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実況『さぁ本日のメインレース、GⅡチューリップ賞が間も無く発走です!未だ咲く様子を見せない此処阪神の桜ですが、ゆくゆくは見事な桜の吹雪がウマ娘を出迎えてくれる事でしょう。そしてこのレースは1ヶ月後のトリプルティアラ第1弾の桜花賞のトライアルレースです!同じ舞台で同じ桜を目にする権利を得られるウマ娘は僅か3人のみ!!この場で桜花賞の切符を手にするのは一体誰だっ!?』
エアグルーヴ「………(前走と同じレース場に同じ距離だが、違う点は作戦のみだ。今回は私の得意脚質で挑める。此処で勝てば勝利に大きく近付ける。)」
???「少し、いいかしら?」
エアグルーヴ「?お前は……ビワハイジだったな。」
ハイジ「えぇ、ハイジでいいわ。前回は勝ちをそのまま譲ってしまったけど、今回は私が勝つわ。そして桜花賞も。」
???「あら、それは私も同じ事でしてよ。」
エアグルーヴ(彼女は確か……ロゼカラーだったな。名門、というわけではないが中々家柄の良い事で有名だ。確か、バラ一族だったな。苗字に恥じぬ佇まいだな。)
カラー「一族悲願の為、このレースは勝たせていただくわ。私も前走では貴女に敗れましたが、このレースの冠を手にするのは私よ。」
エアグルーヴ「ほう、どうやら少しは骨のありそうな相手が居るようだな、安心した。そうでなければ張り合いが無い。良いだろう、では勝負だ。」
ハイジ「望むところ!」
カラー「負けないわよ!!」
♪~♪~♪~
実況『阪神レース場にファンファーレが鳴り響き、栄光を手にする為に若き乙女達が次々とゲートへと入っていきます。このレース1番人気のエアグルーヴですが、前走は逃げ切りでの勝利。今回はどうなりますかね?』
解説『良い勝ち方でしたからね、もしかしたらこのまま逃げの作戦でっていうのもあり得ますからね。対策する側からしてみればどちらで仕掛けるか悩んだと思われます。』
実況『さぁ最後に……大外14番のビワハイジ、前走エアグルーヴに敗れて2着のウマ娘がゲートに入って体勢が整いました!女王の門出か、はたまた波乱か、桜の切符を手にするのは誰か?GⅡチューリップ賞!!』
ガッゴン!!
実況『ゲートが開いて一斉に飛び出しました!!ダッシュがつかないのが1人、12番マヤノカプリース!大外ビワハイジは好スタートを切りました!!さぁ先頭に立ったのはカネトシシェーバーとアジュディケーターが行きました!その後ろトーヨーサンダーその外からビワハイジがそのままスーッと上がっていきました!!エアグルーヴはその後ろ5番手につけています!!さぁここからどんな展開を見せてくれるのでしょうか?』
エアグルーヴ(トレーナーの言った通りだな、前のポジションに付けておいて良かった。それに、此処ならビワハイジの出方次第で私もスパートをかけられる。GⅡだろうが勝利は渡さん!!)
八幡「………勝ったな。」
葵「え、まだ前半も過ぎてませんよ?なのにどうして………」
八幡「エアグルーヴより前にビワハイジが入った時点で勝ちは確定した。エアグルーヴもアイツをマークするって言ってたしな。こうなったらもう奴のスパート次第だろう。あの位置も分かるだろ?いつでも抜け出せる位置に居る。きっと相手はスタミナ重視で鍛えてきてる筈だからな、それが今回のレースに繋がる。」
葵「……?」
南坂「え、それはどういう事ですか?」
沖野「もう少し分かりやすく解説頼むぜ。」
八幡「……俺とエアグルーヴを警戒して、他のトレーナーは今回のレースに出走する上でスタミナを伸ばしてきてる筈です。その理由はエアグルーヴが逃げを打った時の対応策としてです。けどそれだと今回のレースでは有効ではあっても勝ちには繋がりません。その理由は至極単純、このレースはマイルのレースです。幾ら充分なスタミナを持っていたとしても、それをこの1600mという距離で活かせなければ意味はありません。マイルで必要なのは自分以外の相手に誰も追いつけさせない、追い越させないようなスピードです。スプリントでも言える事ですけどね。エアグルーヴを警戒するあまり、他の陣営は1番簡単ですが、1番重要な事を見落としてるんですよ。」
実況『さぁ間も無く第4コーナーを曲がり切りますが、エアグルーヴがスルスルと先頭勢の居るところまで上がってきました!先頭はカネトシシェーバーだが並んできたのはビワハイジ、そして一気に抜け出したエアグルーヴ!!並ばない、並ばない、1人旅だ!このまま独走か!?エアグルーヴまだ伸びる!3から4バ身のリード!!2番手ビワハイジ、3番手はアジュディゲーターこれはもう追いつけない!!エアグルーヴ大楽勝でゴールイン!!エアグルーヴ無敗の4連勝!!傷1つ付ける事無く、このトライアルレースでも勝利を飾りました!!』
タイトルでもしや!?と思ったかもしれませんが、タイトルの意味は八幡が説明してくれてます。