比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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次のレース予定

 

 

八幡side

 

 

ルドルフと次走の事を話し合った結果、次のレースは10月のサウジアラビアRCに決定した。東京1,600m、課題としては充分だろう。加えて次はマイル、距離も伸びて良い走りができると思っている。デビュー戦では1,000mで1,600mのレースをしてもらったが、今度の1,600mでは2,400mのレースをしてもらおうと思っている。だからここからは本格的なスタミナトレーニングも取り入れていく。これもよく考えれば、クラシック最後の菊花賞も10月、つまりスタミナを伸ばせる期間は1年しか無い。ルドルフは良いタイムで3,000mを走れてはいるが、日本最長距離のGⅠの天皇賞・春を走り切れるかどうかまでは分からない。今から鍛えておいても損は無い。それに本気で走れる時間が長ければメリットも増える。ハードル柔軟のおかげで身体も前よりだいぶ柔らかくなってる事だしな。

 

だから今は坂路でトレーニングをしている。それに今は8月で、俗に言う夏合宿の最中だから、秋シーズンに向けて身体を少しでも鍛える為に合宿所に行く生徒が多い反面、学園側に残る生徒の方が少ないらしい。ルドルフはデビュー戦もあるから今回は行かない方向にしてもらった。

 

 

八幡「……しかし、ホントにタフになったな。」

 

ルドルフ「む?そうか?」

 

八幡「あぁ。始めた時は短距離のメニューって事もあったが、少しバテてただろ?」

 

ルドルフ「あはは……普段していたトレーニングとは全く違った方向性のトレーニングだったからね、慣れない感触を身体に叩き込むのに時間がかかったよ。」

 

八幡「まっ、元々がそういう適性じゃないから仕方ないけどな。けど次からはスタミナを必要とするトレーニングも入れていくつもりだ。こっちの方が慣れてるとは思うが、キツさも上がってるからな。」

 

ルドルフ「それは望むところだよ。私の目指す目標はまだ遥か彼方にある……それに少しでも近づく為ならば、私は喜んで苦難に乗ろう。」

 

八幡「そうか……ただ、何か不調があったらすぐに言えよ?4月のブルボンの事もそうだが、ほんの僅かな事が大きな事に繋がる。俺は出来る限り少しの異変も逃したくないんでな。」

 

ルドルフ「分かった、その時は迷わず君に相談しよう。心に留めておくよ。」

 

八幡「そうしてくれると助かる。誰だって怪我する場面は見たくない筈だからな。」

 

ルドルフ「その通りだ、それに我々だって怪我はしたくない。望んでそうする生徒は居ない、私はそう思っている。」

 

 

そうだな、自ら進んで傷付きたいなんて奴は居ない筈だ。ましてやウマ娘の脚は繊細だ、脚元に不安のある奴なんて尚更気を付けなければならない。

 

 

ルドルフ「時に比企谷君、8月が終われば合宿に参加している面々も帰ってくる。そうなれば学園は再び賑やかになるだろう。」

 

八幡「?あぁ、そうだな……」

 

ルドルフ「今、合宿に参加しているシービーも君にベッタリになるのではないか?」

 

八幡「俺としては断りたいところではあるが、それを聞いてくれるような性格してないからなぁ〜アイツ。ああ見えて意外と頑固なところあるし。」

 

ルドルフ「しかし君にかなり心を開いているように見える。彼女があんな風にするのは決まって自分が気を許した相手にしかしない、それどころか構い倒す始末だ。一体どうやったんだい?」

 

八幡「そんなの俺が聞きてぇくらいだよ……」

 

 

アイツは俺の何を気に入ったんだか。

 

 

ーーートレーニング終了後ーーー

 

 

八幡「………」カキカキ

 

葵「………」カタカタ

 

八幡「………」カキカキ

 

葵「………」カタカタ

 

 

………よし、今年のレースはサウジアラビアRCで終わりにして、以降は来年の弥生賞スタートを予定にするか。もしルドルフが年内にもう1度走りたいという意見が出たら、また考える事にしよう。出るとしてもサウジアラビアRC以上にしたいから最低でもGⅢ、最高でGⅠだな。距離もマイル以上にしたいところだな。

 

 

葵「比企谷君、お先に失礼しますけど、まだ作業を続けていきますか?」

 

八幡「………」カキカキ

 

葵「………あれ、聞こえてない?」

 

八幡「………」カキカキ

 

葵「比企谷君っ!」

 

八幡「っ!どうした桐生院?」

 

葵「私はこれで失礼しますけど、比企谷君はまだ残りますか?」

 

八幡「ん?時間は……8時か。俺も帰るわ。先行ってていいぞ。」

 

葵「そうですか?ではお先に失礼しますね。」

 

八幡「おう、お疲れさん。」

 

 

……さて、俺も帰るか。

 

 

【♪〜♪〜】

 

 

八幡「ん?先生?はい、比企谷です。」

 

タリアト『八幡、久しぶりだな。この前のレース、見させてもらったぞ。初めから飛ばしているな。』

 

八幡「えぇ、高い目標を掲げているので。」

 

タリアト『ほう……聞いてもいいか?』

 

八幡「無敗の3冠。」

 

タリアト『………確かに高い目標だな。まだ日本では類を見ない目標だ。』

 

八幡「はい。ルドルフはそれを目標にしているので、まだまだ高みへ登っていくつもりです。」

 

タリアト『簡単な事ではないが、次も期待している。次はどのレースに出走するんだ?』

 

八幡「東京のサウジアラビアRCです。1,600mのマイルレースを予定しています。」

 

タリアト『ふむ……分かった、その日の予定を空けておこう。お前の顔を見たいしな。その日は私もレース場に行くとしよう。』

 

八幡「……分かりました。」

 

タリアト『ではな八幡、次はレース場で会おう。』

 

 

………一応、ルドルフにも伝えておくか。

 

 

 




史実では【いちょう特別】となってますが、改名後は現在の【サウジアラビアロイヤルカップ】になっています。
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