八幡side
ふぅ~……超久しぶりに連絡が来たと思ったら、早速今夜会いたいと来たか。しかも3つ星を獲得した超人気のお店と来たもんだ。毎度毎度驚きの連続だ。
ルドルフ「八幡君、今の電話は?」
八幡「あぁ、呼び出しだ。今夜19時に都内の3つ星レストランに。」
ルドルフ「そんなお店をよく予約が取れたものだ……」
八幡「よかったらお前にも来てほしいって言ってたんだが、どうする?」
ルドルフ「是非行かせてもらうよ。君の先生とやらにちゃんとご挨拶をしておきたい。」
八幡「そうか。じゃあ学園に帰ったら外出届出しておけよ。でないとヒシアマが知らずに戸締りするかもしれないから。」
ルドルフ「そうなったら君の所に厄介になるさ。」
八幡「アホ、ちゃんと女子寮で寝ろ。」
とりあえず先生にはルドルフも行く事を伝えておこう。後は……ドレスコードか?
八幡「ルドルフ、お前ちゃんとした服は持ってるか?」
ルドルフ「……寮にはそういった服装は持参してはいないな。実家の者に知らせて持って来させよう。」
八幡「まっ、それが1番ノーリスクか……じゃあ今連絡してこいよ。買い物とかは俺が済ませておく、メイドなり執事なりに電話すれば伝わるだろ。」
ルドルフ「済まない、よろしく頼むよ。」
八幡「じゃあ入り口近くのベンチで待っててくれ。終わったら俺もそこに向かう。」
ルドルフ「あぁ、承知したよ。」
さて、じゃあ俺も買い物行くとするか。湯は沸かせれば何でもいいし、カップは少しオシャレなのを選べばいいか。
ーーー数十分後ーーー
ルドルフは………おっ、居た居た。電話は…どうやら終わってるみたいだな。
八幡「ルドルフ。」
ルドルフ「っ!あぁ八幡君……」
八幡「どうだ?連絡ついたか?」
ルドルフ「それが……ついたにはついたのだが、母上と祖母上もお会いしたいと言ってきてね。」
八幡「………はい?」
ルドルフ「済まない!無理な要望だと分かっているのだが、君の恩師とお会いする事を屋敷の者が伝えてしまったみたいでね。それで私に電話が来て可能かどうか聞いてほしいと……無理を承知しての希望だそうだ。」
成る程………かなり無茶な事を言っているのは理解しているようだな。それもそうだ、高級レストランともなれば回らない寿司屋と一緒でその日によってコース料理が変わるし値段も違ってくる。
八幡「一応連絡はしてみる。だがあまり期待はしないでくれ。」
ルドルフ「あぁ、よろしく頼むよ。」
ふぅ……先生と久しぶりに会うってのに、会う前からわがままとは……合わせる顔が無いかもしれん。
タリアト『タリアトだ。それで、どうなった八幡?』
八幡「はい、自分もルドルフもその時間で大丈夫です。」
タリアト『そうか。ではトレセン学園に迎えの車を出す、18時半には校門前で待機していてくれ。』
八幡「はい。それと、無理な事だとは分かっていますが1つ要望があるんですが。」
タリアト『何だ?』
八幡「実はルドルフの母と祖母も先生にお会いしたいという事なんです。2人も無理を承知で聞いてみてほしいとの事なんですけど、2席用意するのは可能でしょうか?」
タリアト『そんな事か、ならば安心しろ。まだ人数の事は店に知らせていないから席の事は問題無い。5席分用意しておこう。』
八幡「……ありがとうございます。」
タリアト『何、弟子からの久々の要望だ。それにこのくらいだったらわがままの内に入らん。』
先生……カッコ良過ぎます。
タリアト『要望はそれだけか?』
八幡「はい、ありがとうございます。ルドルフにもそう伝えます。」
タリアト『あぁ、頼む。ではまた今晩に。』
………はぁ~良かったぁ~。
八幡「ルドルフ、OKだってよ。」
ルドルフ「っ!本当かいっ!?」
八幡「あぁ、人数はまだ言ってなかったから大丈夫だって。あぁ~良かったぁ~……」
ルドルフ「早速私も母上達に知らせるよ。」
そして俺達は先生に会う為に今日出来る事を早めに済ませ、先生からの迎えが来る18時半に校門前で集合する事にした。それと、スイートルナさんとスピードシンボリさんも車から後ろをついて行くと言っていた。
ーーー18時半・校門前ーーー
八幡「ご無沙汰していますスイートルナさん、スピードシンボリさんも。」
スピード「久しぶり、という程時は経ってはいないか。比企谷君、急な申し出なのに感謝するよ。」
八幡「いえ、それは先生に伝えてください。俺はただ間を取り持っただけなので。」
ブロロロロッ……ガチャッ
「比企谷八幡様にシンボリ家の皆様でしょうか?」
八幡「はい。」
「お待たせ致してしまい申しわけございません。どうぞお乗りください。」
スイート「私達は自家用車がありますので、そちらで後を追わせていただきます。」
「かしこまりました。」
ーーー3つ星レストランーーー
………えっ、先生外で待ってたの?
ガチャッ
八幡「ありがとうございます……先生。」
タリアト「久しいな八幡、お前の活躍は見ていた。この国初の快挙を達成させたようだな。師として嬉しく思うぞ。」
八幡「いえ……担当が頑張ってくれたおかげです。」
タリアト「お前らしい言葉だ。すると、後ろに居るのがお前の担当とそのご家族か?」
八幡「はい。」
スピード「この度は無理を押し通すような形になってしまい申しわけ無い。私はスピードシンボリと申します。URA副会長を務めさせていただいております。隣に居るのが娘のスイートルナでシンボリ家当主を務めています。そして孫娘でもあり、比企谷トレーナーの担当をさせていただいているシンボリルドルフです。」
タリアト「そこまで名乗られたからには、私も名乗らないわけにはいかないな……私はセクレタリアトというただのウマ娘だ。」
スイート「っ!?セ、セクレタリアトッ!?」
ルドルフ「まさか……あの【ビッグレッド】ッ!?」
タリアト「その方が親しみがあるみたいだな。」
ルドルフ「と、という事は八幡君!君の先生というのは……この方なのか!?」
八幡「そう。アメリカ9人目の【3冠ウマ娘】にして、その全てのクラシックレースのレコードホルダー、アメリカ史上最高のウマ娘とも言われているこの人が俺の先生であり、師匠だ。」
タリアト「持ち上げるな八幡、私などとっくにレースを引退した身だ。過去の栄光に過ぎん。それよりも此処は冷える、早く中に入ろう。」
と言いながらも目の前の人が信じられないのか、動いたのは先生が移動を始めた5秒後だった。いやまぁ確かに分かるよ、クラシックレコードを全て持ってる人なんて世界を探しても先生1人だけだろう。
シンボリ家の皆さんもやっぱり固まってしまいましたね。