比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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9月に入って

 

 

八幡side

 

 

先輩2「あれからライスシャワーはどうなんだ?この前聞いた時は患部以外は動かせるって聞いたけどよ。」

 

八幡「はい、それが驚かされましたよ。俺が合宿に行っている間の8月の定期検診で歩いても平気なくらいにまで回復してたんですよ。」

 

先輩2「ホントか!?そりゃすげぇな………それで、今はどうしてるんだ?やっぱまだ慎重にリハビリって感じなのか?」

 

八幡「まぁそんな感じですね。次の定期検診までもうすぐなのに異様に長く感じるんですよね……」

 

 

9月に入ったのはいいが、俺の中での大きなイベントが定期検診くらいだから待ち遠しくて仕方ないのだ。一刻も早くライスの走る姿が見たい、ライスが歓声を浴びるところを見たい、今からこんな事ばかりを考えちまってるんだよな……まだ当面先の話だってのによ。

 

 

先輩2「まぁでも、無事ならそれで良かった。それに長期の怪我との戦いってのは精神的にも辛いからな、やっぱお前はすげぇよ……俺も早くそれに気が付いていりゃ、こんな事にはならなかったのによ。」

 

八幡「……あの、今からでも「いいんだよ気を遣わなくて。俺がチームトレーナーだとか複数担当だなんて、学園の生徒が聞いたら鳥肌もんだろうしな。今更良い人をやったところで変わらねぇよ。だから俺は今の担当を大事にするつもりだ。」……そうですか。」

 

先輩2「お前が言ったんだろ?今の担当が引退するまで面倒見ろって。ふぅ………こんな俺を信じて残ってくれたんだ、なら俺も最後の担当として全部を注いでやんないと失礼ってもんだ。」

 

八幡「……今なら本当に複数担当を持っても問題無いと思っているんですけどね、俺は。」

 

先輩2「やめろよ、これ以上俺を持ち上げんな。得も損もねぇぞ?あっ、そろそろ行かねぇと。またな比企谷、今度また近況聞かせてくれ。」

 

八幡「……はい。」

 

 

………1度は道を踏み外したとはいえ、あの人がこんなところで終わっていいような人じゃない。今のあの人の人柄や態度、熱意を知ってもらえれば興味を持つウマ娘が増えると思うんだが、それはかなり難しい。爆弾とも呼べるような、いやそれじゃダメだ。それこそもっとデカい爆発で周りをあっと言わせられるような事が起きないと難しい………

 

 

シービー「すっかり仲良くなったね、彼と。」

 

八幡「……見てたのか。」

 

シービー「まぁね。彼、あたしにも謝りに来たよ。しつこく迫ってごめんって。ホントに変わったよね……あれなら何人かはスカウトしても成功すると思うのになぁ〜……やっぱりしてないの?」

 

八幡「今の担当で最後にする気なのは変わらず、だな。残ってもらいたいんだけどなぁ。」

 

シービー「それは何で?」

 

八幡「ただでさえトレーナーは不足してるんだ、1人抜けただけでも大変になるのは目に見えてる。それに引き換えウマ娘達は減るのを知らず入学希望が後を絶えない上に何処の学園もてんやわんやだ。そんな中で最前線である中央トレセンがトレーナー不足で地方から助っ人呼ぶなんて恥ずかしい真似してみろ、評判は一気にガタ落ちだぞ?トレーナーの質は勿論の事だが、今はそんな悠長な事言ってられる程余裕なんて無いと思うしな。まぁ、これは俺が考えても仕方のない事だけどよ。」

 

 

俺なんてただの一トレーナーに過ぎないのにな。

 

 

ーーートレーナー室ーーー

 

 

さて、シービーの毎日王冠にルドルフのセントライト記念はもうすぐだ。ルドルフは調整に入るとして、シービーはまだ追込んでも大丈夫だからメニューを作っておこう。ルドルフは淀の3,000mが本番、トライアンのセントライト記念では本気を悟られないようにそれなりの走りをさせようか。まぁルドルフの走りを間近で見てる奴なら理解されちまうだろうけど、本番は3,000m。幾らルドルフでも1着で走り切れるという保証は無い。

 

 

シービー「ね〜ぇ〜八幡?あたしは天皇賞に出るって言ってたけど、その前が毎日王冠でしょ?」

 

八幡「そうだが……今更どうした?」

 

シービー「それがさ、エースが楽しみにしてるんだ。『久々に一緒に走るからすげぇワクワクする!!』って。しかも結構調子良さそうだった。」

 

八幡「不安か?」

 

シービー「ちょっとね〜。クラシックはあたしが獲ったけど、シニアともなれば他のウマ娘も強いからね。好きに走らせてもらえるかどうか分からないし。」

 

 

珍しいな、シービーが弱気な事を言うなんてな。

 

 

八幡「お前は自由に走れば良い。」

 

シービー「え?」

 

八幡「お前は縛られるのが嫌なんだろう?ならお前がその日に走りたいように走れば良い、それだけだ。質問するが、俺がお前にこういう走りをしろと強制した事があったか?」

 

シービー「……ううん、1度も。」

 

八幡「だろ?それがお前の強みでもあるからだ。自由に走るのがミスターシービーっていうウマ娘の強みだ。それを奪っちまったら、お前は楽しくなんてないだろ?だからお前は自由に走れ。追込でなくたって走ろうと思えば走れんだから。らしくないぞ?」

 

シービー「………」

 

八幡「ワシャってするか?」

 

シービー「っ!してっ♪でもワシャワシャじゃなくてナデナデが良いっ♪」

 

八幡「ったく、現金な奴だ。」ナデナデ

 

シービー「んふぅ〜♪ねぇ八幡、あたしは自由に走るよ。それで良いんだよね?」

 

八幡「あぁ、それで良い。」ナデナデ

 

シービー「ん、分かったよお兄ちゃん♪」

 

 

………偶に呼ばれる事があるが、シービーからお兄ちゃんはあまり慣れないな。

 

 

 




今日の12時、いよいよアップデートですね!!(ワクワク)
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