比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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黙読と昼食

 

 

八幡side

 

 

天皇賞勝利から翌日。俺は今、トレーナー室で作業中……ではなく黙読中だ。昨日レースだったから今日のトレーニングは休みで明日から宝塚記念に向けてのトレーニングを開始する予定だ。話が逸れたが俺は今、神主さんが翻訳してくれた婆ちゃんの資料を読んでいる。現代の力(PC)を使ってExcelで作ってくれたのか、資料の絵がそのまま使われている。けど最初のを読んだだけでも分かるが、ホントに実際にやったんだろうけど、やったのか?コレを?だとしたら婆ちゃんとんでもないな………

 

何?この鈴の音を鳴らさずにゆっくり水平に振るって。コレ出来るの?なんかさ……ウマ娘じゃないから何とも言えないんだが、1つ目から何日も掛かる未来しか見えんのだが?婆ちゃんってコレをどのくらいの期間で体得したんだ?駿大祭の話が出る前からでないと絶対無理だよなコレ。

 

 

葵「比企谷君、何を読んでるんですか?」

 

八幡「……40年前に実際に踊ったっていう駿大祭の舞の資料。」

 

葵「へぇ〜この学園ってレースだけでなくそんな資料もあるんですね。」

 

八幡「いや、コレは学園のじゃなくて俺の。」

 

葵「え?何で比企谷君がそんな物を持ってるんですか?しかも40年前ってかなり前ですから貴重な文献扱いになるんじゃないですか?」

 

八幡「あぁ〜そうかもな。実際この踊りが出来たのは婆ちゃんだけって言ってたしな。この学園にあったら間違いなく重要書類扱いされるだろうな。最初の疑問に答えるとだ、コレ婆ちゃんが書いた資料なんだよ。俺が見てるのは翻訳してもらったヤツで原本がコレ。」

 

葵「………………読めません。」

 

八幡「だろ?だから翻訳してもらったのを読んでたんだよ。出来る予感は全くしねぇけど。改めて思ったけど、俺の婆ちゃんすげぇわ。」

 

葵「因みに比企谷君のお婆ちゃんってウマ娘みたいですけど、何方なんですか?」

 

八幡「クリフジ。」

 

葵「あぁ〜クリフジさんだったんですね〜!成る程〜………ってクリフジィ!!?」

 

八幡「え、何?」

 

葵「『何?』じゃないですよ!!?比企谷君のお婆ちゃんってクリフジさんなんですか!!?」

 

八幡「……そうだけど?」

 

葵「11戦11勝はGⅠを含めての歴代最多連勝記録でオークス、日本ダービー、菊花賞制覇で史上初の【変則3冠ウマ娘】!!しかも11戦中7戦が2着との着差10バ身以上の圧倒的な強さを持っていたと言われる歴代最強とも呼び声高いあのクリフジさんのお孫さんなんですか!!?」

 

八幡「流石は名門桐生院家、詳しいな。でも訂正1つだけ、ウチのルドルフ12戦12勝してるから連勝記録は超えてるぞ。」

 

葵「そんな事はどうでもいいんですよ!!何で言ってくれなかったんですか!?」

 

八幡「いや、別に言う必要無くね?」

 

葵「いや、それはまぁそうですけど……そうなんですけどっ!」

 

 

俺の婆ちゃんがすげぇってのは今どうでもよくね?

 

 

ーーーカフェテリアーーー

 

 

八幡「………」

 

 

あれからも翻訳資料を読んでたんだが、本当に出来るのかってレベルの舞ばかりだった。家の庭で少しだけやってみるつもりではあるんだが、鈴を鳴らさずにってのは絶対無理だと思う。

 

 

八幡「……よし、揚がった。ライスは……まだ来ていないのかもな。こっちに来るかどうかだよなぁ。ルドルフとかシービー辺りはこっちに来そうだが、1番乗りがお前だとは思わなかったぞ。」

 

シリウス「美味そうな物が見えたからな。さて、私に用意してくれるか?」

 

八幡「構わないけど、お前が此処に来るなんてな。」

 

シリウス「アンタの料理が美味いってのは評判だからな。食いに来たんだよ。今は【皇帝】様が居ねぇから摘むならチャンスだと思ったんだよ。」

 

八幡「……今のを聞くとルドルフに会うのが恥ずかしいみたいに聞こえ「あ?」るってのは冗談だからそんなに睨むな。」

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

八幡「ほい、お待ち。フライドポーク。」

 

シリウス「……美味そうだな。早速いただくぜ。」

 

八幡「まっ、それでも食ってダービー頑張れや。まだ全然期間あるけどよ。」

 

シリウス「……昨日、親父がまた迷惑かけたみたいだな。悪かったな。」

 

八幡「ん?お前のせいじゃねぇんだから、謝る必要なんてねぇよ。」

 

シリウス「表面上の謝罪ってヤツだ……美味いな。」

 

八幡「そりゃどうも。」

 

ライス「あっ、お兄様。」

 

八幡「おっ、来たなライス。たくさん用意してあるからたくさん食べろよ。」

 

ライス「わぁ!い、いっぱいある!」

 

シリウス「すげぇ量だな……この量を食うのか?」

 

八幡「ライスならペロッと完食出来る。ソース無くなったら言ってくれ、用意するから。」

 

ライス「うん♪いただきま〜す!」

 

 

このままシリウスが食べ終わって居なくなるまでルドルフが来ない事を祈りたいところだが、そう上手く行く事はないよな。

 

 

八幡「……今日はシンボリ家勢揃いだな。」

 

ルドルフ「偶々そこで会って昼食を共にしようと提案したんだ。」

 

クリスエス「ルドルフのトレーナー……料理が上手いと、聞いた事がある。」

 

ルドルフ「あぁ。多くの料理を作ってもらったが、どの料理もとても美味しかったよ。」

 

クリスエス「………expectations.」

 

八幡「こんな事で期待されてもな……まぁいい。はい、これが今日の昼飯。」

 

ルドルフ「これは……フライドチキンかい?」

 

シリウス「コイツはフライドポークだよ。残念だったな【皇帝】様。」

 

ルドルフ「ほう、そうだったのか……騙されたよ。」

 

クリスエス「……looks delicious.」

 

 

ふぅ……良かった、険悪にはなってねぇな。まぁ食事中にそんな雰囲気出されても困るしな。

 

 

 




ーーーおまけーーー


「な、なぁ!シリウス先輩が生徒会長と飯食ってるぜ!」

「ど、どういう事だ!?フツーに隣で食ってる!?」

「まさか……和解?」

「ンなわけねぇだろ!!あのシリウス先輩だぞ!!」

「で、でもよ……割と楽しそうにしてね?」

『………確かに。』

「や、やっぱり和解したんじゃ!」

「だ、だからそんなわけねぇって!!」




シリウス「……アイツ等、何揉めてんだ?」

ルドルフ「……さぁ?こちらを見て呟いているようだが?」

シリウス「まぁいい、後で問い詰めりゃいい話だ。」

ルドルフ「程々にね。」

シリウス「はっ、言われるまでもねぇよ。」

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