ライスside
す、凄い人……やっぱりお客さんってこのレースだけは生で観たいって思ってるんだろうなぁ〜。ウマ娘のレースの祭典とも言われている日本ダービー、このレースはURAのレースの中でも1番ステータスの高いレースとも言われているとっても格式の高いレース。そのレースに走る事が出来るのは全国に居る同年代のウマ娘が約7,000人に対して、たったの18人しか走れない。誰もがダービーの称号に憧れを持つくらい凄いレースなんだ。
ライスもこの舞台に立てた1人のウマ娘……この前の皐月賞とは比べ物にならないくらいの重みを感じる。でも大丈夫、お兄様と一緒だから!
八幡「去年のテイオーのダービーも観戦してはいるが、やっぱり多いな……やっぱり理由はブルボンの無敗の2冠、か。」
ライス「?お兄様、どうかしたの?」
八幡「いや、何でもない。それよりも早く会場入りしよう。此処に居たら嫌でも目立つ。今日は早めに準備を済ませちまおう。」
ブルボン「トレーナー、ライスさん、おはようございます。」
ライス「あっ、ブルボンさん。おはよう。」
黒沼「よぅ比企谷、遂にダービーだな。」
八幡「えぇ、今日は勝たせてもらいますよ。」
黒沼「いや、今日も俺のブルボンが勝たせてもらう。」
八幡「んじゃ、1ヶ月のトレーニングの成果でどっちが強いか決めようじゃないですか。」
黒沼「ふっ、臨むところだ。」
は、はわわわ……お兄様とブルボンさんのトレーナーさんが熱くなってる!?普段お兄様って冷静な感じだけど、勝負事になると性格が変わっちゃうのかな!?
ブルボン「……マスターとライスさんのトレーナーから異常なまでの熱源を感知。目から火花が飛び散る程の高温と予測。ライスさん、避難しましょう。」
ライス「え?で、でもお兄様達を放っていいのかな?ライス達のトレーナーさん、だよ?」
ブルボン「マスター達であれば控え室に向かった事くらいは容易に予測出来るでしょう。さ、行きましょう。手遅れにならないうちにっ!」
ライス「は、はいぃ〜!」
………?手遅れって何の事だろう?
ーーーライスの控え室ーーー
ブルボン「と言ったものの、日本ダービーのパドックまで時間がありますので、私達は私達で時間を潰していましょうか。」
ライス「う、うん……そうだね。」
ブルボン「………」
ライス「………」
ブルボン「………」
ライス「………」
……か、会話が思いつかないよぉ〜!!だ、だってブルボンさんって何が好きとか嫌いとかライスにはよく知らないし、トレーニングの事や今日の調子なんて聞いてもしょうがないし〜……っ!
ブルボン「………バンッ!!」
ライス「ひゃあっ!!?」
ブルボン「……すみません、ちょっと場を和ませようとしてみたのですが、失敗のようです。」
ライス「そ、そうなの?」
ブルボン「はい、他意はありません。」
ライス「ううん、気にしなくていいよ。ライスもちょっとだけ困ってたんだ。」
ブルボン「そうですか………それにしてもマスター達はまだ高熱を発しているのでしょうか?」
ライス「けどもうそろそろ来ると思うんだけど……ライス達もだけど、ブルボンさん達も打ち合わせがあると思うし。」
ブルボン「そうですね。」
………けれどお兄様達、一体何してるのかなぁ?
ブルボン「しかし、今日のライスさんも調子は絶好調と見えます。今日は最高の走りが出来るみたいで何よりです。ですがそれは私も同じ事……今日も皐月賞同様負けるつもりはありません。今日も逃げさせてもらいます。」
ライス「ブルボンさん……皐月賞のように逃げ切りはさせないからねっ!今度こそライスがブルボンさんに追いついてみせるから!」
ブルボン「………」
ライス「………」
コンコンコンッ ガチャッ
八幡「悪いライス、遅くな………」
黒沼「おいどうした比企谷?途中で止まる………」
八幡(………何だろう、目の前に青い炎に加えて目から火花散らしてる2人が居るんだが。これは今はお邪魔しない方が良いかもしれない。)
黒沼(ふむ……ブルボンがあそこまで闘志を燃やすのは珍しい。これもライバルが出来たおかげだな。比企谷も邪魔しちゃいけねぇって思ってんだろう。ここは暫く俺達は居ない方が良いだろう。)
………バタン。
八幡「………何処で時間潰しましょうか?」
黒沼「………俺ん所の控え室に来い。そこならいつかブルボンが来ると思うしな。」
八幡「けど、なんか良い感じになってましたねあの2人。あれをライバル意識っていうんですかね?」
黒沼「あぁ、あの2人ならきっと良い関係になるだろう。ダービーが楽しみだな。」
八幡「はい。」
ライス「うぅ〜ん、お兄様達まだかなぁ?幾ら何でも遅過ぎる、よね?」
ブルボン「はい。マスターが遅れるとは思えませんし、時間にも厳しい方ですので……余程白熱しているのでしょうか?」
ライス「でもライス達を放ってそんな事するかなぁ?思い出して部屋に飛び込んできそうだけど……」
ブルボン「もう少し待ってみましょう。それでもし来なければ隣の部屋に行ってみましょう。」
ライス「うん!」
白熱していましたね………