ルドルフside
シービー「いやぁ~最後の最後に凄い事言ったよね、『何の意味も持たない会見』って。確かに殆ど後半、ていうか最後の彼女の話が本題って感じだったよね。」
エアグルーヴ「えぇ、私もそう感じました。しかもあんなに堂々と……流石は会長の祖母君です、お見逸れしました。」
ルドルフ「いや、本当に見事としか思えないよ。今の私では無理だな。さて、少し話したいのだがいいだろうか?」
エアグルーヴ「私は構いません。」
シービー「あたしもいいよ、帰っても暇だしね。」
ライス「ライスも大丈夫ですよ。」
八幡「あぁ、大丈夫だ。」
ルドルフ「ありがとう。」
感謝を述べた私は早速4人に疑問に思った事を伝えた。祖母上が最後に言った『この先の近い未来が私の思い通りにならない事を祈る。』という言葉の意味を。
ライス「うぅ~ん……でも副会長さんの思っている事ってライス達に分かるのかな?」
エアグルーヴ「ライスシャワーの言う通りです。我々に分かるものなのでしょうか?先の事を見据えておられるURAの副会長のお考えが。」
ルドルフ「……兄さんはどう思う?」
八幡「………断片を集めた予想なら立てた。」
八幡以外「っ!!」
ルドルフ「聞かせてくれるかい?」
八幡「分かった。まずスピードシンボリさんが言った言葉だ。『この先の近い未来が私の思い通りにならない事を祈る。』これの近い未来の部分は本当の意味で近い未来だ、何だったら1週間後かもしれないし、3日後かもしれない。そしてこの未来は100%スピードシンボリさんの予想通りになると俺は思ってる。」
シービー「どうして?」
八幡「あの人が言った事を思い出せ。スピードシンボリさんはURAに謝罪しても意味は無いと言った後に、本当に謝るべき相手はライスだと言った。もうこれだけで俺の中では予想から確信に変わった。お前達、これをどう思う?」
ルドルフ「それは当然だろう?彼等はライスシャワーに向かって罵詈雑言を行ったのだから。」
八幡「……表現を変えよう。もしお前達が観客側だったとしたら、今のを聞いてどう思う?」
シービー「そりゃムカつく……じゃない?それか次はライスに謝罪文を書く、とか?」
八幡「正解だ。謝る相手が違うと言ってライスが相手だと遠回しに疑問系で問いかけていた。んで、そっからは言葉通りって感じだな。」
ライス「でも、謝る相手がライスだって教えたんだよね?何か問題があるの?」
うむ、確かに……
八幡「じゃあ全員に聞くぞ。今回のように言われる前に謝罪されるのと、言われた後に謝罪されるの、どっちが誠意あると思う?」
ルドルフ「っ!!そうか、そういう事かっ!」
エアグルーヴ「成る程、理解した……」
シービー「そういう事かぁ~……そりゃ確かにそう思うよね。」
ライス「えっと……うん、言われる前の方だよね。」
八幡「そうだ。俺もライスも送られてきた内容を一通り確認しているが、大半は応援のメッセージだ。そんで謝罪の内容が記されていたのは、たったの30通だ。恐らくURAはこの数字の100倍以上、もしかしたら1,000倍はあるだろうな。いや、京都だけの問題じゃないと考えるなら10,000倍も考えられる。」
ライス「さ、30,000通?」
エアグルーヴ「以上かもしれないとは……」
だがあり得る。もう現実になってしまったから遅いが、そのくらいの数の手紙が送られてきてもおかしくはない。
八幡「んで近い未来の話だが、URAに謝罪をした連中は絶対にライスに謝罪文を書くだろう。だがこんなのは想定済み、もし謝罪文が完成して送ったとしよう。ライス、お前は謝る相手を自分だと知った奴等から送られてきた謝罪の内容を受け取って、ソイツ等が本当に反省してると思えるか?」
ライス「う、ううん……思えない。」
八幡「そうだろう。こんなのは言われたからやってやったと言っているようなものだ。そういう奴はレース観戦の再開の事しか頭に無いってのが丸分かりになる。文章は立派でもそれは取り繕ってるだけ、猫被ってるだけ、本心はレース観戦の再開のみだ。」
シービー「それで、彼女が言ってた未来はライスに大量の謝罪文が送られてくる事を言ってるのかな?」
八幡「そうだと俺は思う。今まで届いた30通がちゃんとした誠意のある謝罪文だとすれば、後から送られてくるのは偽善で薄汚れた、それこそ我欲に塗れた謝罪文って事になる。だからきっと明日か明後日からは忙しいだろうな。」
ルドルフ「では、祖母上はそれも?」
八幡「届くって分かってるだろうな。ライスではなくURAに謝ったのだってお門違いだし、聞いた上でライスに謝罪した事をしったら益々不快な気持ちになるんじゃないか?」
エアグルーヴ「それでは手段が無いも同然ではないかっ!」
八幡「当たり前だろ、アイツ等は自分から最良の手札を真っ先に切ったんだから。だからスピードシンボリさんが言う近い未来は『この言葉を真に受けてライスシャワーに謝罪文を送るな。』とでも言いたかったんだと思うぞ。まぁそれも無駄に終わるって自身でも分かってるみたいだけどな。」
……祖母上はそんな考えをお持ちだったのか。こんな事も予想出来ないようでは、私もまだまだという事だな。母上や父上の背中も遠いとは思ってはいたが、今のままでは祖母上は雲の遥か上だな。
八幡「とりあえず、今日はこれで解散だな。明日から大変になりそうだと思うと気が滅入るが、ライスを撫でながら頑張るか。」
シービー「八幡っ!あたしの頭もナデナデして良いよ!!寧ろしてっ!!」
八幡「はいはい、気が向いたらね。」
明日以降、どうなりますかねぇ~。