比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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八幡の就職活動 2

 

 

八幡side

 

 

スピード「………」

 

アサマ「………」

 

八幡「………」

 

 

か、帰りてぇ………

 

1時間どころか30分くらいでこのURA本部に到着して、俺とスピードシンボリさんしか居なかった部屋にメジロ家当主が加わった事によって混沌な空間が出来上がってしまった。こんなのどんな魔法使っても絶対無理だろ………目の前に置かれている紅茶がすぐに冷めるんじゃねコレ?

 

 

スピード「失礼かと思ったが、彼の電話の内容を聞かせてもらったよ。その上で言わせてもらおう、私、というよりもシンボリ家は彼を必要としている。トレーナーとしての手腕は貴女も存じ上げていると思うが、それ以外でも多才な面を持っている。孫も彼の担当になり世話になっていたが、彼を兄とまで呼ぶようになる程親しくなった。無論、私も彼を気に入っている。私の憧憬のお孫さんというのもあるが、人柄についても申し分無いと思っている。我々シンボリ家のスタッフとして力を奮ってもらいたいと思っているのだが、貴女はどう思っているのかな?」

 

アサマ「理由としては、そちらと同じで我々メジロ家も彼を必要としているからと申し上げます。私の孫娘の1人、アルダンを脚の不安を抱えながらもGⅠを4勝、特にメジロ家が1人も成し遂げられなかった日本ダービーの栄光をももたらしてくださいました。そして我々が拘ってきた天皇賞も2勝、連覇という形で勝利を飾らせていただきました。ラモーヌに至っても日本は勿論、海外での活躍も目を見張るものがありました。これだけでも充分なくらいですが、先程仰られていた多才な面にも私は惚れ込んでおります。我々メジロ家としても、有能な人材を他に譲ったり、在野に放すわけには参りません。」

 

スピード「そちらの言い分もよく分かった、彼を欲している理由はどちらも同じ……そして譲る気も毛頭無いと見える。さて、では残る道は1つ………比企谷君、君はどちらを取る?」

 

八幡「………」

 

アサマ「遠慮する必要はございません。良いと考えている方を選択するのは当然の事です。私達はそれに口出しをするつもりはございません。ですがお電話でもお話しました通り、条件があれば可能な範囲でお受け出来るようにするつもりではありますよ、我々メジロ家は。」

 

スピード「メジロ家当主殿は口が達者だ、行動力の速さには恐れ入ったよ。比企谷君、我々シンボリ家も君の要望を聞き入れるつもりだ、無理なもので無い限りはね。」

 

 

いや………確かに選ぶのは俺だけど、選べねぇってこんなの!!?何この究極の2択みたいな状況!?スピードシンボリさんに内容を詳しく聞くつもりが何でこんな事態に発展してんの!?つか俺がどっちかに就職するのはもう決まりなのかっ!?

 

取り敢えず俺が少し気になっている事を2人に聞いてみる事にしよう。

 

 

八幡「……お2人にお聞きします。業務面での事を聞きたいのは当たり前の事ですが、もし起用するのであれば自分はどのくらい時間で週にどの程度使ってもらえる予定なのかを聞いてもよろしいでしょうか?」

 

スピード「ふむ……それは応相談になるが、最低でも週2、最高で週4になるだろう。」

 

アサマ「えぇ、そのくらいが妥当でしょう。」

 

八幡「成る程……では次です。スピードシンボリさんにはお話しましたが、自分は既に住む場所を決めています。なので住み込みという形で仕事をする事は出来ません。それに自分の自宅から両家までかかる時間は1時間以上を有します。その場合の時間の融通は利かせてもらえるのでしょうか?」

 

アサマ「朝早くの出勤は難しいと思いますので、正午もしくはその前後と考えております。」

 

スピード「緊急の場合は呼びつけてしまうかもしれないが、私も大体11時〜13時の間で出勤、18時〜19時で退勤という形になるだろう。」

 

 

………そんなところか。ならば。

 

 

八幡「あの、妥協案があるのですが……両方にアルバイトという形でっていうのはダメですかね?時間は今スピードシンボリさんが言ってくれた11時〜19時で大丈夫ですし、週2〜3であればどちらにも行く事は可能だと思うんですが………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー数時間後ーーー

 

 

八幡「はぁ〜………疲れた………」

 

ライス「お帰りなさいお兄様。随分遅かったね?そんなにたくさんお仕事があったの?」

 

八幡「いや、予想もしてなかった事態になってな。おかげでこんな時間だ。けど話はまとまったからもう大丈夫だ。」

 

ライス「じゃあ明日から副会長さんのお屋敷にお仕事しに行くの?」

 

八幡「いや、1週間後にメジロ家だ。」

 

ライス「………え?何でメジロ家?」

 

 

俺はライスにも今日起きた事を説明した。

 

 

ライス「そんな事があったんだ……大変だったね。」

 

八幡「あぁ。まぁどうにか話をまとめる事は出来たから初勤務はメジロ家からになった。」

 

ライス「お仕事頑張ってねお兄様。ライスも応援してるからねっ!」

 

八幡「あぁ、ありがとうな。」

 

 

というわけで、俺の就職活動はひと騒動あったのだが、無事に決定した。シンボリ家とメジロ家のスタッフとして。だが懸念している事がある。

 

 

八幡「元担当の3人が俺の周りをウロチョロしなければ良いんだがな……」

 

ライス「………行ってみないと分からないね。」

 

八幡「仕事しに来てるから邪魔はしないと思うが、ラモーヌはお構い無しに来そうだな。」

 

 

研修担当の人が元担当でない事も祈っておこう。

 

 

 




八幡の次の就職先……シンボリ家とメジロ家!
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