比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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トレーニング初日

 

 

八幡side

 

 

ルドルフへのスカウトが成功した数時間後。俺はトレーナー室で明日からのメニューを作成しているところだ。だが正直に言うと、ルドルフの走りをどうこうするというよりも走りそのものを洗練していくくらいしか加える事は特に無い。故に俺がすべき事はルドルフの走りを乱さないようにしながら強くしていくって事になる。

 

簡単そうに聞こえるかもしれないが、走り方を変えずに強くするっていうのはかなり難しい。どう走らせていくかっていうのも俺達トレーナーの腕の見せどころだ。

 

 

八幡「………」カキカキ

 

 

見るべきはルドルフの適性だ。俺が知ってるのは長距離を走れるという事くらいだ。エアグルーヴにはどの距離でも卒なくこなせるという事だったが、走り方から察するにダートは向かない。これからは芝のみになるだろうな。それと短距離も合わない気がする、最低でもマイルってところだな。走りを1回しか見ていないから、走り方を理解してはいても適性までは1度で把握するのは不可能だ。

 

 

八幡「……明日は長距離以外の走りを見るか。」

 

葵「あの、比企谷君……お聞きしたいんですけど、一体誰をスカウトしたんですか?」

 

八幡「ルドルフ。」

 

葵「ルドルフってシンボリルドルフさんですか!?」

 

八幡「ん?あぁそうだけど?」

 

葵「ま、まさかあの6人の中でシンボリルドルフさんを「いや、正直もっと居たから。逆スカウト。」えぇ!?もっと居たんですか!?」

 

八幡「あぁ、居た。能力面で選定もしたが、1番親切にしてもらったのはルドルフだったからな。んで後はスカウトしてもらった順番で決めた。」

 

葵「決め手が順番なんですね……」

 

八幡「そうなるな。」

 

 

さぁて、俺も明日からようやくトレーナーとして活動が出来るな。

 

 

ーーー翌日・放課後ーーー

 

 

ルドルフ「やぁ比企谷トレーナー、待たせてしまって済まないね。」

 

八幡「いや、大丈夫だ。」

 

ルドルフ「それと、昨日の内に我々が使う部室も手配した。これから案内しよう。」

 

八幡「悪いな。後、別に気にしてなければそれで良いんだが、呼び方も呼びやすいようにしてくれていいからな。今のだと長いだろ?」

 

ルドルフ「そうかい?ならば比企谷君と呼ばせてもらうよ。前にも言ったが私の事はルドルフで構わない、では行こうか。」

 

八幡「あぁ。」

 

 

ーーー部室ーーー

 

 

八幡「ふむ……成る程、良い部屋だな。」

 

ルドルフ「前の備品も少しは残っているから少しの間は困らないだろう。さて、じゃあ私も支度をする。」

 

八幡「じゃあ外で待ってる。」

 

ルドルフ「すぐに着替えるよ。あぁそれと、今日はどんな事をするのか聞いてもいいかな?」

 

八幡「今日はお前の距離適性を見る。走り方でダートは不向きだって分かったから、どの距離がどのくらい出来るのかを把握したい。」

 

ルドルフ「あぁ、分かった。それじゃあまた後で。」

 

八幡「……にしても。」

 

 

ルドルフの走りがそんなに気になるのか、周りにはウマ娘達とトレーナーが不自然なくらい集まっている。

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

ルドルフ「待たせてしまったね比企谷君。」

 

八幡「あぁ。じゃあ早速やって行くか。今日のアップなんだが、これの通りにやっていこうと思う。」

 

ルドルフ「………ハードルを使うのか?」

 

八幡「柔軟の時と脚の関節の可動域を広げる時にな、それ以外では使わない。」

 

ルドルフ「どんな使い方をするのか楽しみだよ。」

 

八幡「やり慣れた事をハードルでやるってだけだ。さっ、まずはランニングだ。2周やってから体操だ。」

 

 

今日はルドルフ1人だけだからこういう形になるが、柔軟については俺もやりながら付き合う予定だ。用具庫の中を見て思ったが、あまり使った形跡が無かった。多分これまであまり使って来なかったのだろう。これは好都合だと思って用意した。

 

 

ーーーランニング・体操後ーーー

 

 

ルドルフ「終わったよ比企谷君。」

 

八幡「見ていたが問題無かった、じゃあやるか。コイツを使った柔軟。先ずはオーソドックスにバーに沿いながら片方の脚首を乗せて脚裏伸ばしだ。伸ばす時は上体を伸ばしながらゆっくりでいいから下げろ。」

 

ルドルフ「あぁ、分かっ……っ!」

 

 

ルドルフ(これは……いつもより伸びる。)

 

 

八幡「30秒くらい伸ばしたら反対の脚だ。反対の足を伸ばす時は位置も反対になるからな。」

 

ルドルフ「分かった。」

 

 

それから俺はハードルを使った色々な脚の伸ばし方を一緒にやりながら教えた。ルドルフも未経験だったのか、考えるような素振りや表情を見せながら実践していた。どんな感情から来ているのかは分からないが、時折目を見開く時があった。

 

 

八幡「よし、このくらいだな……」

 

ルドルフ「こんなやり方があったのか……トレーニング初日から驚かされたよ。」

 

八幡「それで驚いていたのか?」

 

ルドルフ「いや、今まで柔軟を欠かせた事は無かった。にも関わらずまだ伸ばせるのかと思ってね。」

 

八幡「地面や床だと伸ばせる範囲が限定されるからな。ハードルなら片方を浮かせている分、伸ばしたい所まで伸ばす事が出来る。上体を曲げないようにすれば効果も思い通りになるからな。」

 

ルドルフ「ならこれを毎日すれば「いや、それはダメだ。」っ!何故だい?」

 

八幡「この柔軟は確かに効果は表れやすいが、ウマ娘には少し脚の負担が掛かる。特に踵を使うのは、な。3日に1度ってところだな。踵を使わない柔軟なら毎日やっても構わないけどな。」

 

ルドルフ「ならばその方向で行きたい!」

 

八幡「分かった、じゃあその方向でな。」

 

 

 




ルドルフの柔軟性に更に磨きがかかりそうww
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