比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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会見、再び!

 

 

八幡side

 

 

ダービーウィークに入って6月の直前、遂にURAが動き出した。会見を行うのである。まぁこの前のような事が起きなければ良いとは思ってるが、前回同様に連絡を寄越してきたからなぁ……それに俺も洗いざらい言ったから全て言うつもりなのだろう……と思う。流石に断定は出来ない。んで俺もその会見に参加する為に、現在はURAの本部に居る。レースの事とは別に、俺は俺で報告する事があるしな。

 

 

スピード「やぁ比企谷トレーナー、ご足労感謝するよ。それと先日は情報提供感謝するよ。」

 

八幡「いえ、ギブアンドテイクってヤツですよ。こっちも色々と貰いましたから。にしてはこっちの見返りが多過ぎると思いますけどね。」

 

スピード「それはまだ決まった事では無いから、例を言うのはまだ早い。さぁ、こちらだ。既に席を用意している部屋には取材班が準備をしている。私は既に準備は出来ているが、君はどうかな?」

 

八幡「平気です。」

 

スピード「頼もしいな。私の倍以上は歳が離れているというのに、君はとても落ち着きがある。いや、冷静、達観していると言った方が正確だな。そして内に熱いものを秘めている。」

 

八幡「案外、中身の心臓バクバクかもしれませんよ?」

 

スピード「フッ、大観衆の前で大口を叩いた君がこの程度の事でそうなるとは思えないがな。」

 

 

いやいや、状況が違うって場合もありますからね?あの時の俺はマジで物申してやるって感情で一杯だったからアレが出来たんですからね?アレをいつでも出来るとは限りませんよ?

 

 

八幡sideout

 

ーーーーーー

 

 

「URAの会見始まるぞっ!!」

 

「やっとか……どうなんかなぁ。」

 

「5月は全ッ然レースを観られなかったからなぁ……6月からは再開してほしいんだけど。」

 

「6月もってなったら、流石に納得出来ねぇよな。」

 

 

司会『時間となりましたので、只今よりURA副会長による記者会見が行われます。URA副会長、スピードシンボリさんのご入場です。』

 

 

ガチャッ

 

 

扉が開いた瞬間にスピードシンボリが真っ直ぐ席の方へと向かっていった……のだが、後ろには呼ばれていない筈の男も続くように入ってきていた。そう、比企谷八幡だった。

 

 

スピード「ご機嫌よう、スピードシンボリだ。まず初めに君達の疑問にお答えしよう。彼がどうして此処に居るのか……理由は君達の予想であれば今回の騒動の原因であるレース観戦中止の事だと予想していると思う。確かにそれもあるが、本題のそれとは全く別の事で来てもらっている。故に、彼の発表は最後に取っておいてもらいたい。まずは我々URAで決めた事について発表したいと思っている。」

 

司会「わ、分かりました……では皆様、ご着席ください。それではURAが先月に発表された5月のレース観戦中止の件でこの場を設けさせていただきましたが、今後の事でお話を窺えるという事でよろしいのでしょうか?」

 

スピード「うむ、その為に此処に来ている。結論から申し上げよう。我々URAは検討を重ね導いた答えは、今後6月からのレース観戦については6月の3週目から観戦再開をする事を決定した。つまり、6月の1週目と2週目は5月と同じ扱いとする。」

 

 

スピードシンボリ達URAが出した答えは延期だった。しかも観られるのはサマーシリーズが始まって函館のレース場と時期が被っている。北海道の人達にとっては嬉しい知らせになっただろうが、本州の人達にとっては手痛い話だ。

 

 

函館1『良かったぁ〜函館は普通に観られる〜!』

 

函館2『京都レース場の人達のせいでどうなるかと思ったけど、普通に観に行けそうだっ!』

 

函館3『よしっ、今日は飲むぞぉ〜!!打ち上げだよ打ち上げ!!』

 

 

東京1『はぁ!!?おいおい何だよ延期って!?冗談じゃねぇよ………』

 

東京2『ある程度は予想してたけどさ……まぁでも、半月で良かったって思うよ。』

 

東京3『春の宝塚記念を観られるんだから、お情けを貰ったって事で良いじゃん。』

 

 

 

 

司会「では、その決断に至った理由を聞かせていただいてもよろしいでしょうか?」

 

スピード「承知した。理由は多々あるが、大きく分けて3つだ。1つ目は書面運動だ。内容はレース観戦の延期を願うものだった。それもその書面には多くの名が連ねられていた。その数、約100,000人。これだけ多くの者達が今回の事で心を痛めていると思えば、彼等の声は無視出来るわけも無い。2つ目はトレーナーとライスシャワーへの誹謗だ。私が予想していた通り、前回の会見後に比企谷トレーナーとライスシャワーの元に多くの手紙が届いていた。中にはしっかりとした誠意が込められた内容の手紙もあれば、2人を……特に比企谷トレーナーに対する暴言とも取れる内容を込めた手紙が送られてきていたようだ。誠に遺憾でならない思いでいっぱいだ。文を書いた者には失礼な発言になるが、言われなければ謝る事が出来ないとは思わなかった。そして最後の3つ目は隣に居る比企谷トレーナーとライスシャワーの希望によるものです。」

 

司会「希望、ですか?」

 

スピード「我々URAの最初の決断としては、6月も丸々延長にするつもりでした。しかし、比企谷トレーナーとその担当であるライスシャワーが半月にしてほしいと希望したのです。つまり、本来は6月も延期になるところを2人のおかげで半分になったという事です。これ以上無い最大の温情だと私は思う。」

 

司会「成る程……という事はそのお2人に対して誹謗中傷を行った方達は、お2人に頭が上がらないと言っても過言では無い、という事でしょうか?」

 

スピード「そう捉えていただいて構わない。1度は京都レース場にて観戦を中止にすると言った相手に罵詈雑言をした結果、今度はその相手に助けられたわけだ。それに書面運動の中身も6月も全て観戦中止という内容だったのだ。隣に居る比企谷トレーナーは私と書面運動の代表者を交えて交渉をした結果、半月までの観戦中止を戦果として君達に与えたのだ。これを最大の温情、助けられたと言わずして何と言うのか、他に言葉があるのであれば教えてもらいたいものだ。」

 

 

八幡(まぁ、その代表者ってのはライスのお父様なんだけどな。あの人も迷ってたけど、最終的には折れてくれたから本当に助かった。)

 

 

スピード「もし、この内容に文句がある者が居るのだとすれば、その者はとんでもない大バカ者だ。流石に居ない事を信じたいが、今回の件もある故にそうするのは難しいがな。」

 

 

この会見を見ている人々の顔は様々なものだった。ホッとしている者達、嬉しそうにしている者達、納得せず喚く者達、納得して頷いている者達、不機嫌そうに画面を見つめる者達、本当に様々だった。

 

 

 




次回、八幡の報告!
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