ライスside
八幡「よし、今日から本番の菊花賞まではスタミナトレーニングを重点的に行っていくぞ〜。そんで打ち合わせ通り、ブライアンが協力してくれる事になっている。短い期間だがよろしく頼む。」
ブライアン「……よろしくな。」
ライス「う、うん……よろしくお願いします。」
八幡「よし、それじゃあ菊花賞を想定したトレーニングをしていくからそのつもりでな。知っての通り、ブルボンも神戸新聞杯を勝ってる。そればかりか後続に差をつけてるから実力を伸ばしていると言っても良いだろう。それはライスも同じだが、俺達は更に上を目指すぞ。」
ライス「うん!」
八幡「よし、じゃあトレーニン「そのトレーニングちょっと待ったぁ〜!!」……はぁ、来たよ。」
シービー「何勝手にトレーニング始めてるの!?まだあたしが来てないんだけど!?」
八幡「いやいやシービーさん、セントライト記念の後にはブライアンとトレーニングするって決めてたから。シービーは……済まん、頭に無かった。忘れてた。」
シービー「あたしを忘れるってどういう事!?いつも一緒にトレーニングしてたのにっ!?それにルドルフも居たんだよ!?」
八幡「………うん、わり。」ペコッ
シービー「雑っ!?雑だよ八幡!!」
ブライアン「おい兄貴、さっさとトレーニングに行くぞ。ソイツはほっとけ。」
シービー「はぁ〜!!?」
……そもそもなんだが、何でシービーは俺とトレーニングをするのが当たり前みたいに言ってんだ?シービーは勝手に参加してきてるだけだし。後ルドルフも。
八幡「はぁ、もうめんどい……トレーニング始める。2人共準備は「あたしも参加するっ!!」………出来てるみたいだから始めようか。」
ライス「うん!」
ブライアン「……あぁ。」
シービー「はぁ〜い!!」
八幡「……はぁ、まぁいっか。」
それからはトレーニングを始めた。2人並走から3人並走に変わったのだが、特に問題があるわけじゃ無い。取り敢えず同じメニューをやらせる事にしてみたわけだが、これは一緒にやって良かったかもしれない。
ライス「く………っ!」
シービー「ほらほら〜それじゃ前に行けないよ〜!」
ブライアン「……先に行くぞっ!」
シービーの位置取りが絶妙だった。ライスが追い出しのタイミングになると外から抜かしていくし、抜け出そうとすると壁になったりする。ライスの走りを全くさせてあげない辺り、ライスの走りを完全に理解してると言って良い……スタミナトレーニングのつもりで進めていたが、これは思わぬ産物が生まれたな。
ライス「うぅ、また抜け出せなかったよぉ〜……」
シービー「あっははは、まだまだだねぇ〜ライスちゃん♪やりたい走りが丸見えだよ〜!」
ブライアン「……シービーお前、遊んでるだろ。」
シービー「えぇ?何の事かにゃ〜?」
八幡「………」
ブライアン「……それよりもだ。シービー、菊花賞に向けてのスタミナトレーニングだってのを忘れてないか?ライスシャワーの走りを邪魔するトレーニングじゃないぞ。」
八幡「……いや、シービーはそのままライスの走りを邪魔しろ。自分の走りをさせてくれないのは掛かりの原因にもなるからな、プレッシャーをかけろ。ライスはその状況下でシービーを抜け出せるように試行錯誤しろ。前に居る時のシービーはブルボン、後ろから来る時のシービーはライバルだと思って走ってみろ。ブライアンは並走を続けてくれ、その方がペースを掴みやすいからな。」
シービー「あたしが居て良かったでしょ!!」ドヤァ!!
威張り顔がほんの少しだけ鼻に付くが、今はシービーに感謝しておこう。残りの2本も同じ距離でやったのだが、いずれもシービーに邪魔をされて直線前に追い出す事が出来てなかった。終わった後のライスは珍しく悔しそうな顔を滲ませていた。
まぁ初めての事だろうし無理もないだろう。あれだけ邪魔されればストレスも溜まるよな。しかも走ってる最中に何か言われてたみたいだし……多分煽られてたんだろうな。
ライス「むむむぅ〜……次はどんな風に走ろうかなぁ?今日は全く前に行かせてくれなかったし、追い出す事も出来なかった……明日はもう少し駆け引きとか………」ブツブツ…
八幡「……ヤバい、ライスがめっちゃ考えてる。」
ブライアン「……シービーのアレは傍で見てたが、かなり腹が立つな。」
シービー「ち、違うよ!?煽り耐性とかも必要だと思ったから言ってみただけだよ!?スタミナもそうだけど、そういうのも身につけておいた方が良いでしょう?だから試しにやってみたの!ライスにはあんまり意味が無かったみたいだけどさ。」
ライス「シービーさんを抜かすには……やっぱりライスからもプレッシャーをかける?それとも距離を空ける?ライス、もっと頑張らないと………」ブツブツ…
シービー「………ね、ねぇ?あたしやり過ぎちゃったかな?ライスが帰って来ないんだけど?」
八幡「もしこのまま帰って来なかったらお前のせいだからな?お前が責任取って寮まで送れよ?」
ブライアン「……流石に帰ってくるだろ。」
その後ライスは戻って来てくれたのだが、シービーに対して少しだけムッとするようになってしまっていた。トレーニングだと分かっているとは思うのだが、少し心配になってくるな……ライスには少しだけフォローしておくか。
シービー、やり過ぎないでね?