比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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エアグルーヴの実家帰り

 

 

エアグルーヴside

 

 

エアグルーヴ「この光景も久しぶりだな……お母様や皆は元気にしているだろうか?」

 

 

学園が冬季休暇に入った事により、学業は暫くの間休みとなった。そして私も久しぶりの実家帰りをする事にしたのだ。この前の夏は北海道でのデビュー戦やトレーニングで帰る暇が無かったからな、冬くらいは顔を出してやらねばな。

 

 

ーーー実家ーーー

 

 

エアグルーヴ「やれやれ、やっと着いたか……」

 

 

来るまでの道のりはそんなに遠くはないのだが、私の初勝利、重賞、GⅠ初制覇や最優秀ジュニアクイーンを受賞された事の横断幕が大きく飾られていたのだ。気持ちは大変ありがたいのだが、ああいうのはやめてもらいたいものだ………だがあんな事を出来るのはこの地域ではたった1人しか居ない。それは………

 

 

エアグルーヴ「お母様、只今戻りました。」

 

 

ダダダダダダダダッッ!!

 

 

???「お帰りなさ〜い、エアグルーヴ!!もう、帰って来るのを今か今かと楽しみにしていたのよ!」

 

 

そう、この人しか居ない。彼女の名前はダイナカール、私の母親にして、現役時代の頃は【女帝】と呼ばれていたウマ娘だ。私の指標に立つ人でもある。

 

 

エアグルーヴ「ありがとうございます。しかしお母様、あの横断幕は何なのですか?」

 

ダイナ「娘の大事な記録だもの、ああしておかないと皆分かってもらえないでしょう?」

 

エアグルーヴ「私の気持ちも考えてください。あれでは私が帰ってくる度に注目の的ではありませんか……」

 

ダイナ「いいじゃない、ウマ娘は目立ってなんぼよ!輝ける今だからこそ、注目されなきゃ損よ!」

 

 

……このように私とは違い、お母様は口だけでなく身体も軽い。そしてこのような性格にしてそこそこの名家でもあるからか、知り合いも多い。引かせるような事をしていなければいいのだが、今更だろう。

 

 

ダイナ「ほら、いつまでも突っ立ってないで早く上がってゆっくりしなさい。お茶出すわね。あっ、何日くらい居るの?久しぶりにお出掛けしましょうか!晩御飯何にしましょうか〜?」

 

 

気になる気持ちは分かるのだが、質問を一気に投げかけないで欲しい………

 

 

ーーー居間ーーー

 

 

ダイナ「それで、学園生活はどう?楽しめてる?」

 

エアグルーヴ「はい、滞りなく。」

 

ダイナ「相変わらず固い返事ね〜。けど問題無さそうで何よりだわ。アンタの事だから周りに恐怖でもばら撒いてるんじゃないかって思ってたのよね〜。」

 

エアグルーヴ「私はそんな事しません。」

 

ダイナ「そうだといいけど。」

 

エアグルーヴ「お母様もお変わりありませんか?」

 

ダイナ「娘が居なくて退屈なくらいよ〜。お買い物だって好きに行かせてもらえないし、街の人達とだってなんか距離感あるしぃ〜!」

 

エアグルーヴ「当たり前です。お母様はこの家の主人なのですから。」

 

 

どうしてお母様はこのような奔放な性格になったのだろうか?昔はどんな方だったのだろうか?今と変わりないのか?

 

 

ダイナ「けどアンタがこんなにも早くGⅠを制覇するなんてね〜……ジュニアでは1度は負けると思ってたんだけど。アンタの担当をしてくれているトレーナーの腕が余程良いのでしょうね。」

 

エアグルーヴ「………まぁ、否定はしません。」

 

ダイナ「……エアグルーヴ、私もアンタがGⅠを制覇した時の記事を見たわ。確かにあの作戦には批判の声があったのも確かよ。けど私はアンタのトレーナーが意味も無くあの作戦を取ったとは思っていないわ。」

 

エアグルーヴ「はい。トレーナーは自分でペースを作れるようにする為、と言っていました。」

 

ダイナ「………そう。」

 

エアグルーヴ「まぁ、突然作戦変更を言われた時はどうなるかと思いましたが、何とか自身のペースに乗る事が出来ました。」

 

ダイナ「………エアグルーヴ。」

 

エアグルーヴ「はい。」

 

ダイナ「アンタ、今のトレーナーを大事にしなさい。」

 

エアグルーヴ「?どういう意味でしょう?」

 

ダイナ「そのままの意味でもあるけど、違う意味でもあるわ。理由は言わないけど、アンタの担当してるトレーナーはきっと凄く良い人だから。」

 

 

アイツが良い人?あまり信じられんが………まぁお母様の言う事だ、それに奴の腕なら私も信頼している。人間性はともかくとして、だがな。

 

 

エアグルーヴ「……分かりました。」

 

ダイナ「手から離れた後からじゃ遅いから、今の内にこれだけは言っておくわね。それじゃ、堅苦しい話はこれくらいにして、今夜は何食べましょうかね〜?」

 

 

はぐらかされたような気もするが、今はいいだろう。トレセン学園に戻ったら、少しは奴への態度を見直してみるとしよう。

 

 

エアグルーヴsideout

 

八幡side

 

 

葵「比企谷君、あの………」

 

八幡「聞くな、俺が1番聞きたいんだから。」

 

 

俺は今、トレーナー室に居るのだが、中には既に人が居た。いや、正確には人1人とウマ娘数人が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オグリ「っ!トレーナー!済まないがおにぎりを作ってはもらえないだろうか?故郷の味が恋しくなってしまったんだ。」

 

シービー「八幡~、一緒に走ろうよ~?」

 

ハヤヒデ「済まないトレーナー君、私なりにメニューをまとめてみたんだが、見てはもらえないだろうか?」

 

ブライアン「……おい、おにぎりを作るのなら肉も焼いてもらうぞ。」

 

ファイン「トレーナーさん、ラーメンを食べに行きませんか!?新情報入ったんです!」

 

ブルボン「トレーナー、トレーニングの補佐を要請します。」

 

カフェ「トレーナーさん、一緒にコーヒーでも、どうですか?」

 

 

………いつから俺のトレーナー室はウマ娘の集いの場になったんだよ。因みに桐生院は偶々来ているだけだ。

 

 

 




お母様の言葉の意味、分かる時は来るのだろうか?
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