を送ってきなさい。」

 

黒沼「はい、そうさせていただきます。」

 

八幡「はい、行ってきます。」

 

 

さて、ブルボンに勝てるように最後の打ち合わせだ。

 

 

ーーー控え室ーーー

 

 

ライス「ふぅ!よぉしお兄様、ライス今日はすっごくやる気満々だよ!いつも以上に走りたいって気持ちがいっぱいなんだ!」

 

八幡「そのようだな。気力も気迫も漲っているように見える。よし、前に話した時と同じ作戦で行くぞ。ホープフルと弥生賞の時と同じ走りでブルボンを倒すぞ。」

 

ライス「うん!!」

 

八幡「相手は手強いが決して勝てない相手じゃない。ライスの長所を生かして走れば大丈夫だ。それから最後のアドバイスだ、走る上でこれを忘れてしまったら元も子も無いと言って良い事だ。レースでも遊びでも【楽しむ】事だ。」

 

ライス「たの、しむ……?」

 

八幡「そうだ。ウマ娘に限らず人間も走るのは楽しいと思える事だ。それが苦痛に感じる時もあるとは思うが、そんな時は絶対に良い走りは出来ない。けど今のお前なら楽しみながら走る事が出来るだろう。こんな舞台だから楽しむ余裕はないとは思うが、1番良い走りをするには楽しむ事が1番だ。」

 

ライス「……うん、分かった!」

 

八幡「良い顔になったな。よし、行ってこい!」

 

ライス「うん!」

 

 

後はライス達ウマ娘の仕事だ。後俺が出来るのは、精々天に祈る事くらいだ。

 

 

八幡sideout

 

ライスside

 

 

ライス「楽しむ…楽しむかぁ……」

 

 

なんか、忘れてたかも……ライスも最初は走る事が楽しいって思ってたのに、トレセン学園に来てからは速く走ろうと思うばかりで、楽しさを忘れてたかも。

 

よぉ〜し、頑張るぞ……お〜っ!

 

 

ブルボン「ライスさん。」

 

ライス「あっ、ブルボンさん。」

 

ブルボン「約束、守ってくれたようで何よりです。」

 

ライス「ブルボンさんも、負けないでここまで来てくれたんだね。」

 

ブルボン「はい、負けたくありませんので。」

 

ライス「けど、今日はライスが勝つからね!」

 

ブルボン「いいえ、今日も私が勝ちます。」

 

 

……見える筈がないのに、目の前に火花が見えちゃってるけど、気のせいじゃないよね?

 

 

ブルボン「……ふふっ、お互い良いレースにしましょう、ライスさん。」

 

ライス「えへへ、うん、そうだね!」

 

 

実況『さぁ最後の2人が現れました!!今回の1番人気と2番人気が同時の本バ場入場です!!ミホノブルボンとライスシャワーが2人並んで堂々と現れました!!』

 

 

 




トレーナーとウマ娘の間にバチバチが………
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。