比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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不思議な世界で膝枕

 

 

八幡side

 

 

ファインのラーメン責めをどうにか掻い潜った俺は廊下を歩いている。けどこの廊下、普段は通らないから少し探究心を擽られる。にしても、やっぱこの学園って広いなぁ………

 

 

カフェ「あ……トレーナーさん。」

 

八幡「ん?カフェか、奇遇だな。」

 

カフェ「どうも……トレーナーさんは何をしているのですか?こちらにお見かけするのは珍しいので。」

 

八幡「今日はトレーニングが休みで暇だったんでな、学園を回ろうと思ってな。」

 

カフェ「そうでしたか……よろしければ、私のお部屋に来ますか?共同ですが。」

 

 

カフェの部屋?けどそれって………

 

 

八幡「いや、分かるよな?俺、男だから寮に入れないんだけど?」

 

カフェ「いえ、寮ではありません。この学園に私ともう1人で共有して使用している部屋があるんです。」

 

八幡「そんな部屋が存在しているのか……この学園、娯楽施設もあるからそういうのがあっても不思議じゃない、のか?」

 

カフェ「はい。それで、来ますか?」

 

八幡「そうだな……お邪魔していいか?」

 

カフェ「分かりました。ではついて来てください。」

 

 

ーーーとある教室ーーー

 

 

八幡「………」

 

カフェ「こっちです、トレーナーさん。」

 

八幡「あ、あぁ………」

 

 

この部屋を見た瞬間に分かった、共同で使ってる奴の正体はタキオンの事だな。初めて見たが、マジで実験施設じゃん………じゃあこの垂れ幕の奥がカフェの個室って事になるのか。

 

 

八幡「お邪魔しま〜……おぉ……」

 

カフェ「どうぞ、寛いでください。」

 

八幡「なんか……凄いな。」

 

 

一言で言うと、【もう1つの世界】とでも言った方がいいのだろうか?雰囲気がそうさせているのか、異世界に来たかのような感じだ。今の時間は昼時の筈なのに、この部屋に入った瞬間に真夜中にさせられたかのような錯覚に陥っている。

 

 

八幡「……眠くなりそうな雰囲気だ。けど落ち着きのある雰囲気のあるこの部屋は良いな。」

 

カフェ「そう言っていただけると嬉しいです。どうぞ、甘味の強い豆を選びました。」

 

八幡「あぁ、ありがとう。にしても不思議な空間だな……ちょっと面白い。」

 

カフェ「私の私物を色々持ち込んだ部屋ですので。」

 

八幡「そうなのか……ん?」

 

 

突然俺の隣のソファが沈んだ……と思ったら膝に重みが加わった。これは………お友達だな。

 

 

八幡「どったのお友達?俺の膝で寝ても居心地悪いだろ?カフェの膝の方が気持ち良いと思うぞ?」

 

お友達『………』ゴロゴロ∼

 

八幡「はいはい分かったから。」

 

カフェ「……トレーナーさん、お友達が見えているんですか?」

 

八幡「見えてないぞ。どうしてだ?」

 

カフェ「お友達が膝枕をしていると分かっていたので。見えていない筈なのに何故、と思ったので。」

 

八幡「あぁ、それでか。簡単な事だ、ソファが沈んだ時は分からなかったが、膝に重みが加わった時に分かった。座ってから俺の膝にもたれかかったんだってな。んでお友達の様子は?」

 

お友達『………』スヤァ∼…

 

カフェ「とても珍しいです……眠っています。」

 

 

そっか、幽霊は眠らないもんな。知らんけど。

 

 

カフェ「………あの、トレーナーさん。」

 

八幡「ん、どうした?」

 

カフェ「その………私も、膝枕……お願いしてもいいでしょうか?」

 

八幡「………え?」

 

カフェ「お友達がとても気持ち良さそうなので、気になるというか……えっと、ダメでしょうか?」

 

八幡「……良いぞ。お〜いお友達、もう少しそっち行けないか?」

 

お友達『………』モソモソ…

 

八幡「お友達も離れる気は無いのな……ほらカフェ、いいぞ。」

 

カフェ「で、では……失礼します。」コトッ…

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

カフェ「すぅ……すぅ……」

 

お友達『………』スヤァ∼…

 

八幡「……コーヒー、冷めたなぁ。」

 

 

起きる気配無し、ズボン掴んだ手離す気配無し、膝から頭を離れる気配無し、これアレだな………起きるまで待つしか無いパターンだな。

 

ていうかお友達、何で君まで寝てるの?

 

 

ーーー1時間後ーーー

 

 

八幡「………腹減った、昼飯食べたい。けどなぁ……起こすのは気が引けるんだよなぁ。」

 

カフェ「……ん、んん。」

 

八幡「お?」

 

カフェ「んんぅ………あ、トレーナー、さん。」

 

八幡「うん、おはよう。」

 

カフェ「………っ!ト、トレーナーさん、ど、どのくらい経ちましたか!?」

 

八幡「1時間くらいだな。疲れてたんじゃね?」

 

カフェ「ご、ごめんなさい!ずっと膝枕させていたみたいで……あっこら、もう起きなさい。」

 

 

あっ、お友達起こされてる……っていうかお友達、君まだ寝る気なのか?

 

 

カフェ「本当にごめんなさい、トレーナーさん……」

 

八幡「大丈夫だって、気にすんな。それよりもカフェテリア行かないか?お腹減っててよ。」

 

カフェ「はい、ではそうしましょう……もう、いつまでもトレーナーさんに引っ付かないの。」

 

お友達『………』ウトウト…

 

カフェ「……どうしてトレーナーさんには、そんなに甘えん坊なの?」

 

八幡「………ホント、どうしてだろうね?」

 

 

ここに来て突然のカミングアウトだが、俺の右腕に掴まってウトウトしているお友達。実はトレーナー室に頻繁に出入りしているのだ、しかも俺の居る時にだ。え、見えないから分からないだろって?扉開けて肩をトントン叩くから入ってきたのを知らせてくれるんだよ。意外と律儀な子なんだって。それから寛いだり、俺にイタズラしたり、構ってちゃんになったり、割と過ごしてる時間は長いかもな。

 

 

八幡「まっ、行こうぜ。」

 

カフェ「はい。」

 

 

 




八幡、枕になる。
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