八幡side
あれから2日、今日は金曜日だ。つまりは坂路トレーニングの日なので、約束の日というわけだ。エアグルーヴと他の生徒会役員達でトレーニングだ。いや、良い事なんだよ?良い事なんだが、君達ホント誰かに付かなくていいの?担当居ないんだよ?形式上的に断った俺が言うのもアレだけど、もうちっとは焦れよ!
エアグルーヴ「会長、本日はご協力ありがとうございます。」
ルドルフ「気にする事は無いよ、エアグルーヴ。私もこのトレーニングの効果も気になるからね。この前の鬼ごっこといい、比企谷トレーナーは本当に面白い事を考えつくトレーナーだよ。」
エアグルーヴ「………まぁ、そうですね。」
八幡「最初は何とかやっていこうって考えだったが、別に担当外のウマ娘とトレーニングしてはならないなんて決まりも無いしな。」
ブライアン「目敏いトレーナーだな。」
ルドルフ「それよりもトレーナー君、君は一昨日に誘いたいウマ娘が居ると言っていたが、まだ来ていないのかい?」
八幡「あぁ、そうみたいだな。仕方ないから始め「遅くなりました~!!!」………どうやら来たみたいだ。」
???「いやぁすみませんトレーナーさん!!学級委員長たる者、教師のお手伝いをしなくてはならないという使命を果たす為に遅れてしまいました!!」
八幡「あぁ~……うん、良い事してきたな。流石はバクシン学級委員長だ。」
???「ふふんっ、それ程でも!!」フンスッ!!
俺がこのトレーニングに誘ったのは、あのメジロ家と並ぶとも劣らない名家のヴィクトリー倶楽部のウマ娘、サクラバクシンオーだ。レベルの高い模擬レースでも1着を獲った程の実力者だ。このメンバーでも引けを取らないだろう。
ルドルフ「誘った相手はサクラバクシンオーだったのか。確かに彼女の爆発力ならば頷ける。」
八幡「まぁそういう事だ、じゃあトレーニングを始めるぞ。アップだが、今日はコースを3周した後にドリルをやってから、コース半周を5〜6割くらいの速度で走ってくれ。水分補給をしてから坂路トレーニングに移るからな。」
ルドルフ「うむ、承知した。では皆、行こうか。」
エアグルーヴ「はい、会長。」
ブライアン「あぁ。」
バクシンオー「分かりましたっ!」
……じゃあ俺はその間に準備をするか。
八幡sideout
バクシンオーside
ブライアン「それにしても、あのトレーナーがお前を連れて来るとはな………いつ知り合った?」
バクシンオー「トレーナーさんとは1ヶ月前に初めてお話をしました。その時の事は鮮明に覚えていますともっ!私が長距離のメニューでトレーニングをしていたところにトレーナーさんが来てこう言ってくれたのです。『長距離を走るなとは言わないが、今はもうやめておけ。今の状態で長距離を走ったら、お前は間違いなく壊れるぞ。』と言ってくれたのです。」
エアグルーヴ「それはどういう意味なのだ?」
バクシンオー「トレーナーさんは私の脚の状態に気が付いていたのだと思います。トレーニングを続けようとした瞬間、一瞬だけ痛みが襲って来たので、保健室に行く事にしました。すると左脚の筋肉が筋断裂を起こす1歩手前まで自分の脚を追い詰めていました………それからは長距離のトレーニングはしないようにしているのです。」
きっと私は焦っていたのだと思います。同じ学年のブルボンさんが短距離までしか持っていなかった距離適性を今では中距離にまで伸ばしていたのですから。ブルボンさんが出来たのなら私もという驕りもあったのだと思います。
ルドルフ「そうだったのか………」
バクシンオー「私も更に自分に厳しくしようと思った瞬間です。それと同時にエアグルーヴさんが羨ましくも思いました。担当になったのは後から聞いた事ですが、これだけのトレーナーに選んでもらえた事が……その一端を見てしまえば誰もがこう思うでしょう。」
ルドルフ「うむ、サクラバクシンオーの言っている事は私もよく分かるよ。しかし彼は人一倍、怪我に関しては敏感のようだね。我々も怪我をしないようにするのは気にかけてはいるが、彼のそれは普通のトレーナーとは違うような気がする。」
ブライアン「と、言うと?」
ルドルフ「ミホノブルボンの跛行を見た者なら分かると思うが、人が変わる程だった。そのくらい彼の中で大きく深い事があったのだと私は予想している。」
エアグルーヴ「……確かに、トレーナーはトレーニング終了後もストレッチやケアを入念にしておけと釘を刺してきます。」
ふむ、トレーナーさんの過去に何かがあったのでしょうか?しかし勝手に詮索されて嫌な気持ちにはさせたくありませんので、深く詮索するのはやめておきましょう!
バクシンオー「まぁその事はトレーナーさんがその内明かしてくれるのを待ちましょう!今はトレーニングに集中です!内容は坂路トレーニングとハード!バクシン的に集中して行きましょう!!」
ブライアン「……バクシンオーの言う通りだな。今はトレーニングに意識を向けるべきだ。」
ルドルフ「あぁ、そうだったね。」
今回は【驀進王】のサクラバクシンオーでした!歴代短距離馬の中でも最強と言われる程のスプリンターですね!
何と言ってもスプリンターズS連覇が特徴的ですね。他には1,400m以上のレースは9戦して1勝もしておらず、1,400m以下のレースでは12戦11勝と抜群の安定感!戦績は21戦11勝、全て短距離での実績なのです!
キタサンブラックの母の父としても有名ですね。短距離の血筋から長距離の名馬が誕生するなんて、分からないものですね〜。