エアグルーヴside
「それにしてもね〜あのエアグルーヴちゃんがGⅠをねぇ〜………小さい時から他のウマ娘とは違うと思っていたけれど、最優秀ジュニアクイーンまで獲っちゃうんだからね〜。」
ダイナ「そうなのよ〜。母親の私としては鼻が高いんだけど、天狗にならないか心配でね〜。」
「エアグルーヴちゃんなら大丈夫よ、昔からしっかりした子で子供の時から皆の先頭に立って引っ張ってた子なんだもの!きっとクラシッククラスでも良い結果を残せるわよ!」
ダイナ「あら、期待大ね〜。」
エアグルーヴ「ありがとうございます。ご期待に添えられるように、頑張ります。」
「これからも頑張ってね。じゃあダイナさん、また会いましょう?」
ダイナ「えぇまたね〜♪」
今、最寄りのスーパーに来て食材を買いにしているのだが、母親はこの辺りでも有名な方だ。それなりの名家でもあるからか、挨拶されるのは日常茶飯事だ。トレセン学園に行く前の私もそうだった。あの時はまだ『親の七光り』だったが、今は違う。今はまだジュニアだけだが、勝ち星を得ている。
ダイナ「やっぱり効果があったわね、横断幕を作っておいて良かったわ〜。」
エアグルーヴ「しなくてもよかったと思いますが?」
ダイナ「何言ってんのよ、娘がこれだけの実績を出しているのよ?出さなきゃ損じゃない。」
エアグルーヴ「そうですか………」
その後も色々な方々から声を掛けられ、それに対応していると、家に帰った頃には日が暮れていた。これも名声を得た事で起きた事だ、甘んじて受けよう。悪い事ではないからな。
ーーー屋敷ーーー
ダイナ「今日は鍋ね♪せっかくアンタが帰って来てお買い物も奮発したんだし、とことん食べましょう!」
エアグルーヴ「では私も「アンタはゆっくりしてなさい。今日着いたばかりでしょう?少しくらいは身体を休めなさい。」いえ、そこまで疲れているわけではないのですが……」
お母様に言われ、結局手伝いが出来ないまま休む事になった私。何かやる事は無いだろうか?
エアグルーヴ「………する事が無いな。」
ダイナ「何よ、やっぱり暇してるんじゃない。」
エアグルーヴ「っ!?い、いつからそこに!?調理はどうされたのですか?」
ダイナ「取られちゃった………『私共にお任せください。』って言われて。」
エアグルーヴ「結局こうなるのですね。」
ダイナ「はぁ……せっかくだからアンタのトレーナーについて少し聞かせなさいよ。新聞の内容だけじゃどんな人物像か分からないもの。」
エアグルーヴ「トレーナーの事、ですか。」
あのたわけの事で知ってる事なんてあまり無いというのに………何を話せば良いのだ?あんな奴に興味を持つとは、お母様も酔狂だ。
エアグルーヴ「何故私のトレーナーの事が気になるのですか?」
ダイナ「そりゃ気になるわよ、ウチの娘がお世話になってるんだから。それにアンタの事だから、トレーナーにもキツく当たってるんじゃないかって思ってんのよ。」
エアグルーヴ「そんな事は……………ありません。」
ダイナ「やっぱりあるようね、予想通りよ。それよりも、アンタの担当してくれているトレーナーがどんな人なのか、私に教えなさいよ。」
エアグルーヴ「分かりました。まぁ私主観ではありますが。あの者の第一印象は……あまり良くはありませんでした。姿勢が悪く目付きも良くない、見た目はマイナスのイメージが強いです。しかし、トレーナーとしての腕はトレセン学園内の中では上位に入る実力だと評価しています。特に奴の目に関しては言い逃れは出来ないと思っています。奇抜なトレーニングを発想するところも、意外性があると見ています。私はそうでもありませんが、他のウマ娘との接点や評価もある程度得ています。」
ダイナ「ふぅん………それで?アンタはそのトレーナーを信頼出来てるの?」
エアグルーヴ「信頼、ですか………そう呼ぶには程遠い関係です。私は奴に『レースとトレーニング』にのみ力を注ぐようにして貰っています。」
ダイナ「……まぁアンタの性格は知っているからとやかく言わないけど、アンタの担当してくれているトレーナーは本当に良い人なのね。」
エアグルーヴ「先程もそう仰っていましたが、どこに奴の良い人だという要素があるのでしょう?」
ダイナ「当たり前よ、アンタの我儘を聞いてくれているだけでも相当よ。それを板挟みにしながらメニューやレースの事も考えてくれてる。アンタは思ってないかもしれないけど、そのトレーナーはきっと根は凄く真面目で優しいんだと思うわ。」
お母様からはかなりの評価だ……しかし、奴が優しいという評価は間違ってると思うのだが………
エアグルーヴsideout
八幡side
ーーー部室ーーー
八幡「………」
マックイーン「トレーナーさん!スイーツはありませんの!?クリーム系が食べたいのですけれどっ!!」
タイキ「トレーナーサン、一緒にバーベキューしたいデース!!」
クリーク「トレーナーさん、何かお世話できる事はありますか〜?」
フジ「やぁトレーナーさん。相談なんだけど、帰省せずに寮に居る皆にケーキを振る舞いたいんだけど……」
フラッシュ「私はフジさんのお手伝いで来ました。」
アルダン「すみません。兄様に甘えたくなって来てしまいました………」
……何で部室にまでウマ娘が来るんだよ……相談なら乗るが、他は知らん。