ルドルフside
エアグルーヴ「………」スラスラ
ルドルフ「………」スラスラ
ブライアン「………」カキカキ
……よし、これに印を押して私のは終わりだな。
ガチャッ!
テイオー「カイチョー!遊びに来ちゃった〜!」
ルドルフ「テイオー、よく来たな。だが2人はまだ執務中だから静かにするように。」
テイオー「ハーイ!」
ルドルフ「お茶を淹れよう。2人もいるかい?」
ブライアン「要らん。」
エアグルーヴ「私はいただきます。」
テイオー「わぁ〜い、カイチョーの紅茶だ〜!」
エアグルーヴ「静かにしろと言われたばかりだろう!少しは声を抑えんか!」
テイオー「ぴぇっ!?」
ルドルフ「あはは……少し休憩にしようか。」
ーーー数分後ーーー
ルドルフ「さっ2人共、紅茶とお茶請けだ。ブライアンも少し休憩しよう。ジュースならば君も飲めるだろう?」
エアグルーヴ「ありがとうございます、会長。」
ブライアン「………あぁ。」
テイオー「ねぇねぇカイチョー、あのトレーナーと契約して2ヶ月くらいでしょ?調子はどうなの?」
ルドルフ「順調だよ、彼のトレーニングで分かった事があるのだが、前よりも鋭い脚を使えるようになったんだよ。学園のコース場の直線だけで2秒も縮まっていたよ。紫電一閃、あれ程の脚をいつの間にか身に付いていた事に驚いたよ。」
エアグルーヴ「そんな、あの直線は東京と同じ距離の筈、坂が無いとはいえ2秒もタイムを縮めるなんて……そんな事が出来るのか?」
ルドルフ「私も最初は疑ったよ。だが比企谷君が嘘を言うとも思えない。タイムも全て彼が記録してくれているから間違いは無いだろう。」
テイオー「カイチョースゴい、そんなに速くなってるんだ。」
私のデビュー戦が短距離とはいえ、この脚を上手く使う事が出来れば上々の走りが出来るだろう。今からデビュー戦が楽しみだ。
エアグルーヴ「だが私が見たところ、アイツが主に行なっているトレーニングは短距離だ。会長、まさかとは思いますが、今後は短距離路線に?」
ルドルフ「さて、どうだろうね?」
テイオー「えぇ〜!?教えてよカイチョー!!」
ルドルフ「そう易々と教えられないよ。私と比企谷君、2人だけの秘密さ。」
ブライアン「………」ゴクゴクッ
エアグルーヴ「まぁあのトレーナーは我々の知っているようなトレーニングを組まない、会長にさせているトレーニングにも意味があるのだろう。テイオー、あまり余計な詮索はするなよ。」
テイオー「わ、分かってるよ〜!」
ブライアン「………おい、喧しいぞ。」
テイオー「何だよブライアン〜!今のはボク悪くないでしょ〜!」
ルドルフ「こらテイオー、大声を出すとまたエアグルーヴに叱られてしまうぞ?」
テイオー「うぅ〜……今のは絶対にボクのせいじゃないのにぃ〜……」
エアグルーヴ「ほう、言い訳とは良い度胸だ。どうやら説教だけでは足りんようだ。」
テイオー「何でそうなるのさ〜!?」
エアグルーヴ「テイオー、今すぐそこに直れ。」ガシッ
テイオー「ワケワカンナイヨオォ!!」ジタバタ!
ブライアン「………相変わらず喧しい奴だ。」
ルドルフ「ははは……」
ーーー数分後ーーー
テイオー「うぅぅ〜ヒドいよエアグルーヴ……まだ脚が痺れてるよ〜……」
エアグルーヴ「お前が懲りもせずうるさいままだからだ。少しは学習せんか。」
ルドルフ「まぁまぁ、その辺にしよう。2人もそろそろ実務を再開だ、私も少し手伝おう。テイオー、君も少し手伝ってくれるかな?」
テイオー「ふっふ〜ん、任せてよカイチョー!」
ルドルフ「頼もしいな。」
それから数十分後には全ての執務を終えて、生徒会室を後にした。しかし久々に見たな、床に正座させられながらエアグルーヴに叱責を受けているテイオーは。アレはいつ見ても面白い。
……そういえば比企谷君は今、何をしているだろうか?今日は私の都合でトレーニングを休みにしてもらったが、やはり休日を楽しんでいるのだろうか?
ルドルフ「考えても仕方あるまい、明日にでも改めて「なぁ、教えてくれよ。」……?」
今の声は……シリウス?この教室から聞こえたが……
シリウス「お前、何でルドルフの担当になったんだ?金の卵を得た的な考えか?」
八幡「なんでそんな事が知りたいんだ?」
シリウス「んな事はお前に関係ねぇだろ。」
八幡「なら俺がルドルフを選んだ理由もお前には関係無いよな?教える義理は無い。」
シリウス「屁理屈捏ねやがって……お前みたいな奴がルドルフを支えられるとでも思ってんのか?」
八幡「さぁな、そんなの始まったばかりの今じゃ何とも言えないだろ。」
シリウス「……先の事も見えてねぇお前じゃアイツに相応しくねぇ。今すぐ担当を降りやがれ。」
っ!シリウス、勝手な事をっ!
八幡「………」
シリウス「無能なんかにアイツを任せでもしたら【皇帝】様の牙は仔犬程度の乳歯レベルにまで落ちちまう。そうなるくらいなら三流でも別のトレーナーに任せる。」
八幡「………ふっ。」
シリウス「あ?テメェ何がおかしい?」
八幡「いや、別に……まるでおもちゃを取り上げられた子供のような言い訳だなって思っただけだ。」
シリウス「……んだと?」
八幡「担当トレーナーを決めるのはルドルフだ、お前でも俺でもない。お前が俺達のトレーニングを見てそう判断したのかもしれないが、それだけを見ているのだとしたらお前の目は節穴だな。」
シリウス「………」
八幡「確かに今やってるトレーニングはルドルフの距離適性には合ってない。それは誰がみても明らかだ、その点は俺も分かってる。だがそこだけを見ているのなら視野が狭いな、ルドルフと同じ幼少期を過ごしていながら何も理解していない。」
シリウス「っ!」ガタッ!!
八幡「それを否定してもいいが、何故俺があんなトレーニングをさせているのかを答えてもらうぞ。俺よりもルドルフの事を理解しているのであれば、の話だけどな。」
シリウス「テメェ………」
八幡「………」
シリウス「………」
八幡「………」
………
シリウス「……少しは口が回るみたいだな。おい、お前の名前は?」
八幡「比企谷八幡……今のところよろしくするつもりも無いから、お見知りおきを。」
シリウス「お前みたいな生意気な奴、忘れたくても忘れられねぇよ。だがお前……気に入ったぜ、あたしに真正面でそんな口聞いた奴はお前が初めてだ。偶に遊んでやるよ。」
八幡「必要無い。もし来たらテイオーを寄越す。」
シリウス「はっ、口の回る奴だ。まぁいい、ルドルフの今後が楽しみだ。」
八幡「あぁ、楽しみにしとけ。お前が今まで見た事も聞いた事も無いくらいデカい事するからよ。」
……比企谷君、君は本気で私の夢を………
テイオー、久々に出たと思ったら正座で脚が痺れる始末………
そしてシリウスと八幡が対面。しかし何故かシリウスに気に入られた模様。