八幡side
シービーとルドルフのトレーニングが終わった辺りにもう1度行くという約束をした俺は、寮に戻った後にまた部室に向かっている。シービーがどうしてもと言って聞かなかったからだ。因みにライスも来たのだが、シービーがラモーヌとアルダンを見てギリギリと悔しがっていたのを見ていた事もあって、少しだけ怯えていた。気持ちは全く分からないが、もう少し周りも見てほしい……ルドルフなんてライスからお土産を貰って勝利も讃えていたんだからな?
因みに俺はというと………
八幡「明日にすれば良かったものを、どうして俺は受けてしまったのかねぇ?」
今更ながらに軽はずみに終わった時に会いに行く事を約束した事をちょっとだけ後悔していた。
ーーー部室前ーーー
コンコンコンッ
八幡「先生、プロフェッサー、居ますか?」
シービー『あっ、八幡だ〜♪』
ルドルフ『兄さん、今は我々だけだよ。』
八幡「そうなのか。入っても大丈夫か?」
シービー『入って入って〜!!遠慮無くどうぞ〜♪』
八幡「じゃあ入るぞ。」
ガチャッ
八幡「トレーニングお疲れぃ!!?」
シービー「はちまぁ〜〜ん!!!やっと八幡に抱き着けた〜♪んん〜♪」ギュー!!
八幡「お前はもう少し加減をしろ……けど、2ヶ月も済まなかったな。」
ルドルフ「私は平気だったが、シービーがね。いつも君の名前を言っては会いたいというものだから困ったものだったよ。」
八幡「苦労をかけたな。お詫びじゃないが、今度美味い飯でも作ってやるから。」
ルドルフ「それは嬉しいね、楽しみにしているよ。」
シービー「はちまぁん……あたしには?」
八幡「はいはい、お前にも作ってやるから。とりあえず座らせてくんない?」
俺が部室に常備してあるソファに座った。何でソファがあるのかというと、少しでもリラックス出来るようにと思ったからだ。変形出来るからマッサージもこれでやってる。
シービー「むふふふぅ〜やっと八幡を堪能出来るぅ♪2ヶ月長かったなぁ〜。」スリスリ
ルドルフ「そうだね、やはり兄さんの側は安心する。不思議と安心するよ。」
八幡「………あのさ、近くね?」
シ・ル「ううん、普通。(いいや、普通だよ。)」
八幡「………そうか。」
いや、絶対近い。こんなのは今年の始まりにシービーに連れられて生徒会室で昼寝という名目でくっつかれた時以来だ。
八幡「シービー、デビュー戦に向けての調整はどうなんだ?上手く行ってるか?」
シービー「問題無いよ、順調順調♪八幡が帰って来なかったら絶不調で実力が10%しか出せずに終わっていたところだったから、帰ってきて良かったね♪」
八幡「サラッと怖い事言うなよ……お前絶対フランスの滞在を延長したの根に持ってんだろ?」
シービー「当たり前じゃん。あの時の絶望は凄かったんだから!ちょっと八幡を恨んだもん。」
八幡「だから怖い事言うな。ルドルフ、もしもの時は助けてくれ。」
ルドルフ「シービーのご機嫌取りをすれば、簡単に許してくれると思うよ。」
シービー「普通に聞こえてるんだけど?それと、あたしが簡単に許すと思ったら大間違いだからね!」
八幡「そっかぁ……じゃあルドルフ、代わりにお前が引き受けてくれるか?1日お前の予定に何でも付き合ってやるから。」
シービー「比企谷八幡、無罪!詮議の程を言い渡す!これにて閉廷!!」
ルドルフ「シービー、君にはプライドが無いのかい?」
シービー「いやいや!いやいやいやいやいや!!八幡との1日デートだよ!?許すよ!あたしなら絶対許すからっ!!」
八幡「………まぁそれは後日決めるとして、ルドルフはどうする?シービーと同じか?」
ルドルフ「それはとても魅力的だね……では兄さん、私もそれでいいかな?」
八幡「あぁ、分かった。」
ひとまずこれで良いだろう。今週はシービーのデビュー戦があるから無理として、それ以降だな。もしかしたらルドルフが先に予約を入れるかもしれないが、今週に入れるような事はしないだろう。
さて、じゃあ俺はスピードシンボリさんとライスのご両親に挨拶だな。早めにしておかないとな、特にシンボリ家にはコネだけでなくプライベートジェットに使用人まで用意してくれたんだからな。
八幡「俺が居ない以外で変わった事は無かったか?変わりなく過ごせたか?」
シービー「あたしは特に変化らしい変化は無かったよ。八幡が居なくて寂しかったくらい。」
ルドルフ「そうだな、私もその程度だよ。」
八幡「そうか、少し安心した。日常は平和だったみたいだな。」
ルドルフ「兄さん、何故そんな事を言うのかな?まるで何かが起きていてもおかしくないみたいな言い方だったが?」
八幡「先生やプロフェッサーがついているとはいえ、学園でのお前達は無防備になる。先輩2とかがお前達に絡んでこないとも限らないだろ?」
シービー「うわぁ……その可能性は考えてなかったかなぁ〜………」
八幡「まぁ絡んできてないのなら良かった。少し気がかりだったんだ。」
ルドルフ「……そういえば、彼の担当は今や1人だけになっていたな。デビューもしていて重賞も勝っているGⅠの出走経験もある実績のあるウマ娘だ。実力はあるが、頑なに彼の元から離れようとしないと噂だ。」
八幡「脅されてる、とか?」
ルドルフ「いや、そんな感じではなかった。自らの意思でそこに居るといった感じに見えた。」
八幡「………」
そんなウマ娘も居るのか……だとしたら妙だな。評判の落ちていくトレーナーに対して何故そこまで肩入りする?落目は見えている筈だ……気にはなるが、あまり余計な事はしない方がいい。かえって反感を買うだけになるかもしれないからな。
とりあえず目先の事を考えよう。2人共、早く退いてくんないかなぁ………俺も休みたいんだけどなぁ〜。
GW初日という事で、2作作りました!!(本当はインスピレーションが沸いたからですww)