比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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舞と大阪杯のツケ

 

 

八幡side

 

 

「思い入れの深い物を見せていただきました……まさかこんなにも大切に保管されていたとは思いもしませんでした。あの頃のままで驚きました。」

 

八幡「お見せしたのと同じように、木箱の中に入っていましたので。それで、これは何の為に作られたんですか?」

 

「トレーナーさんであればご存知だと思われますが、伝統行事の駿大祭にて用いられました。」

 

八幡「駿大祭………」

 

 

ウマ娘の無病息災祈願して毎年秋に執り行われる伝統行事の1つ。催し物も決まっていて、【曳神輿】【奉納舞】【流鏑メ】の3つがウマ娘達によって執り行われる。古い伝統だと言って吐き捨てる者は居らず、現代となった今でも長く続いている。多くのURAやウマ娘団体からも多くの協賛されていて、神事以外にもイベントを組む事も多いとか。

 

 

「当時のクリフジさんの事はよく覚えています。トレセン学園は関東の東京、そして私が神主をしている藤森神社は関西の京都、彼女は勉学に励みながら毎週休みになると必ずこちらに来ていました。」

 

ルドルフ「毎週!?それは何の為に?」

 

「奉納舞を覚える為です。父の舞は京都でも少し有名でしてね、それを教えてほしいと頭を下げて来られました。しかも彼女の奉納舞は従来から伝わっているトレセン学園の舞とは根本的に異なっています。何故なら……この書物に書かれている舞を踊れるのはクリフジさんだけだからです。」

 

ルドルフ「……確かにこの踊りの内容は見た事が無い。学園の記録にも残っていなかった。」

 

「そうでしょうとも。その後、駿大祭の時期になるとクリフジさんの舞を覚えようとする学生さんが多く居たそうなのですが、踊りの内容が難しく断念したのだとか。」

 

八幡「………」

 

 

そんな事もしていたのか、婆ちゃん………

 

 

「まず、この踊りは身体の使い方は当然ながら強靭な精神力と忍耐力を要求されます。そうでなければこの舞を覚える事は不可能、クリフジさんのような毎週2日ある休日を平気で潰せる方でなければ舞を覚えられる事は無いと私は思っております。」

 

ルドルフ「それ程高度な舞なのか……」

 

八幡「………あの、これを解読する事って出来ますか?自分には達筆過ぎて読みづらくて。」

 

「勿論。では明日のレース場にてお渡しするというのはどうでしょう?この量です、数分数十分で出来る代物ではございません。」

 

八幡「……よろしいのですか?」

 

「私も1人のウマ娘に夢を魅せられた者の1人です。レース場に赴く事は私の楽しみでもありますからね。」

 

八幡「……では、よろしくお願いします。」

 

「では、お預かりさせていただきます。」

 

 

神主さんに資料を預ける形になって、俺達はホテルへと戻る事にした。婆ちゃんの踊りって見る事出来ないんだろうか?当時の映像……なんてそんな貴重なのあるわけ無いか。

 

 

ーーーホテルーーー

 

 

八幡「んで、何でお前も俺の部屋に?」

 

ルドルフ「いいじゃないか、ずっとこの部屋に居るわけじゃないんだ。話相手も居ないんじゃ退屈だと思っていたし、君と共にならば退屈じゃないからね。」

 

八幡「……まぁいいけどよ。」

 

ルドルフ「それに……大阪杯では邪魔が入った。レース前日ではあるがGⅠを勝利したアレをやってもらおうと思ってね。」

 

八幡「その為に来ただろう、絶対に。」

 

ルドルフ「叔父上が現れたせいでそんな雰囲気じゃなかったし、インタビューまで時間が無かった。どこかのタイミングで実行しようと思っていたのだが、そのタイミングも無かったからね。それで今というわけさ。」

 

八幡「………一応聞くが、お前にとってそんなに大事な事なのか?」

 

ルドルフ「その通りだ。」

 

八幡「そうですか……まぁ別に構わないけどよ。」

 

ルドルフ「では八幡君、頭を撫でてくれ。それにちょうど良くベッドがあるんだ、そこに座ってくれ。」

 

八幡「注文が多いな……」

 

 

俺はルドルフに言われた通り、椅子からベッドに移動した。するとルドルフは俺の膝を枕にし始めた。いつもなら抱き着いてくるのだが、ベッドがあるからこうしているのだろう。

 

 

ルドルフ「してもらった事は無かったが、これは良いな。これが膝枕というものなのだね?」

 

八幡「間違ってはいないが、このまま寝るなよ?」

 

ルドルフ「さて、それはどうだろうな……」

 

八幡「頼むぞおい……」ナデナデ

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

八幡「って言ったそばから寝やがったよ。頼むって言ったのに届かなかったか………」

 

ルドルフ「すぅ……すぅ……」

 

 

まぁトレーニング+生徒会の雑務、そして今日の移動とかが響いたんだろう。とりあえず寝かせておくか。

 

 

八幡「枕をすり替えたいところなんだが……足をガッチリホールドされてっから抜け出せないんだよなぁ。なぁルドルフ、足放してくんない?」

 

ルドルフ「すぅ……すぅ……」ギュッ!

 

 

………どうやらダメみたいです。

 

 

八幡「大丈夫だよな?俺、ルドルフが起きた時に何も言われたりしないよな?頼むぞルドルフ。」

 

 

その後、ルドルフは起きる事が無く、夕食の時までルドルフはグッスリ眠っていた。

 

 

 




お婆ちゃんだけが踊れる唯一の舞………

そしてルドルフ、天皇賞前にナデナデww
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