比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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トラブルで代役

 

 

八幡side

 

 

10月に入っていよいよルドルフの3冠制覇に期待がかかる菊花賞が近付いてきている。【天高くウマ娘肥ゆる秋】という言葉があるように、既に秋のGⅠシーズンが開催されている。学園でも多くのウマ娘達が重賞、GⅠレースに出走しようとトレーニングを盛んに行っている。それは俺達チーム・カペラも一緒だ、日々のトレーニングは怠っていないつもりだし、調整も上手くいっていると思う。

 

しかし、そんな時でもトラブルというのは予期しないタイミングでやってくるものである………

 

 

八幡「え……厨房のスタッフが不足?一体何でそんな事に?」

 

たづな「それが、今日来れない予定の方の穴埋めはしていたのですが、その代わりの方が急遽予定が出来てしまったと先程ご連絡があったのです……」

 

八幡「それってかなりヤバいのでは?生徒だけでなくトレーナーも利用するこのカフェテリアで人が不足している中で回せるとは思え………ちょっと待ってください、その話を俺にするという事は、もしかして俺に厨房入れって言おうとしてます?」

 

たづな「非常に申し上げにくいのですが………比企谷トレーナーの仰る通りです。比企谷トレーナーの腕前は私も聞き及んでいます。どうかその手腕を学園の生徒達の為に振るっては頂けないでしょうか?」

 

八幡「他にスタッフは居なかったんですか?その人に限らずまだ他にもスタッフは居るんでしょう?」

 

たづな「えぇ……ですがこの時期は秋のGⅠが開催しています。この機にレース観戦をという考えのスタッフも多いのです。」

 

八幡「成る程……それで?それは今日だけのお話ですか?それとも明日以降も続きますか?」

 

たづな「いいえ、今日だけとなっています。」

 

八幡「……はぁ、分かりました。やります。俺がその人の代わりになるかどうかは分かりませんけど、やれるだけやってはみます。条件として、学園の食材で自分の賄いを作ってもいいですか?」

 

たづな「っ!ありがとうございます!」

 

 

っとまぁこんな感じで今日、俺は駿川さんにカフェテリアの厨房スタッフを頼まれた。凝った料理をするわけじゃないから普段作る時と同じような感じでいいか。

 

 

ーーーカフェテリア・厨房ーーー

 

 

八幡「……っというわけで今日だけ臨時でこの厨房で働く事になった比企谷です。どこまで役に立てるかは分かりませんが、よろしくお願いします。」

 

「よろしくね比企谷トレーナー!いっつも良い手際で調理しているので、即戦力です!」

 

八幡「あんま期待しない方が良いと思いますけど……まぁとりあえず頑張ります。」

 

たづな「皆さん、今日もよろしくお願いします!比企谷トレーナーも急なお願いを引き受けてくださってありがとうございます!」

 

「じゃあ比企谷トレーナーはいつも使っている所を使ってもらうとして、具材の場所とか色々と説明しますので、ついて来てください!」

 

八幡「分かりました。」

 

 

数人分の食事を作った事はあるが、大勢の食事を作るのはこれが初めてだ。俺も少し気合いを入れよう。

 

 

ーーー昼休みーーー

 

 

「ん〜やっぱり美味しい〜♪」

 

「ね〜!デザートも食べちゃおうかなぁ〜?」

 

「けどさ、今日いつもより食べ物が来る時間早くなかった?」

 

「あっ、それあたしも思ってた!どうしてだろう?」

 

 

「あ、あの……なんかいつもより料理の回転率良くありません?それに私、ハンバーグ作ってるだけになってるんですけど………」

 

「それ、絶対に比企谷トレーナーの影響だよ。アンタ気付かないの?アレ見てみなよ……」

 

「アレ………えっ!?」

 

八幡「………」

 

 

唐揚げは後2分で油から上げて、ラーメンとうどんは後30秒、炒飯はストックがあるからまだ大丈夫。揚げ物も都度注文があったら揚げていく、幸いタネは出来ている。定食のご飯や味噌汁とかの盛り付けは他の人に任せてあるから俺は目の前の調理に集中だ。

 

 

「1人で数十人分の調理を一気にしてるから、おかげであたし達すっごい楽が出来てんの。揚げ物の殆どが比企谷トレーナーに任せっきりだからね。」

 

「す、凄い………」

 

「ほら、あたし達も手を止めないで作るよ!」

 

「はい!」

 

 

……これ、賄い作れんのかな?

 

 

ルドルフ「珍しいな……カフェテリアに来ても兄さんの姿が見えないなんて。仕事が立て込んでいるのだろうか?」

 

シービー「うぅ〜んどうだろう?今日はまだ学園に来ていないとか?家でメニュー組んでるとか?」

 

ルドルフ「あり得るが、お昼にもなって来ないとは考えづらいな……兄さんなら昼前には学園に来ていると思うのだが。」

 

 

……悪いなお前等、目の前で飯作ってんだよ。今の俺はトレーナーじゃない、厨房のバイトスタッフだ。

 

 

ルドルフ「仕方ない。シービー、今日は2人だけの食事になりそうだ。」

 

シービー「まっ、偶には良いんじゃない?さってと、今日は何を食べようかなぁ〜?」

 

ルドルフ「君と私はレースも近いから食事にも気を付けなければならない。私は定食にしようと思っているが、君はどうする?」

 

シービー「特別食べたいのも無いし、あたしも定食にしよっと。ハンバーグにする?」

 

ルドルフ「そうだな、それにしよう。すみません、ハンバーグ定食を2つお願いします。」

 

 

ちゃんとレースの事も考えていてくれてるな。よし、今度小料理屋で宴会しよう。

 

 

 




八幡、急な代役でも大活躍。
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