比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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【日本の祭典】

 

 

ーーーーーー

 

 

実況『さぁ、お待たせしました。いよいよこの時間がやって参りました!全てのウマ娘関係者にとっての夢舞台、出走出来るだけでも大変な名誉ですが、勝ったウマ娘にだけその名が許される称号が与えられます。【ダービーウマ娘】という称号は1年に1人だけ誕生する名誉ある称号!『最も幸運なウマ娘』なウマ娘が勝つと言われるこのレース、日本ダービーを制するのはどのウマ娘なのでしょうか!?』

 

解説『しかし、今年は長期寒波と多い雪の影響もあって芝の状態が例年よりもかなり悪く、いや最悪と言っても過言ではない状態になっています。その為、芝コースに砂を入れての開催となっております。これもまた、勝利の鍵を握る1つのポイントになりそうですね。』

 

実況『スピードとスタミナだけでなく、パワーも要求されるダービーという事ななります!さぁそれではパドック紹介に移りましょう!』

 

 

ルドルフ(八幡君の言っていた通りだ。私も気にはしていたが、やはり芝の回復は間に合わなかったようだ。去年の五九豪雪の影響がまだ残っているのだろう……北海道では今月の10日に雪が降ったとニュースにもなっていたくらいだ。恐らく今回のレース、私にとっても厳しい戦いになるだろう。)

 

 

実況『注目の1番人気、10番のシンボリルドルフ。』

 

解説『断然の1番人気で無敗で皐月賞を制したウマ娘です。万全といった仕上がりですね!』

 

実況『やはりこのウマ娘が大本命でしょうか!?』

 

解説『そうですね……まだ紹介していないウマ娘も居るので言い切れませんが、これまでの9人と見比べても最高の仕上がりと言っても良いです!』

 

 

「やっぱシンボリルドルフだよなぁ~。」

 

「あぁ、他のもサラッと見たけど対抗出来そうなのが居ないんだよなぁ……」

 

「この年のクラシックに出走するウマ娘達に少し同情しちゃうよな、1人だけ格が違うってだけで2着争いを強いられるんだから。」

 

「けど仕方ねぇって。アレに勝てる同世代が存在するのなら教えてほしいくらいさ。」

 

 

実況と解説がウマ番順に紹介し終わった後に1番仕上がりが良かったウマ娘を選んだのはシンボリルドルフだったが、イチオシのウマ娘に選ばれたのもシンボリルドルフだった。

 

 

ーーー控え室ーーー

 

 

八幡「どうだ、更にプレッシャーがのしかかった気分は?」

 

ルドルフ「このくらい跳ね退けてみせるよ。八幡君、確認なのだが今日のレース、私に一任するというのは本気かな?」

 

八幡「そのつもりだが?」

 

ルドルフ「……分かった、では見ていてくれ八幡君。君に勝利を捧げよう。」

 

八幡「俺に捧げられても困るんだが……少しは自分の為にやってくれ。俺はついでで良いから。」

 

ルドルフ「そうは行かない。同じ視差で歩んでいるんだ、君にも同じ景色を見てほしいからね。」

 

 

ーーー観覧席ーーー

 

 

八幡「同じ景色、か……」

 

シービー「あっ、八幡お帰り~!コレさっき買って来たんだけど、食べる?」

 

八幡「………何で居るんだ?」

 

シービー「何でって……八幡が居るから。」

 

八幡「何その俺が居るから当然あたしも居るよみたいな言い方?お前のトレーナーは?」

 

シービー「ん?同僚と見るって。」

 

八幡「じゃあお前もそっちに行けよ……何で俺の所に来てんだよ。しかも此処は一応俺とルドルフの席なんだが?」

 

シービー「まぁまぁそう言わずにさ、一緒にダービー観ようよ♪先輩ダービーウマ娘もとい【3冠ウマ娘】と観られるんだからさっ♪」

 

八幡「摘まみ出していい?」

 

シービー「い~やぁ~あぁ~乱暴はダメェだよぉ~!」ダキッ!

 

 

いつも通り……と言うべきなのだろうか、シービーは八幡と担当のルドルフの観覧席にいつの間にか忍び込んでいるのだ。デビュー戦を除いた他の4戦、サウジアラビアRC、朝日杯FS、弥生賞、皐月賞、この全てにシービーは忍び込んでいた。最初こそアレコレと言っていた八幡だったが、言っても聞かないシービーに………

 

 

八幡「はぁ~………大人しくしてるんだぞ?」

 

シービー「やったぁ~八幡大好きっ♪」ギュ-!

 

八幡「はいはいどうもありがとう、でもちゃんとレースを観ような?」

 

シービー「うんっ♪」

 

 

八幡(後で消臭剤、かけないと。)

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

♪~♪~♪~

 

 

実況『正面スタンド前にて始まる府中2,400mの戦い、選ばれた18人のウマ娘がゲートへと向かって1歩ずつ噛み締めるかのように歩いて行きます。』

 

 

ルドルフ(今日のダービー、絶対に負けられないレース……見ていてくれ、八幡君。)

 

 

実況『さぁ最後に大外18番のダイゴウリュウが収まりました!!さぁ始まります一生に1度の晴れ舞台、【皇帝】の2冠か!?伏兵の下剋上か!?新勢力が強奪か!?火花散らす日本ダービー………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガッコン!!

 

 

実況『スタートしました!!まずは先行争い、内からスズパレード或いはフジノフウウン、ラッシュアンドゴー、そしてニシノライデンが行く形か!スローなペースで1コーナーへと向かって行きます!団子状態になりながらカーブして行きました!』

 

 

ルドルフ(やはり走りにくい……おそらく殆どのウマ娘がそう感じている事だろう。だが………)

 

 

実況『向正面に入って先頭はスズマッハ2バ身のリード!フシノフウウン2番手、3番手に抑えてラッシュアンドゴー。その外からオンワードカメルンとニシノライデンが居る!そしてその後ろにビゼンニシキ、シンボリルドルフが睨み合いながらレースをしています!前から7〜8番手に居ます!悪いバ場を走りながら3コーナーカーブへと向かいます!』

 

 

シービー「へぇ〜……じゃあルドルフが今日のレースを組み立ててるんだ?」

 

八幡「あぁ。俺も後になってこんな最悪なバ場状態で任せるのもアレかなって思ったが、本人もやる気だったから引くに引けなくてな。」

 

シービー「ふぅ〜ん……さてどんな感じで行くのかなぁ〜ルドルフは?」

 

 

ルドルフ(欅を超えた……そしてちょうどコーナー中間地点、此処だっ!!)

 

 

ズサァ!!!

 

 

実況『ダービーポイントと呼ばれるコーナー中間であります!おっとここでシンボリルドルフが動いた!1人とてつもない脚でグングンと差を詰めてきている!!しかしまだ先頭との距離は20mくらいある!前にはスズパレードが、フジノフウウンが、ニシノライデンが、ビゼンニシキが居る!!しかしシンボリルドルフ1人凄い脚で4コーナーから直前コースへと向きました!!』

 

 

ルドルフ「ふっ!!」

 

 

実況『シンボリルドルフ先頭か!?シンボリルドルフが先頭に立ったのか!?2番手には先行争いをしていた3人が争っている!!ビゼンニシキは伸びないか!ビゼンニシキは伸びて来ない!!シンボリルドルフ独壇場!!!シンボリルドルフ先頭!!シンボリルドルフ先頭!!リードを5バ身から6バ身広げた!!これはもう追いつけないっ!!シンボリルドルフ、2冠達成〜!!!』

 

 

「ヤバいだろ、このレース……」

 

「あぁ、ルドルフが強過ぎる……」

 

「てかお前等気付いた?」

 

『え、何が?』

 

「いやいやルドルフが強いのも確かだけど、後ろから追い込んできたの、ルドルフだけで他は全部先行してたウマ娘だぞ。」

 

「っ!!た、確かに!」

 

「バケモンだろ、どうなってんだよ………」

 

 

実況『4コーナーから1人旅、後ろには誰も居ませんでした!シンボリルドルフが今、堂々と2冠達成しました!!これで残すは秋の菊花賞を残すのみとなりました!!』

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

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