比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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八幡の用事と悔いの無いように

 

 

八幡side

 

 

八幡「………」

 

 

宝塚記念当日の昼……俺は宿泊しているホテルを既に出て、藤森神社の婆ちゃんの墓前で手を合わせている。神頼みってわけでもないが、無事に走り終えてくれますようにと神社と婆ちゃんにお願いをしていたところだ。ライス達には昨日伝えたが、俺は用事があるからレースまでは自由にしていいと言ってある。俺の用事は婆ちゃんに挨拶ってわけではない。他にも用事はあるが、その前に寄って挨拶おきたかったってだけだ。

 

 

八幡「……じゃあ、行ってくるわ。また来るからな、婆ちゃん。ライスの事、守ってくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『大丈夫だよ、行ってらっしゃい。』

 

八幡「っ!」

 

 

………気のせい?いや違う、確かに聞こえた。今の声は確かに婆ちゃんだった。まさか………

 

 

八幡「……あぁ、行ってきます。」

 

 

違うにしろ何にしろ、挨拶はしておくか。

 

 

ーーー京都駅・ホームーーー

 

 

八幡「………そろそろ、だよな?」

 

『間も無く、列車が到着致します。お乗りになるお客様は黄色い線の後ろでお待ちください。』

 

八幡「……来たか。」

 

 

俺は今、大阪から来る電車を待っていた。今から来る人達は空港からやって来る。勿論理由はそれだけじゃない、来るのは先生達なのだが先生達2人だけじゃない、もう1人居るからだ。

 

それから程無くして列車が到着して乗客が降りて行くが、俺の所は駅員さんがスロープを用意してくれている。そして………

 

 

マンノウォー「ご苦労だったな八幡、少し待たせてしまったか?」

 

八幡「いえ、自分が好きでやっている事なので。それに宝塚記念まではまだ時間があります。先生達こそ大丈夫ですか?」

 

マンノウォー「なぁに、問題無い!たかが数十分の電車くらい。そうだろうタリアト?」

 

タリアト「それは私に言う事では無いと思うが?八幡、久しぶりだな。それと紹介しよう、私の後輩の1人のラフィアンだ。」

 

八幡「貴女が……お初にお目にかかります、日本の中央トレセン学園でトレーナーを勤めています、比企谷八幡といいます。」

 

ラフィアン「アンタが……先生から何度もアンタの話を聞かされていたよ、日本に自慢の弟子が居るってね。あたしはラフィアン、アンタも先輩から話は聞いていると思うけど、脚が機能しなくなったウマ娘の成れの果てだよ。」

 

タリアト「っ………」

 

 

そう、ラフィアンさんはライスが入院している時にも話したが、先生が怪我に過剰に反応するようになった原因のウマ娘であり、俺の教訓にもなったウマ娘だ。

 

 

ラフィアン「あたしもアンタに会えて嬉しいよ。先輩から日本に来ないかって言われた時は驚いたけど、理由を聞いたら見に行きたいって思ったんだよ。アンタの教え子のレース、楽しみだよ。」

 

タリアト「さぁ、立ち話をするのも疲れるだろう。レース場に向かおう。」

 

八幡「はい。」

 

 

ーーーレース場ーーー

 

 

ラフィアン「此処で走るのか、アンタの教え子は……日本のレースは何度か見た事はあるが、こうして現地を見ると良い場所だな。」

 

タリアト「お前もそう思うか?気に入ってくれたならば嬉しいな、私が気に入った国だからな。」

 

ラフィアン「あぁ、そう思うよ先輩。」

 

マンノウォー「ならば後で色々な店を回ってくると良いだろう。今は席へと行くぞ。」

 

八幡「それならラフィアンさんに会ってほしい奴が居るんです。いいですか?」

 

ラフィアン「アンタの教え子だろ?いいぜ、あたしも会ってみたいからな。」

 

 

ーーー観客席ーーー

 

 

八幡「此処です。今開けますので。」

 

 

ガチャッ

 

 

オライエン「ん?おぉミスター比企谷。漸く到着ですか……それで、そちらの方々は?」

 

八幡「紹介します。俺の恩師のセクレタリアトさん、その師匠にあたるマンノウォーさん、そして恩師の後輩のラフィアンさんです。」

 

ファブル「かの有名な【ビッグレッド】のお2人か!そういえばあの時の映像にも映っていたな!まさか君の師匠だったとは驚いた!」

 

アップル「素晴らしい人から教えを受けていたのだな。君がそれだけの技術を持っていた理由がやっと分かった気がするよ。」

 

 

沙希「ねぇ比企谷、なんかあたし場違いじゃない?」

 

八幡「んな事ねぇって。ウマ娘関係者が多いだけでそれを除けば普通だって。それ言ったらお前だって関係者だろ、ライスの勝負服考案して作ってくれた張本人だろ。」

 

沙希「や、まぁ……そうだけどさ……」

 

クローネ「……その話、詳しく聞かせてください。」

 

沙希「え、な、何?急に?」

 

八幡「ラフィアンさん、あそこに居る黒鹿毛の子がこれから出走するライスシャワーって子です。」

 

ラフィアン「……そうか、お前が。」

 

ライス「あ、あの……お兄様。ラフィアンさんって先生さんのお話に出てきたあの人?」

 

八幡「そうだ。」

 

ラフィアン「お前のトレーナーから会ってほしいと言われたけど、あたしから話す事は別に無い。ただまぁ、せっかく走れるようになったんだから悔いの無いように走りな。」

 

ライス「は、はぃ!」

 

八幡「よし、ライス。今日の作戦を伝える。これは誰でも出来る簡単な作戦だ。」

 

ライス「う、うん……」

 

八幡「その作戦は……お前の好きに走れ。」

 

ライス「……え?」

 

八幡「細かい指示を出したりはしない。今日はお前の復帰レースで晴れ舞台だ。前にも言ってたが、勝てと言うつもりも無い。ただ……ラフィアンさんも言ったように、悔いの無いように走ってくれれば俺はそれで良い。」

 

ライス「悔いの、無いように……」

 

八幡「あぁ、そうだ。」

 

ライス「……うん、分かった!」

 

八幡「よし……じゃあ時間も迫って来てる、そろそろ控え室に行こうか。」

 

 

いよいよ時間だな……

 

 

 




まさかの登場、ラフィアンさん!

そしていよいよ宝塚記念!
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