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八幡「……シービー、調子はどうだ?」
シービー「ん、良いよ。今日のレースも勝てそう♪」
八幡「始まる前からそんな事言って大丈夫かよ?」
シービー「大っ丈っ夫っ!バッチリ仕上げたしね。それにレースが終わったら八幡のご褒美待ってるし♪」
八幡「何の事だ?」
シービー「何ヶ月か前に話したじゃん!ラモーヌにもあんな事して……ズルいじゃん!」
八幡「はいはいはい分かったから。頭撫でてやるからしっかり走ってこい。」
シービー「言ったよ?今言ったからね?言質取ったからね!この耳はしっかりと聞いたからねっ!!」
八幡「分かったよ……分かったからそんなにズイズイ来るんじゃないの。」
シービー「約束破ったら……どうしようかなぁ?」
八幡「破らないから。面倒な事になるの確定だから破らねぇよ。」
現在、阪神レース場。今日のメインレースの神戸新聞杯にミスターシービーが出走する。このレースは1着〜3着までに菊花賞の優先出走権が与えられる。皐月、ダービーは同レース場でのトライアルが存在するが、最終レースの菊花賞は京都レース場。トライアルは阪神の神戸新聞杯と中山のセントライト記念、仕上がりは勿論だが違うコースにも対応できる柔軟性が必要になる。これはトリプルティアラの秋華賞も同じ条件である。
ーーーコース場ーーー
シービー「曇り、かぁ〜……でもバ場は良。まぁまぁかなぁ………あっ、やぁエース。」
エース「おぉシービー、今日はよろしくな!アンタには皐月賞、ダービーと2度も負けてる。けど今日のレースと菊花賞はあたしが勝つっ!!」
シービー「ふふっ、エースらしいね。でもあたしも負けられないんだ。」
エース「菊花賞がかかってるからだろ?それはあたし達だって同じだぜ?」
シービー「確かにそれもあるけど、これに勝てば八幡が頭を撫でてくれるって言うから負けられないんだ。だから………全力で行くよ?」
エース「何だよその理由っ!?ちくしょう、調子狂うぜ……まぁいい、全力で行くぜ?」
シービー「あたしもだよ、エース。」
実況『本日10レース、阪神メインレースの神戸新聞杯のお時間です。このレースの上位3人には1ヶ月後の菊花賞への優先出走権を得る事が出来ます。何が何でも欲しい権利であります。1番人気は2冠ウマ娘のミスターシービー、2番人気はカツラギエース、3番人気はスズカコバン、この3人が可能性を秘めています。しかし勝利を得られるのは1人だけです!!』
ファンファーレが終わり、菊花賞の優先出走権を手に入れる為に集まった15人がゲートへと向かって行った。ミスターシービーは4枠7番だった。
八幡「さて、いよいよか。」
アルダン「楽しみですね。シービーさんのレースを久々に見られるのが。」
ルドルフ「あぁ、楽しみだ。」
ラモーヌ「ところで兄様、貴方シービーとは何も無かったのかしら?」
八幡「……どういう事だ?」
ラモーヌ「彼女が貴方に何か求めたのではなくて?違うかしら?」
八幡「勘が良いな、正解だ。お前の言う通りアイツから【ガッコンッ!!】『今、スタートです!』おっ、スタートしたみたいだから話は後でな。」
実況『先頭内のリードホーユーが行くか?カツラギエースも良いスタートのまま行くのか?外からドウカンヤシマも上がって来る!リードホーユーが先頭のまま1コーナー曲がって向正面へと向かって行きます!ミスターシービーは後方、3番から4番手の位置でレースをしています!』
シービー(やっぱり行ったねエース、君ならそう来ると思ってたよ。先行で逃げに近い場所、そこなら先頭を見られるし追い抜きやすい位置……それにあたしからも逃げ切りやすい。いいよ、乗ってあげる!)
エース(お前なら分かってんだろシービー?菊花賞が本番だけど、あたしが全力を出すのは、何も菊花賞だけじゃねぇのさ!!)
実況『向正面後半になって先頭は変わらずリードホーユー後ろにドウカンヤシマ!ピッタリ後ろにカツラギエース、1バ身離れてヒメノプリンス、ワイドオー、マックスルーラーが並んでいる。その後ろにはミスターシービー、まだ動かない。じっと待っている!いつ動くのか?いつ仕掛けるのか!?さぁ中間コーナーを過ぎた!団子状態になって直線を向こうとしているぞ!!』
シービー(さぁ、行くよっ!!)
実況『4コーナーを曲がって直前コースに出た!!先頭はリードホーユーだが後ろからカツラギエースが抜き去ろうとしている!!しかし更に外からミスターシービーが追い込んで来た!!』
エース「くっ、やっぱ速ぇ!!」
シービー「負けられないからねっ!」
エース「それはあたしもだよっ!!」
実況『2人の叩き合いだ!!しかしミスターシービー並ばない!抜き去った!!ミスターシービー1バ身のリードでゴールイン!!ミスターシービー見事、トライアルを勝利しました!!2着にカツラギエース、3着離れてリードホーユーとなりました!!流石2冠ウマ娘、凄い脚でした!!』
ーおまけー
シービー「八幡っ!勝ったよ♪」
八幡「ん、お疲れさん。難なくって感じだったな。」
シービー「まっ、最後はやっぱりエースだったかなって感じだよ。うん、楽しかった♪」
八幡「そうか。これで一安心だな、菊花賞の優先出走権も取れたから上々の結果だ。」
シービー「んっ。」
八幡「………はいはい。」ナデナデ
シービー「♪〜、良いね良いね〜♪」
八幡「そりゃ良うございます。」
シービー「菊花賞もやってくれるんなら頑張れちゃう♪」
八幡「現金な奴だな……分かったよ。」
シービー「約束だからねっ♪」
八幡「はいはい。」