比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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ご機嫌な調理

 

 

 

 

八幡side

 

 

慌ただしい1週間を乗り切り、俺も漸く日常を手に入れたと思っていたのだが、それは間違いだった。1ヶ月後には本番の皐月賞が待っている。一息も入れられない日々が続いている。まぁ良かった点と言えば、葉山と一色が居なくなってくれたおかげで生徒会3人の機嫌も良くなった事だろう。それだけでも良しとしよう。それに俺としては中々に幸運だった事がある、それはあの2人から連絡先を聞かれなかったという事だ。俺は携帯変えてるからアイツ等が持ってるかもしれない番号はもう使えない状態になってる。困ったら相談するという事だったが、まず来る事が無いと言っていいだろう。それだけでも少しは気分が良くなるってもんだ。時間を割く事も無くなるし。

 

 

八幡「ふぅ……こんなもんか。」

 

「トレーナーさん、何作ってんだい?」

 

八幡「焼き菓子です。簡単なクッキーですけど。」

 

「……トレーナーさん、簡単って言った?」

 

八幡「?言いましたけど?」

 

「じゃあこの凝った作りのクッキーは何っ!?色んな模様に色んな味があるように見えるんだけど!?」

 

 

いやいや、こんなの簡単でしょう?生地入れた後につまようじとかで適当に混ぜたり、いくつか生地を分けて繋ぎに生地入れて焼いたら普通に出来ますよ?まぁコツはいるかもしれませんけど。

 

 

「一体幾つ作る気なんだい?結構な量作ってるように見えるけど?」

 

八幡「そうですね……プレーン、チョコ、抹茶、バター、コーヒー、イチゴ、チョコチップ、紅茶……今やってるのがシナモンです。」

 

「トレーナーさんは一体何しに此処に来てんだい?」

 

八幡「え?ウマ娘を輝かせる為に決まってるじゃないですか、他に何があるんです?」

 

「今のアンタを見てると、とてもそうには思えないよ。パティシエ目指してるって言われても違和感無い出来映えだしね。」

 

 

いやいや、もっとすげぇに決まってるでしょパティシエ。俺なんて足元にも及ばねぇって。

 

 

「んでそのクッキーどうすんだい?」

 

八幡「担当に渡すのは当たり前として、まぁ学生にお裾分けですかね。もしよかったら食べます?」

 

「分かってるじゃないかトレーナーさん!」

 

 

まぁ、食材と厨房使わせてもらってるしな。

 

 

八幡「まっ、そろそろ昼食の準備をしなくちゃいけませんね。俺もコレ片付けたらそのまま昼食作ってもいいですか?」

 

「いいよ!作っちゃいな!担当の子と自分のだろ?」

 

八幡「はい、そうです。」

 

 

ーーー昼食ーーー

 

 

シービー「あれ、八幡じゃん!こんな所で何してるの?そこ厨房だよ?」

 

八幡「いや、見て分からんのか?料理してんだ。今日の昼飯作ってるとこなんだよ。」

 

シービー「………八幡って料理出来るの?」

 

八幡「まっ、それなりにだけどな。それよりもお前は早く注文しとけ。」

 

シービー「はぁ〜い。」

 

 

まっ、俺が料理出来る出来ないかはシービーにとってあまり興味のある事ではないか。それはそれで良いんだけどな。それよりも今は調理に集中だ。

 

 

ルドルフ「おや、比企谷君。今日は昼食を作っているんだね、珍しい。」

 

八幡「勝手だがお前のも作ったんだが、どうする?その気分じゃなかったら俺の夜食にするところだが。献立はハンバーグ定食だ。」

 

ルドルフ「美味しそうじゃないか、食欲が掻き立てられる。是非いただくよ。」

 

八幡「あいよ。今日は勝手に作ったが、日曜日は好きなの言ってくれ。そういう約束もしてるしな。」

 

ルドルフ「あぁ、そうさせてもらうよ。」

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

八幡「ほい、お待ちどうさん。」

 

ルドルフ「ありがとう比企谷君、良い匂いだ。」

 

八幡「俺のも作り置きしてあるから食おうか。」

 

ルドルフ「そうか。じゃあ空いている席は「おぉ〜い、ルドルフ〜八幡〜こっちこっち〜♪」……どうやらお呼びがかかったようだ。」

 

八幡「アイツ、ひょっとしたら最初から呼ぶつもりだったのかもしれないぞ?」テクテク

 

ルドルフ「シービーならそうかもしれないな。」テクテク

 

 

俺達はシービーが待っている席へと向かい、料理を置いてから空いている席に着いた。

 

 

シービー「………ねぇ、コレが八幡の作った料理?」

 

八幡「ん?あぁそうだ、一応手捏ねで作ってあるから凝ってる方だと思う。」

 

ルドルフ「わざわざ自分でタネを作ったのかい?」

 

八幡「その方が作ったって実感湧くだろ?サラダもポタージュも手作りだ。米は流石に炊いたのだけど。」

 

ルドルフ「それを聞くと更に美味しそうだ……早速、いただくよ。」

 

八幡「おう、召し上が「八幡っ!」れ……何だ?」

 

シービー「あたしにもちょっとちょうだい!!」

 

八幡「自分の食べなさい。」

 

シービー「あたしのおかずあげるからっ!!」

 

八幡「……しょうがねぇな、ちょっとだぞ。」

 

シービー「やったぁ〜♪」

 

 

ルドルフがハンバーグにナイフを入れた。瞬間、中から肉汁………と黄色い液体が出てきた。

 

 

ルドルフ「おぉ、これは……チーズか?」

 

八幡「正解、チーズインハンバーグってヤツだ。」

 

ルドルフ「君は確か、ハンバーグと言っていなかったか?チーズインとは聞いてないぞ?」

 

八幡「ちょっとしたエンターテイメントだ。」

 

ルドルフ「そういう事にしておこう、あむっ……んん〜、肉の旨味は勿論の事だがチーズの芳醇さも合わさって更に美味しさが増しているよ。」

 

八幡「それは何よりだ。」

 

 

ルドルフ『……っ!このポタージュ、人参を使っているのか!道理でこの色……』

 

ルドルフ『サラダに使われてるドレッシング、学園に常備している物では無いな?もしかすると、1から作った物なのかい!?』

 

ルドルフ『米と一緒に食べるとまた……』

 

 

いつもより多くの感想を言いながら食べてくれている。美味しく食べてくれているようで何よりだ。

 

 

シービー「八幡、ハンバーグすっごい美味しいっ!!もっとちょお〜だいっ!!」キラキラ

 

八幡「はいはい、唐揚げと交換な。」

 

シービー「あっ♪食べさせてあげよっか?」

 

八幡「やらんでいいからはよ唐揚げ寄越せ。」

 

 

それと、切ったら早く食べろよ。横から睨みつけるかのような視線をこれでもかってくらい伝わるんだよ。黄色い猛禽類のような瞳をした肉好きの副会長さんが見てんのっ!

 

 

 

 




やはり食い付いた【怪物】っ!!

しかしこの後にもう1人待っているかも?
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