比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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磨きのかかったしつこさと夏合宿

 

 

ルドルフside

 

 

6月が過ぎて7月に突入した。生徒とトレーナーは夏合宿に参加する為に学園が所有している施設に2ヶ月の間宿泊して来たる秋に向けて己を鍛え上げる重要な期間だ。無論、私も菊花賞に向けて自信を追い込むつもりでいるし、八幡君からもハードに行くと言われている。前の自分より速く、強くなれるのであれば望むところだ。

 

 

ルドルフ「毎年の事だが、やはり良い眺めだ。夏が来たと感じるよ。」

 

八幡「俺は初めて来るが、こんな所でやるんだな。まだ合格が決まってない時にパンフレットで見ただけだが、こんなに良い所なんだな。」

 

シービー「そっ。これからあたし達は此処でトレーニングをして秋の大一番に出るんだよ。」

 

八幡「成る程な……」

 

シービー「というわけで八幡、今年の秋を少しでも良い成績にする為にも合同トレーニングをするべきだと思わない?」

 

八幡「……お前はまだ諦めてなかったのか。」

 

シービー「だって八幡とトレーニングしたいんだもん!まだ1回もしてないじゃん!」

 

八幡「担当じゃねぇんだから当たり前だろ。」

 

シービーT「こんな所に居たのかシービー……ってまた比企谷に絡んでたのか。お前もよくやるなぁ。」

 

シービー「あっ、トレーナー!ねぇねぇ合同トレーニングしようよっ!」

 

シービーT「………ダメだって言ったと思うんだが?」

 

シービー「お願いっ!そこを何とかっ!!」

 

 

………シービー、本当に言っていたのか。君のトレーナーも呆れているぞ?それに断られた後で夏合宿が始まるというのに諦めていないその根性は見習わなければならないとは思うが、流石に往生際が悪いとしか思えないぞ。

 

 

シービーT「だからダメだ。比企谷達がクラシック戦線を戦い抜いたら次は俺達シニアと戦う事になるんだ。まだ少しでも手の内は隠しておくべきなんだ。」

 

八幡「正論ですね。俺も同じ理由で反対です。」

 

シービー「……じゃあシニアに上がったら一緒にトレーニングしようね!シニアに上がってるもんね!」

 

シービーT「そういう事にはならないだろ………」

 

クリスエス「………トレーナー、明日のpracticeは何時から行う?」

 

八幡「あぁクリスエス、明日は朝9時から昼までやるつもりだ。それとコレ、大まかなメニュー表だ。」

 

クリスエス「………thanks.」

 

シービー「……ねぇ八幡、もしかしてクリスエスってルドルフと一緒にトレーニングするの?」

 

八幡「あぁ、そうだ。クリスエスから提案されて、俺もルドルフにとってプラスになると思ったから了承した。それだけだ。」

 

シービー「トレーナー、あたし達も「だからダメだ、ほらもう行くぞ。」イヤだっ!!あたしは八幡と一緒にトレーニングするんだ〜っ!!」

 

八幡「はぁ………あまり言いたくはなかったが。シービー、8月に入ったら料理をする予定なんだが、お前にも振る舞ってやるから今回は見送ってくれ。」

 

シービー「………絶対だからね?」

 

八幡「はいはい絶対作るから。俺からの頼みだからトレーナーの言う事聞いてしっかりトレーニングしてくれよ。トレーナーにもお前がちゃんとトレーニングしてたかどうかを聞くから、答え次第ではグレート下げるからな。(まぁ嘘だけど。)」

 

シービー「分かった!あたし頑張るっ!」

 

八幡「うん、頑張れ。」

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

ルドルフ「シービーは相変わらずだな。」

 

八幡「あぁ、もうお願いだから会う頻度を少し減らしてくれって思う。それと前にも増してしつこさに磨きがかかってんだよなぁ……」

 

ルドルフ「シービーに懐かれているという証拠さ。」

 

八幡「それは別に構わないんだが、ちょっと遠慮というのを覚えてもらいたい。後輩達も見てるってのに情けなく俺に縋り寄ってこないでほしいもんだ。」

 

ルドルフ「彼女の売りは自由だから仕方ないさ。」

 

八幡「それで済んだらどれだけ良いか……」

 

ルドルフ「ふふふっ。」クスクス

 

 

どうやら八幡君もシービーのアレには少し参っているようだ。だが嫌がっていないところを見るに、本当に嫌なわけではないのだろう。

 

 

八幡「ちょっと聞きたいんだが、シービーのアレは前からなのか?」

 

ルドルフ「いいや、私もシービーのあんな姿は今まで見た事が無い。恐らく君が初めてだろう。シービーが誰かに抱き着く場面も見た事が無いからね。君は本当の意味でシービーから気に入られているという事になるね。」

 

八幡「大型犬に懐かれてもなぁ………まぁいい、とりあえず明日以降の事な。この合宿ではスタミナトレーニングを中心にやっていく、クリスエスにも伝えてある。今年だけでなく来年以降の事も考えて3,000m以上を走れる程度のスタミナを身に付けるのが目標だ。」

 

ルドルフ「それはもしや、天皇賞・春の事かい?」

 

八幡「そうだ。古くから伝統あるGⅠレースは獲っておきたいところだな。天皇賞は勿論、宝塚記念や有馬記念も候補だ。天皇賞・春に限らず全てのレースを余力残しで勝てるくらいの走りが理想的だな。」

 

ルドルフ「高い理想だな……だが、だからこそやり甲斐がある。八幡君、徹底的にやって欲しい!」

 

 

こうして、私達の夏合宿が始まった。

 

 

 




シービー、夏合宿が始まっても尚頼み込む根性は凄いですね。
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