比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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熱発

 

 

八幡side

 

 

トライアルも順調に勝利を収めた俺達は、桜花賞やオークスに向けたトレーニングを行なっている。事前のミーティングで伝えた通り、スピードとスタミナを中心にしながらトレーニングをしている。そして今日はスピード重視のトレーニングを行う予定だ。と言っても、これまでとあまりやる事は変わらない。他のトレーナーからして見れば、俺のトレーニングはやはり変に見えるのだろうが、それでもウマ娘には効果が出ているからスタイルを変えるつもりは無い。

 

さて、そろそろエアグルーヴが来る頃だ。俺も準備をしないとな。

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

エアグルーヴ「失礼する。」

 

八幡「来たか、学校お疲れさん。生徒会は無いのか?」

 

エアグルーヴ「あぁ、今日の業務は無い。今日は確かスピードのトレーニングだったな、早速やるぞ。」

 

八幡「……あぁ。」

 

 

………なんか少しだけ焦っているようにも見えなくもないが、何だ?

 

 

ーーーコース場ーーー

 

 

それから俺達はコース場へと来て、エアグルーヴはいつものようにアップを始めた。チームを組んでいない以上、俺の担当はエアグルーヴだけだ。もしその許可が降りれば色々な方法を試せるのだが、そればっかりは仕方ないだろう。経験と実績を地道に積んでいくしかない。その辺はウマ娘と同じだな。経験や実績を積めばそれなりに貫禄がつくものだ。

 

 

八幡「いつになるかは知らんけど、理事長次第だな。まぁそんな早くに貰っても嬉しくはないけどな。後3〜4年くらいはしないと無理だろう。」

 

東条「何の独り言?」

 

八幡「?あぁ東条さん、マルゼンも一緒か。」

 

マルゼン「チャオッ♪元気そうね!」

 

八幡「まぁな。」

 

東条「それで?何の独り言を言ってたのかしら?」

 

八幡「チームの事ですよ。俺もいつかは持つ事になると思ってたんですけど、どのくらいでなれるのかなぁって考えてたんですよ。」

 

東条「貴方の場合、すぐになれると思うわよ。だって去年の新人トレーナーでサブトレーナーとしての業務に入ってないのって、貴方と葵くらいだもの。」

 

 

え、普通は入るの?何で俺と桐生院だけ?

 

 

東条「まぁ試験の成績を見れば当然だけど、その辺のトレーナーよりも優れた知識を持っているから当然よね。だから貴方達2人は最初からトレーナーとして担当を持てたって訳よ。」

 

八幡「マジっすか……でもサブの経験もあった方が良いんじゃ?」

 

東条「それは場合によりけりよ。貴方の場合は入らないって事になったのだから受け入れなさい。」

 

マルゼン「おハナさんの言う通りよ、トレーナー君。貴方は凄いって事なんだから。」

 

八幡「あまり釈然としませんが、そういう事にしておきます。」

 

東条「そうしなさい。じゃあ私達もトレーニングがあるからこれで失礼するわね。」

 

マルゼン「バァ~イ♪」

 

 

良い情報を聞けたが、俺と桐生院の同期の殆どは今頃はサブとして活動してるのか………妬まれたりしないかなぁ?過去に1人だけやらかした奴は学園どころかトレーナー界を永久追放されちゃったけど。

 

 

エアグルーヴ「おい、何を惚けている?」

 

八幡「ん、おう終わったか?」

 

エアグルーヴ「あぁ、水分補給も済ませた。次からメインのトレーニングになる。」

 

八幡「んじゃ、やるか。」

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

八幡「………」

 

 

エアグルーヴ「ふぅ……ふぅ……」

 

 

………おかしい、調子が悪いのかどうかは分からんが、エアグルーヴの動きが急に悪くなった。アップまでは少し見ていた程度だが、特に何も異常は無かった。なのに今のタイムを見ると、目標タイムの2〜3秒も遅い………体調でも悪いのか?

 

 

エアグルーヴ「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

八幡「………っ!エアグルーヴ、1度中止だ。」

 

エアグルーヴ「っ!?な、何故だ?まだ途中「いいから止まれ、袖捲って腕触るぞ。」お、おい!」

 

 

………やっぱり、熱発か。触っただけでも9度以上あるのは分かる。だから急に動きが悪くなったのか。これならそうなった事も頷ける。

 

 

八幡「……いつから調子が悪くなった?いや、質問を変える。いつからだ?」

 

エアグルーヴ「………今日の昼頃だ、少し熱っぽいと思って体温を測ったら8度5分だった。これなら支障は無いと思ったまでだ。」

 

八幡「……去年、俺がルドルフやお前の前で言った事を忘れているようだからもう1度言っておく。こんな痛み、この程度、このくらいならって考えで学園だけでなく、ターフやダートからも去る事になるかもしれない、そう言った筈だ。熱発の場合で言ってやるとだ、お前は桜花賞を回避したいのか?」

 

エアグルーヴ「何だとっ!!?誰がそのような事を言った!?出走したいに決まって「そう思ってんのなら何故トレーニングを始める前に俺に熱っぽい事を相談しなかった?」っ……それは………」

 

八幡「大事な時期なのはお前も分かってる筈だ、だからこそ体調面には更に気を配らなければならない。お前がそれを怠るとは思えないが、今のお前の答えを聞くと桜花賞を回避したいようにしか俺は聞こえない。」

 

エアグルーヴ「っ………」

 

八幡「正直に答えろ。今日この状態で無理にでもトレーニングをして熱発を拗らせて桜花賞を回避するか、熱発が治まるまでトレーニングを休みにして本番に向けてパフォーマンスを整えるか、お前に選ばせてやる。」

 

 

学生相手に厳しい事を言っているのは承知している。だがこれは俺がコイツのトレーナーだから言える事だ。それに契約でもあるしな。

 

 

エアグルーヴ「………貴様の言う通り、調子が戻るまでは療養する事にする。」

 

八幡「……そうか。なら今日のトレーニングは中断。3日間トレーニングをせずに療養に励む事。3日経って調子が戻ったようならトレーニングを再開する。もし戻らなかったら様子を見るが、長引くようだったら回避する事も視野に入れる。その事も覚悟しておけ、いいな?」

 

エアグルーヴ「………了解だ。」

 

八幡「よし、じゃあ今日から3日はゆっくり休め。偶には何も考えずに過ごす日も必要だ。」

 

 

この3日が桜花賞に出るか避けるかの大きな分かれ目になる。神頼みではないが、桜花賞に間に合ってくれる事を祈るばかりだ。

 

 

 




ありゃりゃ〜……お熱です。史実だとこれの影響で桜花賞を回避してるんですよね。

今作のエアグルーヴはどうなりますかね〜?
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