比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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ダービー前に

 

 

ーーーーーー

 

 

『【日本ウマ娘の祭典】、今日もまた新たな伝説が生まれる。クラシッククラス最高の栄誉、日本ダービー!【最も幸運なウマ娘】が勝つと言われているこのレース、勝つのはどのウマ娘か!?大本命に推されているのは、これまで無敗の皐月賞ウマ娘、シンボリルドルフ!同世代の中では頭が1つも2つも抜けているこのウマ娘!このダービーでも大いに沸かせてくれるでしょう!しかしそれに待ったをかけるのが、皐月賞2着のビゼンニシキ!皐月賞、弥生賞とシンボリルドルフに敗れましたが、確かな実力の持ち主!他にも伏兵のラッシュアンドゴー、スズパレード、カミカゼイチバンと実力者揃い!2冠制覇か、下剋上か!?新世代の王は……誰だっ!?』

 

 

八幡「分かってはいたが、すげぇ人だな……」

 

ルドルフ「日本ダービーだからね、当然だよ。我々が考えている以上にダービーというのは重みのある伝統だ。それに出走出来るだけで名誉になる。」

 

八幡「確かにな。それにGⅠに走れるだけでも凄い事だしな。その中でもジュニア・クラシックに出られるレースは1度きり……そしてお前はそのどちらも勝ってるから本物の実力を持ってる。今日のレースも獲りに行くぞ。」

 

ルドルフ「あぁ……勿論だ。」

 

 

ルドルフ(それに、私にも負けられない理由がある。八幡君が私の理想を支えてくれているのだ、ならば私も八幡君の障害となる存在を排除する!)

 

 

八幡「……なんか今日はやる気に満ちてるな。」

 

ルドルフ「っ!分かってしまうかい?」

 

八幡「何となくな。何かあったのか?別に言わなくてもいいけどよ。」

 

ルドルフ「君は私と共に隣で歩んでいる身だ、君に隠し事はしたくない。正直に話そう。しかし此処は場所が悪い、別の場所に行こう。」

 

 

ーーー観覧席ーーー

 

 

八幡「それで?一体何があったんだ?」

 

ルドルフ「先日、君が誹謗中傷されたという話をしてくれただろう?その事を母上に報告したんだ。君にも説明したが、▲▲商会は会長が代わってからあまり評判が良くない。母上もそれを理解してくれてね、これまで懇意にしていたのだが、新しい取引先を見つけてね。決定ではないがそちらに鞍替えしようと検討している、ある条件を達成出来ればね。」

 

八幡「……ある条件?」

 

ルドルフ「あぁ、ダービーを勝つ事。それが新しい取引先に鞍替えする条件だ。」

 

八幡「………成る程、そういう事だったか。」

 

ルドルフ「隠しているつもりではなかったのだが、無意識に勝ちたいという気持ちが出ていたようだ。」

 

八幡「……まぁ理由はどうであれ、やる気を引き出してくれて何よりだ。でも俺が理由なのな。」

 

ルドルフ「タイミングがちょうど良かったのさ。利用するような形になってしまったのは済まないと思っている。元々あまり良いとは言えない評判の商会を鞍替えしようとしたところで君の話が出た、という感じさ。」

 

八幡「上手い事考えたもんだな。まっ、今日のダービーでそれが決まるって事だろ?気持ちに任せて走れとは流石に言わないが、今日はお前のやりたいようにやって来い。」

 

ルドルフ「っ!」

 

八幡「走り方や位置取り、スパートのタイミングも自分の判断でやってみろ。お前なら出来るだろ?」

 

ルドルフ「……はは、言ってくれるね八幡君。」

 

八幡「それともいつも通り何か指示をした方がいいか?安全に行くか?」

 

ルドルフ「いいや、君が私を信じてくれている何よりの証明になる。それにしても君まで私にプレッシャーをかけてくるとはね……」

 

八幡「【無敗の3冠】を目標にしてんだ、このくらいのプレッシャーは軽く乗り越えてもらわないと困る。ダービーを勝った後の菊花賞の方がプレッシャー強ぇぞ?今の内に体験しておいて損は無いだろ?」

 

ルドルフ「君も上手い事を考えたものだ……いいだろう、望むところだ。それなら八幡君、GⅠレースを勝った後にやってもらっている事だが、1つ付け足してもいいかな?」

 

八幡「欲張りな奴だ……言ってみろ。」

 

ルドルフ「まだ思いついてはいないんだ、考えておくから許可出来ないかな?」

 

八幡「……分かった、お前に全部任せているわけだからな。そのくらいならいいぞ。」

 

ルドルフ「ふふふっ、今後のGⅠを勝った後の楽しみが増えるな。」

 

八幡「………?ちょっと待て、今後の?ダービーだけじゃ無いのか?」

 

ルドルフ「今日だけになってしまったら都度お願いするかもしれないだろう?手間が増えてしまう。なら最初から増やすつもりで言ってみたのだが、どうやら気付いてなかったみたいだね。」

 

八幡「まんまと嵌められたわけだ、まぁいっか。取り敢えず今はダービーが始まるまで他の生徒の応援でもしてるか。こんな所で缶詰してても意味無いしな。」

 

ルドルフ「あぁ、そうだな。ダービーまで時間はまだまだある。他の生徒の走る姿を目に焼き付けるとしよう。きっと良い経験になるだろう。」

 

 

そして数時間が経った午後の東京第9レースまでが終了し、遂に日本ダービー出走の時間となった。

 

 

 




このダービー、左右するものが多過ぎる気が?
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