八幡side
スピードシンボリさんが婆ちゃんのコレクションを見る事……1時間半!?そんなに時間経ってたの!?それなりに時間経ってるどろうなぁとは思ってたけど1時間半っ!?
八幡「あ、あの~スピードシンボリさん、今のお時間って把握されてますか?」
スピード「っ!そういえばどのくらい時間が……何っ!?8時半だと!?とうに夕食の時間を越えているではないか!スイートもルドルフも待ちくたびれている事だろう、すぐに向かおう!」
八幡「は、はい!」
ーーー居間ーーー
スピード「済まないスイート、ルドルフ!夢中になり過ぎてしまった!」
スイート「い、いえ。お気になさらず……しかし………」
ルドルフ「想定していた以上に長かったので、1度様子を見に行こうとは思っていました。」
八幡「あぁ~多分だけど時間見てなかったらあのまま2時間越えてたかもしれん、冗談抜きで。」
あっ、ルドルフとスイートルナさんが『マジか……』みたいな顔してる。すみません、残念ながらマジです。
八幡「すぐに夕食の準備に取りかかります。その間、とりあえずお通しだと思って食べててください。」
さて、腹空かせてるだろうから急いで作ろう!
八幡sideout
ルドルフside
これは……フランスパンの上に他の食材を乗せた料理だろうか。確かイタリア料理で似たような料理があったな、確か……
スピード「ブルスケッタ……手軽に作れるイタリア料理だな。見たところトマトとピーマン、海老を使っているようだ。」
スイート「バゲットにも何かを塗ってありますね……ふふっ、食べる前からこんなに料理を観察するなんていつ以来かしら?」
スピード「せっかくのお通しだ、いただこう。はむっ……っ!」
ルドルフ「これは……」
スイート「美味しい………」
スピード「成る程、バゲットはガーリックを仕込んでいたみたいだ。味がくどくなるかとも思ったが、トマトのおかげでさっぱりとした味わいも感じる。」
ルドルフ「こちらの海老にも同じくガーリックがありました。それと少量のオリーブオイルがかけられています。」
スイート「バゲットは焼いてあるからサクサク。乗ってある食材と食感を楽しむ事が出来ますね。」
ルドルフ「……お通しからこれとはね、期待が膨らんでしまうよ八幡君。」
ーーー数十分後ーーー
八幡「そろそろ食べ終わる頃だと思って2品目のお通しです。お好きな方、どちらを取っても構いませんので。じゃあもう少々お待ちください。」
次に出てきたのは2つサラダだった。1つはシーザーサラダだというのは分かったが、もう1つは見た事が無かった。母上と祖母上も同じような顔をしている。
八幡「もし味気無かったらコレ使ってください。」
ルドルフ「シーザーサラダのドレッシングと……コレもドレッシングでしょうか?」
スピード「うむ……では私はこちらのサラダからいただこう。タコとツナを使っているみたいだ……」
スイート「っ!」
ルドルフ「美味しい!」
スピード「歯応えのあるタコ、食べやすいようにカットされたキャベツと紫キャベツ、乗せてあるツナを全て食べれば絶品だ。」
スイート「このドレッシング、一体どこのメーカーを使っているのかしら?見た事のない色だし、味わった事も無いわ。」
ルドルフ「前菜なのは分かりますが、手が止まらなくなりますね。」
スピード「あぁ、皿が空くとつい手を伸ばしてしまう。そのくらいには美味だよ。」
ーーー数十分後ーーー
八幡「お待たせしました。本菜が出来ましたので、失礼します。まずはキッシュ、中身はべーコンとほうれん草を使っています。次に耐熱容器に入っているのがオニオングラタンスープ。熱いので気をつけて食べてください。季節は早いですが、夏野菜のラタトゥイユ。バラ肉に千切りキャベツ、にんじん、きゅうり、アスパラを巻いた肉巻き。そして最後にサーロインステーキです。」
スピード「これは………フランス料理か。」
八幡「正解です。舌の肥えてるシンボリ家の皆さんならこんな料理じゃ満足しないと思いますけど、庶民の作るフレンチだと思って召し上がってください。」
スイート「いいえ、これだけ作れるんですから素晴らしいです。それにとても美味しそう……」
八幡「パンとライスを用意してますので、欲しい人は言ってください。」
……こんなに多くの料理をこの短時間で、しかも1人で?一体どれどけの作業量。世に言われるマルチタスクと呼ばれる技術だが、彼はそれをやっていたのか?
ルドルフ「八幡君、この料理は複数を同時進行で調理していたのかい?」
八幡「そうでもしないと早く仕上げるなんて無理だからな。ある程度の時短も使った。」
その後も食事を続けたのだが、私達の手が止まる事は無かった。目の前の皿に置かれた料理は勿論、前菜のサラダも全て平らげてしまった。それなりの量があったとは思うのだが、それでもまだ食べたいと思うくらいには美味しく感じた料理だった。
スピード「比企谷君、実に美味だった………こんなにも満足感のある食事は久しぶりだ。君の料理の腕は聞いていたが、まさかこれ程とは思わなかった。トレーナーの腕のみならず料理の腕も良いとはな。」
八幡「どうも。大学生の頃に先生から徹底的に叩き込まれた事の1つなので多少は自信があります。」
スイート「多少の自信は少々過小評価な気もするけど、持っていないよりかはマシね。比企谷さん、もしトレーナーをお辞めになる時は言ってくださいね。貴方の料理の腕はシンボリ家の料理長よりも上でしょう。」
八幡「あはは……まぁその時が来ましたらご相談させてもらいますね。」
遅い夕食になってしまったが、全く問題無かったな。しかし比企谷君は何でも作れるのだな……
メニューはライス編のを使い回してますww