比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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菊の舞台前

 

 

八幡side

 

 

八幡「………」

 

ライス「ね、ねぇお兄様……」

 

八幡「言うな、俺も分かってる……去年の事もあるからそういう気持ちになるのも分かるが、これじゃあ俺等17人は完全にアウェイだろ………」

 

 

今日は待ちに待ったクラシック最終戦の菊花賞当日。俺達は京都レース場に昨日から来ているわけなのだが、開催地が完全にアウェイと化しているのだ。そのわけは………もう見てくれれば分かる。

 

 

【ミホノブルボン、3冠達成へ!!!】

 

【無敗の3冠ウマ娘、遂に現る!!】

 

【世代の頂点へ、ミホノブルボン!!】

 

 

といったようにミホノブルボン一色なのだ。チラホラと他のウマ娘の横断幕っぽいのはあるのだが、ブルボンのに比べると微々たる数だ。ていうかダービー観てなかったのか?ライス後ろから追い上げてきてるんだが?そして今回は長距離、俺達に有利な条件が揃ってる。ブルボンには申しわけ無いが、勝てる見込みは少ないぞ?

 

 

八幡「……もう行くかライス、なんか此処にずっと居たら息が詰まりそうだ。」

 

ライス「う、うん!」

 

 

ーーー控え室ーーー

 

 

八幡「はぁ………にしてもあそこまで応援されてるとは思わなかった。皐月賞は僅差負け、ダービーでは引き分け、皆分かってる筈だと思うんだがなぁ………予想出来ないもんか、次はライスが勝つって。」

 

ライス「でも、皆の気持ちも分かる気がするよ。去年はテイオーさんが怪我で菊花賞出られなかったんだもん。けど今年はチャンスがあるんだから、皆やっぱり期待しちゃうんじゃないかな……」

 

八幡「それでウマ娘達のモチベーションが下がったら、とんだ迷惑な話だな。ライス、パドックに入る前に一応おさらいしておくぞ。」

 

ライス「うん、お願いします。」

 

 

今日の菊花賞、長距離でライスの力を発揮出来る場なので気合も充分だ。ライスも今日を楽しみにしているくらいだしな。相手のブルボンを見ていないからどうなるかはまだ分からないが、仕上げて来てはいるだろうな。黒沼さんがそれを怠るとも思えないしな。

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

八幡「とまぁこんな感じだ。レース直前になったらまた言うつもりだが、もうすぐパドックでお披露目の時間だ。俺は出るからライスは勝負服に着替えないとな。」

 

ライス「そうだね……じゃあお兄様、また後でね。」

 

八幡「あぁ。」

 

 

……さて、俺も時間になるまでブラついて「おや、比企谷君も担当との打ち合わせですか?」あっ、南坂さん……それとタンホイザも。

 

 

八幡「まぁそんなところです。これから出走ウマ娘紹介なんで着替えもあるから別れたところです。」

 

タンホイザ「そうなんですね〜。今日は負けませんよ〜!私だってやれるってところを見せないとですねっ!」

 

八幡「そちらも良い感じですね。」

 

南坂「えぇ、タンホイザには頑張ってもらわないと。それにライスシャワーさんとミホノブルボンさんは最大のライバルですからね、この2人とどれだけ勝負が出来るかが決め手になりますね。」

 

八幡「ならウチのライスは負けてないですよ……本番が楽しみですね、それよりもタンホイザ、そろそろ勝負服に着替えないと時間が無いぞ。」

 

タンホイザ「あぁっ、そうだった!!じゃあトレーナーさん、私も着替えてきますねっ!」

 

南坂「えぇ、くれぐれも鼻に気を付けてくださいね?」

 

タンホイザ「分かってますよ〜!」

 

 

……鼻に気を付けろってどういう事だ?

 

 

黒沼「……ようお前等、今時間は空いてるか?」

 

南坂「黒沼先輩。えぇ大丈夫ですよ、比企谷君はどうですか?」

 

八幡「俺も大丈夫です。」

 

黒沼「なら少し付き合え、時間潰しにはなるだろ。」

 

八幡「それはいいですけど、何処行くんです?」

 

黒沼「簡単な事だ、アフタヌーンティーって奴だ。」

 

 

ーーーレース場内・飲食店ーーー

 

 

南坂「まさかこんな所に来るとは思いませんでしたよ……予約でも入れていたんですか?」

 

黒沼「まぁな。それに俺達の担当しているウマ娘は上位人気だ、俺のブルボンが1番、比企谷のライスシャワーが2番、南坂のマチカネタンホイザが3番、少しは対策しておいても無駄にはならないと思ってな。」

 

八幡「相手の懐に入る気満々じゃないですか……割り勘する為に財布の中身は出しても情報を教える気は更々無いですよ?」

 

黒沼「ふっ、安心しろ。お前等に払ってもらおうなんて思ってねぇ。奢りだから気にすんな。」

 

南坂「さっきの発言の後だと信用出来ませんよ……あっ、お茶するのならタブレットを持ってるので、ここから様子を見てみませんか?その方が都合が良いでしょう?」

 

 

……いつもは近くで見ていたからな、こういう見方は新鮮で良いかもしれないな。

 

 

八幡「俺はいいですよ、黒沼さんは?」

 

黒沼「あぁ、大丈夫だ。」

 

南坂「それじゃあ用意しますね。」

 

黒沼「……比企谷、お前はこういうの持ってないのか?割と便利だと思うんだが?」

 

八幡「俺は先生の影響でデータよりも自分で見る派なんですよ。そりゃまとめはしますけど、全部手書きでやってますので。」

 

黒沼「1度試しにやってみたらどうだ、便利さが分かると思うぞ?」

 

八幡「じゃあ貸してくれます?その為だけに買うのはちょっとリスキーなので。」

 

黒沼「お前も人の懐に潜り込んでるじゃねぇか……」

 

八幡「お互い様ですよ。」

 

 

 




この3人が一緒にお茶……黒沼トレーナーの場違い感が凄い。
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