比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

723 / 1583
逃がさない

 

 

八幡side

 

 

「これより、裁判を開廷するっ!」

 

 

……この一言だけで既に理解した奴が殆どだと思うが、俺…というよりもトレセン学園理事長と秘書の駿川さん、そしてトレーナーの俺は現在、東京の裁判所へと赴いている。裁判長側の机から理事長、駿川さん、俺の順番で着席の合図があったので席に座り直した。そして俺達の向こう側には△▲製薬社長と▲▲商会会長が座っている……のだが、▲▲会長が俺の事をすげぇ目で睨んできてる。いやいや、睨まれても……そもそもの原因はそっちでしょう?逆恨みもいいところだ。

 

裁判はスルスルと進み、学園側の弁護士はこれまでの経緯や出来事、関係者、証拠品等を用いて答弁をしている。向こう側の2人は事実だからか、見ている側の俺からしてみれば面白いくらい青褪めてるし、冷や汗もかいているように見える。まさか反論材料を持って来ずに望むなんて事は無いよな?

 

 

弁護士「以上がトレセン学園側の主張です、ありがとうございました。」

 

「……では次に争点整理、証拠調べ、証人及び当事者尋問を行う。」

 

 

……おそらくここで向こう側は何らかの形で仕掛けてくるだろう。正直に罪を認めるか、それとも醜態を晒すかだ。

 

 

△▲「よろしいですか?」

 

「発言を許可する。」

 

△▲「え~まず我が社の商品のサプリメントの事ですが、トレセン学園さん側の弁護士が言いました『カフェインの表記量に大きな間違いがある。』との指摘を受けましたが、我々の方でも製造過程や成分内容を調査をしたところ1つも成分量の違いはありませんでした。加えて『破骨細胞に影響を及ぼす成分も含まれている。』という指摘に関しても先程の答えと同じで、異常は一切見られませんでした。以上です。」

 

八幡「発言、いいですか?」

 

 

逃げようたってそうはいかねぇぞ……

 

 

「どうぞ。」

 

八幡「では△▲社長にお聞きしますが、それはいつ頃検査して分かった結果なんですか?こちら側が検査したのはそちらを起訴する前の9月頃に行いました。△▲製薬はその調査をいつ行ったんですか?お答えできますか?」

 

△▲「勿論、それよりも前に行いました。なのでしっかりとした成分量だと断言します。」

 

八幡「それはちょっとおかしいな話ですね。」

 

△▲「っ!何がでしょうか?」

 

八幡「自分も△▲製薬がお取引をしている□□研究所にお話を伺いましたが、1番近い日に検査をしてもらったのは新商品が開発された飲料型のサプリメントで発売されたのが今年の1月です。そして検査を行ったのが去年の11月……こちらが商品の検査報告書です。付け加えるとこれが最新の検査表となっています。もし△▲社長の言っている事が本当だとしたら、こちらにあるサプリメントはいつ検査を行ったのでしょうか?」

 

「△▲社長。」

 

△▲「………」

 

八幡「裁判長、私から良いでしょうか?」

 

「許可する。」

 

八幡「ありがとうございます。こちらの商品なのですが、製品化されているので一般販売もされています。自分はそれを1箱購入して成分の解析を依頼しました。その結果、成分に以上はありませんでした。」

 

△▲「……それなr「ですが、トレセン学園に納品されたサプリメントの全てがこちら側の弁護士が言ったカフェインの表記量に大きな間違いがあるという発言通り、普通では考えられないような量のカフェインが検出されました。1日平均のカフェイン摂取量は300~400mgですが、トレセン学園に納品された全てのサプリメントには約1,000mgのカフェインが含まれていました。こちらがその検査した時の検査書と納品されたサプリメントです。すべて開封しているのでジップロックで封をしています。」………」

 

 

ドサッ!!

 

 

八幡「△▲製薬がトレセン学園を狙って製造をしたという何よりの証拠になると思います。」

 

 

正直、タキオンにはかなり助けられた。それにかなりの時間拘束させちまったから飯とかも作ったよなぁ……終わった時の顔なんて凄かったし。

 

 

△△「裁判長、発言の許可をっ!!」

 

「許可する。」

 

△△「お見事な推理だと言いたいところだが、どうやってそれをそちらに運ぶというのだ!?我々は幾社にも同じように商品を卸している!!トレセン学園にだけ狙ったかのように搬入するのは不可能だと思うがねぇ?それについてはどう答えるというのだっ!!」

 

「誰か、答弁出来る者は?」

 

△△「誰も居るまいっ!!そんな事は我々はしていないのだからなっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待ってたぞ、そうやって運ぶ時の事を聞いてくれるのを。

 

 

八幡「裁判長、よろしいですか?」

 

「許可する。」

 

八幡「……では▲▲会長にお聞きします。こちらの写真の段ボールに見覚えはありませんか?」

 

△△「っ!!?さ、さてな、見覚えが無いな………」

 

八幡「そうなんですか?よくご覧になってください。御社から納品された段ボールです。他の商品もありますがこの段ボールにだけ赤いマッキーで丸を描いた中に稲妻模様が描かれてます。他にも調べてみたのですが、同じような段ボールが3つありました。確かサプリメントの依頼を出したのが7月からで終了したのが9月なので、3ヶ月分の段ボールが納品されています。しかも中身は全てこのサプリメントでした……他の段ボールにはこんな印は何処を探しても無かったのにサプリメントが入っていた段ボールには同じマークがありました。因みにこれが納品書のコピーとなっています。この印、一体何なんですか?」

 

△△「………」ギリギリ

 

八幡「自分も本当の理由は分かりませんが、恐らく一般用のと我々トレセン学園用のとで分ける為の工作だと考えます。」

 

「……▲▲会長、何か反論は?」

 

△△「………」ギリギリ

 

 

……頭の青筋が切れそうになってますけど?

 

 

「沈黙は肯定と判断する。他に意見のある者は?」

 

弁護士「裁判長、お聞きしてもらいたい物があるのですが、よろしいでしょうか?」

 

「許可する。」

 

弁護士「お書きしてもらいたいのは、10月某日に比企谷トレーナーが▲▲商会会長とお電話した時の音声ファイルです。」

 

△△「っ!!異議ありっ!!そのファイルには不適切な発言や内容が含まれている可能性があります!!音声の再生を取り下げる事を希望します!!」

 

「△△会長の案を却下。弁護人、続けなさい。」

 

弁護士「では、再生します。」

 

 

裁判長に促されて、弁護士は俺が理事長に渡した音声ファイルを再生した。立ち上がっていた△△会長は魂が抜けたかのように静かに席に着いた。

 

 

弁護士「以上になります。」

 

「他に意見のある者は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、判決を言い渡す!△▲製薬と▲▲商会がトレセン学園へ行った行為は卑劣極まりなく、未成熟の学生へ悪影響を及ぼした事は悪意ある残酷極まりないと判断する!△▲製薬と▲▲商会には被害に及んだ学生に賠償金80万円の支払い、トレセン学園に対しても賠償金2,000万円の支払いを命ずる!」

 

 

金額、というよりも自分達の用意していた材料が全部やられたからか、異議申立をするような事はしなかった。

 

 

 




自分、裁判の事はサッパリなので、『此処がおかしい。』とか『こうするべき。』とかのご指摘があっても直せないと思うので、勘弁してください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。