八幡side
天皇賞まで残り1週間を切った。見ていても分かるが、ライスは日に日に逞しくなっている。ハードトレーニングを課した俺が言うのも変な話だが、驚いている。しかも雰囲気まで変わってきているからだ、天皇賞が近付くに連れてライスの内に秘めてるものが無意識に溢れ出てるとでもいうのだろうか、そのくらいの気迫がある。これも正直に言おう、冷や汗が止まらん………
ライスのトレーニングに付き合ってもらっているルドルフとシービーも段々ライスの動きについていけなくなっている。今やっているのはインターバル走で、2,000mを本気に近い走りで500mをランニングっていう風にしている。なのだがライスのペースがおかしいのだ、明らかに2人よりも速いスピードで走っているのにランニングですらも2人より速いんだ………不安になったから1度ストップしてライスを見に行ったんだが、何ともなかった。本人も普通にしていたのだ、流石にこれは慣れとかそういうのでは片付かない。多分、今のライスは俺でも測れないくらい、とんでもなく充実している。
ルドルフ「はぁ……はぁ……これで3本目か。やはり過酷な内容だな。」
シービー「あぁ〜ヤッバい!!後1本でしょ?」
八幡「そうなんだが………」
シービー「……ライス、なんか今日も圧があるよね。」
八幡「あぁ。なんか……例え悪いけどよ、肉食動物みたいな感じだ。下手に刺激すると喰われそうになるっていうのか?」
ルドルフ「……言い得て妙だな。確かに今の彼女からはそんな迫力さえ感じるよ。」
ライス「………」
シービー「……話しかける?」
八幡「いや、今はやめておけ。クールでさえもライスは自分と葛藤してる、邪魔する方が野暮だ。」
シービー「ん、分かった。」
ルドルフ「しかし兄さん、ライスシャワーは現時点でどのくらいの仕上がりなんだい?もう1週間を切っているのだから追い切りをしてしまわないといけないだろう?」
八幡「………正直に言うと、今までのと比較にならないくらい良い状態。」
シービー「え、そんなに?」
八幡「あぁ、今までの良い状態が普通の状態だって思えるくらい。」
これについては嘘はついてない。追い込み過ぎたからなのか、今までに無い事を1ヶ月続けたからかは分からないが、ライスの今の状態はお世辞抜きで本当に良い。今のライスを見てどんな風に捉えるかは人それぞれだが、これまで見てきた俺から言わせれば、今までのがカッターナイフだとすれば、今のライスは日本刀レベルだ。
八幡「よし、そろそろだな……ライス、最後の1本だ。用意はいいか?」
ライス「……うん、大丈夫だよ。」
ルドルフ「よし、次はついて行ってみせよう!」
シービー「負けてられないしね!」
ーーートレーニング終了後ーーー
シービー「んあぁ〜……気持ち良いぃぃぃ〜♪やっぱり八幡のマッサージは最っ高〜♪」グデェ~
ライス「シービーさんは本当に気持ち良さそうな声を出しますよね。見ていて良い気持ちです。」
シービー「だぁってさぁ〜……八幡が的確に効くとこを押してくるんだもぉ〜ん。あっ、そこヤッバい!八幡そこそこぉ〜♪」
八幡「……シービー、お前段々と親父みたいになってるんだが?」
ルドルフ「だが気持ちも分かるよ、兄さんのマッサージは蕩けるくらい気持ちが良い上に、筋肉がほぐれていくのが凄く分かるからね。」
ライス「そうですね、お兄様って何でライス達の効くところがすぐに分かるの?」
八幡「伊達にお前達の走りを毎日見てるわけじゃ無いからな。走り方でどの辺りの筋肉が特に使われているのかなんてすぐに分かる。例えば今、施術してるシービーだったら………この辺りとかな。」グッ!
シービー「ほぅ!!?」ビクッ!!
八幡「こんな風に、な。プッ……」
ライス「フフッ…凄いなぁ〜分かるんだ………」プルプル
ルドルフ「ふふふっ、流石は兄さんだ………」
シービー「ちょっと?何笑ってるのさ〜!?あたしだって出したくて出た笑いじゃないんだけど〜!?」
だって今の声は誰だって笑うだろ……『ほぅ!!?』って何だよ、『ほぅ!!?』って………
八幡「シービーが終わったら次はルドルフ、その次はライスだからな。」
シービー「八幡〜今あたしで実験して痛くした分、延長だからね?」ジィ∼
八幡「はいはい。」
そして俺はシービーが終わった後にルドルフとライスにマッサージを行って解散した。マッサージを受けてる時もそれぞれ違う反応で面白い。シービーは見てて分かったと思うが、声を出す。思った事が声に出るって感じだな。ルドルフは我慢するが効いてる時はちゃんと言う。ライスが………なんか溶けてるみたいな感じだ。
え、よく分からんって?やってる内に段々と脱力していくって感じだ。寝てるんじゃないかって勘違いするくらい。近くで見てたら面白いぞ、ホント。
※ちょっと!!僕にも見せてよ!!この
八幡「さて、今日も終わりだ。これから先生達と食事か……服装変えないとな。多分天皇賞の事で話をされると思うけど……ライスの話もするだろうな。」
見返してて、『ほぅ!!?』にはちょっと笑いました……ww