ライスside
この前の日経賞、あの時も1番人気でレースを走って1着でゴールした。その時も『おめでとう。』や『次も頑張って。』っていう声を貰ったのは覚えてる。そして今日、天皇賞を走り終わってライスは1番最初にゴールした。去年はゴールしてもレース場は沸く事も無く、すっごく静かだった………それだけだったら良かったんだけど、マックイーンさんの3連覇を阻止したのが理由で、ライスは色々と言われた……だからライスはこの京都レース場に良い思い出は無い。けどお兄様はライスの為に皆に怒ってくれた、だからライスはまだこのレース場に立てていると思うんだ。
そして1年が経った今、ライスはちょっと怖かったけど観客側の方を見てみた。
「〜〜〜〜〜っ!!!!!」
そしたら、観ている皆がライス達に向けて拍手や大きな声をあげていた。
「凄いぞ〜ライスシャワー!!」
「連覇おめでとう〜!!!」
「よっ、日本1のステイヤー!!」
「凄いレースだったぞ〜!!」
生焼け肉「ライちゃんおめでとう〜!!!」
去年とは全く違う声が聞こえる………ヒソヒソとライスが勝った事を否定する声じゃなく、ライスが勝った事を祝うかのような声が聞こえた。
実況『素晴らしい走りを見せてくれましたライスシャワー!!天皇賞・春の連覇は一昨年のメジロマックイーンに続いて2人目の記録です!!これは来年の天皇賞・春がより一層楽しみになりましたね!!』
解説『えぇ。しかも2番人気のビワハヤヒデを引き離しての勝利ですからね、やはりステイヤーとしては別格の強さですね。』
実況『そして今年はこの大歓声です!!昨年はメジロマックイーンの3連覇の夢を阻んで、ブーイングを浴びましたが今年は違います!!今年は……いや、去年の6月3週目から我々は生まれ変わりましたと言わんばかりに、ライスシャワーと走り抜いた11人に拍手と声援を送っていますっ!!』
ライス「す、凄い………」
ハヤヒデ「ライス君、良い走りだった。」
ライス「あっ、ビワハヤヒデさん……」
ハヤヒデ「隣に立つ事すら出来なかったよ、流石はシニア最強のウマ娘だ。今の私ではまだまだ君には届かないようだ。また1から組み直しだ。」
ライス「え、えっと……今日はありがとう。」
ハヤヒデ「礼を言うのは私の方だ、ありがとう。これでもっと強くなれる。」
ビワハヤヒデさんはライスにお礼を言ってから芝から地下バ道へと向かって行った。ライスも一礼をしてから地下バ道に向かった。
ーーー地下バ道ーーー
ブルボン「ライス、待っていましたよ。」
ライス「ブルボンさん!」
ブルボン「天皇賞連覇、おめでとうございます。とても素晴らしい走りでした。」
ライス「えへへ、ありがとう。」
八幡「ライス、ご苦労さん。」
ライス「うん、お兄様もありがとう……ふぇっ!!?お、お父様とお母様っ!!?どうして!?」
お父様「トレーナーさんに誘われてね、よかったら現地でライスの走る姿を見てみないかとね。」
ラック「ライスちゃん、とっても凄かったわ……本当に………」ダキッ!
ライス「お、お母様、恥ずかしいよ……///」
ラック「ごめんなさいね……でも嬉しくて………」
恥ずかしいけど、嬉しいなぁ……
八幡「……ブルボン、控え室に行くか。」ボソッ
ブルボン「いえ、私はもう行きます。トレーナーさんは行ってください。」
八幡「……分かった。ライス、先に控え室に行ってる。短いが両親と話すといい。」
お兄様は気を遣ってくれたのか、先の控え室に向かって行った。
お父様「ライス、聞こえてたかい?このレース場に来てた人達が皆、君におめでとうって言ってたのを。僕はとっても嬉しかったよ、フランスで見た景色を日本で見られたんだからね。」
ラック「私もよライスちゃん、あんなにライスちゃんが皆から祝福されてるのを見れてとっても嬉しかったわ。それに娘の成長した姿をこうして近くで見られたのも嬉しかったわ。」
ライス「うん、ライスも心配だったんだけど、アレを見て一気に吹き飛んじゃった。でも、これもお兄様のおかげだよ。お兄様がライスを助けてくれてなかったら、きっとこんな風にはなって無かったと思うんだ。」
お父様「……そうだね。トレーナーさんが去年のこの場所でライスを助けて無かったら、ライスはもうレース場にいないかもしれない。かもしれない話だけど、1つ間違えてたらあり得たかもしれない話だ。そう考えると、トレーナーさんのあの行動には本当に感謝しかないよ。」
ラック「えぇ本当に。もしライスちゃんが走るのを辞めて走るのを嫌いになっちゃったら、私はどうしたらいいのか分からなくなっちゃってたと思うもの。娘の未来を救ってくれたトレーナーさんには本当に頭が上がらないわ。」
凄く飛躍したお話になってるけど、本当になってたかもしれないお話。だからお父様とお母様はこんなにもお兄様の事を………
ーーー控え室ーーー
八幡「ハックシッ!!」
八幡(……今日は別に寒くない筈なんだが、急に震えが。でも悪寒とか鳥肌とかそういうのじゃなくて、マジで分からん。)
ーーーおまけーーー
スピード「ふむ……これならば中止にする必要も無い、か。」
タリアト「の、ようだ。内心どう思ってるのかは分からないが、出さないだけ成長したと言えるだろう。」
スピード「えぇ、そのようですね。」
タリアト「アメリカに移籍する必要は無いようだ。」
ルドルフ「っ!タリアト殿、それはどういう?」
タリアト「何、もし今回も去年と同じような事になるようであれば、アメリカに移籍させるつもりでいたのだ。既に八幡には話していたのだが、どうやら移籍の必要は無さそうだ。」
スピード「そのような事を……しかしながら彼は「分かっている、私の一存では決められない事はな。故に八幡には考えておいてほしいとだけ言った。」……そうでしたか。」
ルドルフ「しかしタリアト殿、我々は兄さんから何も聞かされていなかったのですが?」
タリアト「それは八幡に言え、言わなかったのは八幡の責任だ。私が口止めしていたわけではない。」
ルドルフ「……では、そうさせていただきます。」