比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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お話

 

 

タリアトside

 

 

さて、いつも弟子が世話になっている。八幡の師であるセクレタリアトだ。今は最初の担当であるライスシャワーとヨーロッパ遠征へと向かっているので日本には不在だ。私はその間に他の担当であるシンボリルドルフとミスターシービーの世話をしている。9月に入って2週間が経つが、向こうは3日後にトレーニングを始めて今は順調らしい。調子も上向きで向こうのバ場にも慣れて来て上々みたいだ。

 

そしてこちらはというと、トレーニングは問題なく行えている。トレーニングは、だ。問題は………

 

 

シービー「はぁ………八幡〜。」ヌボォ∼…

 

ルドルフ「また始まったか………」

 

マンノウォー「はぁ………孫弟子よ………」トオイメ

 

タリアト「師よ、頼むから貴女までそんな風にならないで欲しいのだが………」

 

 

八幡の担当であるミスターシービーと私の師であるマンノウォーがトレーナー室に来る度にこの状態なのだ。最初の内は暫くはこの調子だろうと思っていたのだが、かれこれ2週間も続いているのだ。ルドルフと私は既に辟易している。トレーニング中は今のような感じではなく、しっかりやってくれるのだが、トレーニングが始まる前はいつもコレなのだ。

 

 

シービー「ね〜ぇ〜ルドルフゥ〜。まだ2週間しか経ってないの?まだ1ヶ月も八幡は帰ってこないの!?あたしもう無理なんだけど!?」

 

ルドルフ「辛いのは君だけではないのだがね……マンノウォー殿も同じような状態だが、もう慣れてもらわなければ困るよ。」

 

タリアト「ルドルフの言う通りだぞ、シービーに師よ。もうそろそろ普通になってもらわなければこちらが困る。トレーニングの時のような覇気はどこに行ったのだ………」

 

マンノウォー「ソレはソレ、コレはコレだ………」

 

タリアト「はぁ………今の惨状を八幡が知ったらさぞ残念がるだろうな。」

 

 

♪〜♪〜

 

 

タリアト「む?」

 

 

八幡からか……よし、ここは誰にも知らせずに電話に出てみるか。

 

 

タリアト「もしもし、私だ。」

 

八幡『どうも、比企谷です。そっちはそろそろトレーニングの頃合いだと思いますけど、大丈夫ですか?』

 

タリアト「あぁ、こっちは大丈夫だ。」

 

八幡『それなら良かったです。ライスもこっちのウマ娘達と携帯の翻訳アプリを使って仲良くやってます。ところで、本当に大丈夫ですか?特にシービーとか。』

 

タリアト「あぁ………ダメだな。これからトレーニングだというのに、私の目の前で机に突っ伏して唸っているところだ。」

 

シービー「も、もしかして八幡っ!!?」ガタッ!!

 

タリアト「ん?あぁそうだが?」

 

シービー「代わってくださいっ!!!」クワッ!!!

 

マンノウォー「うぉい!!お前は何自分だけ孫弟子と会話を楽しんでいるのだっ!?1人だけズルいぞ!!私にも会話をさせろっ!!」

 

八幡『………大変そうですね。すみません、ご迷惑をお掛けします。』

 

 

八幡、お前のその言葉だけでも嬉しく思うぞ。それにしても必死だな、この2人は。

 

 

タリアト「八幡、聞こえたとは思うがテレビ電話にしてもらう事は可能か?」

 

八幡『いいですよ、勿論。じゃあテレビ電話で話しましょうか。その方が2人も喜びそうですしね。』

 

タリアト「うむ、では頼む。」

 

シービー「えっ!?ちょっと切らないでくださいよ!!」

 

タリアト「切ってはいない、テレビ電話にするだけだ。トレーニングが始まるまでは八幡との会話を楽しむといい。」

 

マンノウォー「でかしたぞ、弟子よ!!」

 

シービー「わぁ〜い、八幡とお話〜!!」

 

 

現金な2人だ……まぁ喜んでくれたのならば良いだろう。それにしても、2人は連絡先を交換してはいなかったのだろうか?

 

 

シービー「やっほ〜八幡〜!!シービーだよ!!」

 

マンノウォー「私はマンノウォーだぞ!!」

 

八幡『聞こえてますよ。先生から聞いてましたけど、俺達がフランスに行った日からアウトだったらしいですね。何やってるんですか………』

 

マンノウォー「し、仕方ないだろう!お前が帰ってきて来る頃には私もすぐにアメリカに帰るのだぞ!?お前と会える時間が少な過ぎるのだ!!」

 

シービー「八幡八幡!!帰る日を早くする事は出来ないの!?あたしもう限界っ!!」

 

八幡『俺、下手に遠征出来ねぇじゃねぇか……』

 

 

食い気味に私の携帯に映っている八幡と会話をしている2人を遠目に眺めている私とルドルフ。気持ちは分からんでもないが、ルドルフにも話をさせてやってほしい。

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

タリアト「さて、そろそろトレーニングの時間だ。」

 

シービー「えぇ〜もうちょっと〜!」

 

八幡『わがまま言うな。多分そこにルドルフも居るんだろうが、先生にお前とプロフェッサーの3人とは話したが、ルドルフとは話してないんだからな。次に連絡した時はルドルフと話すからな。』

 

タリアト「そういう事だ、シービーに師。次はルドルフを優先させてもらうからな。」

 

 

ルドルフ(何も話せなかっただけで次の機会がもらえるとは………今日はこのまま終わりにしよう。)

 

 

タリアト「さて八幡、また今度だな。」

 

八幡『はい、ではまた。』

 

タリアト「さて………トレーニングの時間だ。」

 

シービー「もっと話したかったのにぃ〜……」

 

ルドルフ「話せただけ良いだろう。ほら、トレーニングに行くぞ。」

 

 

 




ルドルフだけ話せなかった……
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