比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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八幡、断る!

 

 

八幡side

 

 

八幡「………」

 

 

………視線が突き刺さる。俺が今居るトレーナー寮の中でさえもこの有様だ。理由は昨日のジャパンCにある、ルドルフの走りで日本初のジャパンC優勝した事は、日本中を大いに賑わせた。それこそ一面のトップになる程……だが、1番の理由はそれでは無い。問題は口取り式での俺の先生が放った言葉だ。俺がセクレタリアトの弟子でマンノウォーの孫弟子だというのは一気に知られてしまった、そのせいで俺は針の筵状態にある。

 

ホント、やってくれたよ。先生は………いやまぁ、別にバラすのは本人達の自由なんだが、名前のデカさのせいで俺にも影響されるのはよしてほしい………

 

 

八幡「………行くか。」

 

 

なんつぅか、居づらい……

 

 

ーーー通勤路ーーー

 

 

「あっ、トレーナーさん!おはよう〜!昨日のジャパンC見てたけど、トレーナーさんってあんなにすっごい人の弟子だったんだね!!」

 

「アメリカの9代目の3冠ウマ娘なんだよね?しかも全部のレースでレコード勝ちしたって伝説だよ!」

 

「うん、あたしは分かってたよ。最初から纏ってるオーラが違うと思ってたんだよね〜!」

 

『はい、嘘。』

 

「あははは〜!」

 

 

………何で噂の1人歩きってこんなに早いんだろうか。いや、ウマ娘が居るトレセン学園なら当たり前か。とはいえ、暫くはこの騒ぎが続きそうだ。

 

 

ルドルフ「おはよう八幡君。」

 

八幡「ルドルフか……おはようさん。」

 

ルドルフ「朝からお疲れのようだね……まぁ、無理も無いか。昨日のセクレタリアト殿の公開の影響だろうしね。」

 

八幡「それしか無い。トレーナーの寮でも通勤する道でもその話ばかりだ……これも試練か、先生?」

 

ルドルフ「おかげで寮でも私のジャパンC制覇は少しの間しか賑わっていなかったよ。大きかったのはやはり君の教えの師匠とその師匠がウマ娘で、しかもアメリカ最高とまで言われている【ビッグレッド】だった事だ。」

 

八幡「おかげで今も遠巻きで見られてるよ……」

 

ルドルフ「そのようだな。」アハハ…

 

 

皆さん、頼むから遠巻きに見るのやめてもらえます?いつも通りでお願いします。俺見ても何かが変わるわけじゃないんですよ。

 

 

ーーー理事長室ーーー

 

 

八幡「………あの、自分はどうして此処に呼ばれたんでしょうか?」

 

秋川「説明っ!!比企谷トレーナー、昨日のジャパンC優勝は見事だった!シンボリルドルフにもよろしく伝えてほしい!」

 

八幡「はぁ………」

 

秋川「そこでっ!!君には少しの間、地方のトレセン学園での指導を行ってほしい!」

 

八幡「………はい?」

 

秋川「知っての通り、地方のレース場はトレーナー不足による影響で多くのウマ娘達が埋もれたままの状態にある!そこでっ!!地方のトレセン学園の能力向上の為に君の力を貸して欲しいっ!!」

 

八幡「………無理です。」

 

秋川「おぉ〜そうか!!そう言ってくれると思ってって何ぃ!!?」

 

八幡「理事長、ルドルフの次走は既に有マ記念と決めていますし、発表もしてます。それなのに今そんな話をされても困ります。」

 

秋川「し、しかしだ比企谷トレーナー!これは非常に大事な事でもある!今年の新人トレーナー達も皆頑張ってくれているのだが、まだ新人の域を出ていない!」

 

八幡「はぁ………それ言うなら俺も去年まで新人だったんですけど?」

 

秋川「………とにかくっ!!」

 

 

あっ、誤魔化した……

 

 

秋川「今は中央・地方問わずウマ娘達の底上げをしたいという他の理事長達とも意見が一致した!故に今この学園で1番実績を上げている君を地方に派遣したいのだっ!!」

 

八幡「はい、無理です。」

 

秋川「即答っ!?もう少し悩んでほしいっ!!」

 

八幡「悩む必要皆無ですよ、ルドルフは年内の有マ記念に出走させるんです。他のトレセン学園に行ってる余裕なんてありませんよ。それに俺よりも経験のある古参のトレーナー達を派遣させるべきでしょう?俺なんて担当はルドルフだけでチームすら結成してない俺にいきなり集団のトレーニングを見れだなんて無理があります。失礼な発言になりますが、もう少し現実的な人選をお願いします。」

 

たづな「実は……他の学園長の多くが比企谷トレーナーを希望しているのです。無敗の3冠達成に加えて先日のジャパンC優勝が決め手になったみたいで。」

 

 

だとしても何でこのタイミングなんだよ……それに俺を人選する理由なんて実績すっ飛ばしたら1つしか無い。俺があの2人の弟子だからってくらいしか思いつかない。

 

 

八幡「俺を指名してくれるのはありがたいですけど、流石に経験の浅い俺じゃ地方の何人も居るウマ娘の相手は無理があります。それに仮定で俺が行ったとしてもそれは一時的に過ぎません、それが継続出来なければ俺の派遣はただの骨折り損です。」

 

秋川「む、むぅ………」

 

八幡「申しわけありませんけど、流石にお力にはなれません。それに、俺はルドルフの元を離れて名前も知らないウマ娘を教えるという事はあまりしたくありません。俺が指導するのは自分で目利きをして指導したいと思ったウマ娘だけです。では、失礼します。」

 

 

さて、有マに向けたトレーニングメニュー考えるか。

 

 

 




八幡、地方派遣の件を蹴る!
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