比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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大きな不安

 

 

ラモーヌside

 

 

………大変な事になったわ。まさかあんな故障が発生するなんて思いもしなかったわ。

 

 

アルダン「……大丈夫でしょうか、兄様は?」

 

ラモーヌ「……そうね、ライスシャワーの事も気になるけれど、今は兄様の方が心配ね。」

 

アルダン「えぇ。目の前でライスさんが怪我をするところを見てしまったんです。その辛さは計り知れません。」

 

ラモーヌ「……ルドルフ達からは一緒に学園に向かっていると連絡が来ていたけれど、心此処にあらずといった状態だそうよ。受け答えは出来るみたいだけれど、ずっと思い詰めた表情をしているみたい。」

 

アルダン「………兄様。」

 

ラモーヌ「貴女までそんな顔をしてしまったら、兄様に顔向けが出来ないのではなくて?私達はあくまでもいつも通りに、毅然とした態度でいるべきよ。たとえどんな事があろうとも、周囲に不安を悟られてはならないわ。その方が兄様も安心する筈よ。」

 

アルダン「……はい、そうですね。」

 

 

……とは言っても、私も全ての不安を除く事なんて不可能。兄様の顔にもよるけれど、あまりにも酷い顔だったら………

 

 

ラモーヌ「前途多難ね、このチームは。結成してすぐにこんな事が起きるなんて。」

 

アルダン「姉様、抜けるなんて事は「あら、私が兄様以外のトレーナーに従うと思って?」……いえ、そのような事は。」

 

ラモーヌ「そう思うのなら、その質問は愚問よ。リーダーが不在、トレーナーも不安定。なら私達が支えるしか無いわ。頼りないトレーナーであったとしても、ね。」

 

 

ーーートレセン学園・校門前ーーー

 

 

「お兄さん、此処まで来るかな?」

 

「会長送り届けるくらいはすると思うけど……」

 

「ライス先輩の故障もあるから……」

 

 

やっぱり考える事は皆同じって事かしらね。

 

 

アマゾン「本当はこんな事、許しちゃいけないんだけどね……」

 

フジ「私達も気になるからね、トレーナーさんの事。一緒に怒られれば良いさ。」

 

アルダン「……姉様、私達はあちらで。」

 

ラモーヌ「えぇ、そうね。」

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

「……あっ、ねぇあの車そうじゃない!?」

 

ア・ラ「っ!」

 

 

走ってくる車は、私達には見覚えがある。加えてナンバーも覚えがあったわ。あれは兄様の車ね。

 

 

ブロロロロ………ブンッ

 

ガチャッ

 

 

八幡「……すげぇ出迎えだな。」

 

アルダン「兄様っ!」

 

八幡「アルダンか、どうしたそんな顔してよ。」

 

ラモーヌ「それはこっちの台詞よ、兄様。貴方、鏡を見たの?酷い顔よ。」

 

八幡「らしいな、今は休みたい……気持ちの整理がついてなくてな。他の事を考える余裕すら無い。」

 

ルドルフ「皆、もう既に理解していると思うが兄さんはこの状態だ。今日は休ませてあげてほしい。」

 

「大丈夫だよお兄さん、別に用があったわけじゃないから!」

 

「そ、そうだよ!ゆっくり休んで!」

 

「寝る前にあったかいココアとかホットミルクとか飲んだらよく眠れるからねっ!」

 

八幡「……あぁ、ありがとうな。お前達も早く寮に戻れよ。」

 

 

………

 

 

ルドルフ「……さて、少し話そうか。」

 

ラモーヌ「そうね、私達も聞きたいところだったわ。」

 

 

ーーー美浦寮・食堂ーーー

 

 

ラモーヌ「それで、ライスシャワーはどうなったのかしら?まだ報道もされてないから貴女に聞くしか無いのよね。」

 

ルドルフ「………兄さんから聞いただけだが、ライスは左脚の二重骨折及び開放脱臼、いずれも重傷だ。」

 

アルダン「そんな………」

 

ラモーヌ「今も意識は戻っていないのね?」

 

ルドルフ「あぁ、その通りだ。向こうにはマンノウォー殿が滞在する事になって、目が覚めたらすぐに兄さんに知らせる手筈になっている。」

 

アルダン「他には?それ以外には何処か怪我をしてはいないのですか?」

 

ルドルフ「済まない、私も実際にライスの様子を見たわけじゃない。憶測でしかないが、打撲もしていると思う。本当だとしたら、打ち身程度で済んでいれば良いのだがね。あくまでも憶測だ、本気にしないでくれ。」

 

ラモーヌ「……あまり聞きたくはないけれど、復帰の目処は立っているのかしら?」

 

ルドルフ「医者が言うには、絶望的だと。可能性はきっと1割にも満たないのだろう。」

 

 

………聞きたくなかった情報ね。けれど兄様は1人でこれを聞いたのよね。余りある辛さだわ……

 

 

アルダン「………」ポロポロ

 

ラモーヌ「アルダン、先に部屋に戻って休んでいてもよくてよ。」

 

アルダン「……すみません、姉様。兄様の心情を思うと、止まらなくて………」ポロポロ

 

ルドルフ「無理も無い事だ、走るのを諦めろと言われているようなものだ。」

 

ラモーヌ「明日からどうするのか、貴女は聞いているの?」

 

ルドルフ「聞きたかったが、聞けるような雰囲気では無かったよ。運転をしている時の兄さんは事故だけ起こさない事だけを気にしながら運転をしていたように見えた。表情に全く余裕が無かったよ。」

 

ラモーヌ「明日からどうなるかしらね、自暴自棄にならなければいいけれど。」

 

ルドルフ「あぁ……今の兄さんを見ると、こっちまで不安が大きくなってしまうよ。」

 

アルダン「兄様………」ポロポロ

 

 

 




トレセン学園でも大きな不安があったみたいですね。

チームのこれからにも不安が……
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