比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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話し合い ②

 

 

八幡side

 

 

最上「ふむ、流石はシリウスだ。理解があってくれて何よりだ。」

 

シリウスT「……シリウス、本気なのか?」

 

シリウス「あぁ、自分の実力を試すのなら日本にばかり留まっていても意味はねぇ。行くなら早い方が良いと思ってるしな。」

 

スピード「シリウス、君の意見を切るわけではない。だが時期尚早ではないかな?君はまだ伸び盛りの時期だ、そんな時期に国内から離れ海外に挑戦するのは少し早過ぎる気がする。君はそれでも海を渡りたいのかな?」

 

シリウス「学ぶのであれば早い方が良いと私は思っています。それに海外での経験は決して無駄にはなりません。」

 

スピード「意思は変わらず、か……であれば私から言う事は何も無い。君の意思を尊重しよう。」

 

最上「残すは君だけになったが、どうかね?」

 

シリウスT「………なぁシリウス、海外へ行きたいって気持ちは変わらないのか?」

 

シリウス「あぁ、それはこれまでと変わらねぇ。」

 

シリウスT「そうか………分かった。じゃあ明日、契約破棄の手続きをしよう。」

 

ルドルフ「っ!」

 

八・スイ・スピ「………」

 

最上「フッ………」

 

シリウス「………」

 

シリウスT「君への気持ちが無くなったわけじゃない。君の未来を見てみたいと思っているのも間違いじゃない……応援しているのは確かだからこれだけ言っておく。すいません、多分もう自分の関係ある話は無いと思うので失礼します……」

 

 

先輩はそう言うと静かに部屋を後にした。意気消沈しているようには見えなかったが、少し落ち込んでいるように見えた。

 

 

八幡「………シリウス、1つ言っておく。もしこれから海外遠征するつもりなら覚悟しておいた方が良い。多分明日からのお前は未担当になる……恐らく海外の学園に所属しているトレーナーの誰かに見てもらう形になるとは思うが、全て自分の力で売り込みをする必要がある。まぁそれはお前が1番分かってると思うが、担当になれない限りレースにさえも走れない。これからは今までよりもっとずっと厳しくなるぞ。」

 

シリウス「……あぁ、忠告として受け取っておく。」

 

八幡「さて、じゃあ今度は俺の質問に答えてもらいましょうか。ルドルフを帯同に連れてくみたいな事言ってましたけど、アレは何ですか?ルドルフは日本の王道路線を走るっていう目標を掲げています……それを知っていてあの発言ですか?」

 

最上「勿論だ。それは「つまりルドルフの目標はどうでもいいからシリウスに全面協力しろ、そういう事ですか?」……そうは言っていない、ルドルフにも新たに目標を定めて今後のレースを決める予定だ。」

 

八幡「目標、ねぇ………お聞きしますけど、ルドルフが掲げている理想はご存知ですか?」

 

最上「………それは何だね?」

 

八幡「まぁ知らないでしょうね。ルドルフの理想は【ウマ娘の誰もが幸福になれる時代を作る】事です。」

 

最上「ほう……それはまた大層な理想だな。」

 

八幡「えぇ、その通りです……無知な貴方ならそう言うと思っていましたよ。」

 

最上「……何?」

 

八幡「俺は別に海外を軽視しているわけではありませんが、ルドルフの理想の為にもまずは日本をと思って国内を優先しています。ご存知だと思いますが、ルドルフが達成した【無敗の3冠】や日本初のジャパンC制覇はこれまでの日本のレベルを根底から見直すきっかけとも言える偉業です。これだけでも日本のウマ娘達はルドルフに希望や期待を持つ事でしょう。ですがこれだけでは足りない……他に何が必要か?そう思った結果、俺は国内の【王道路線の完全制覇】これに辿り着きました。この春は残すところ宝塚記念の1つを残すのみとなりました。ここまで聞いて俺が何が言いたいか分かりますか?」

 

 

………まぁだろうな、分かるわけねぇよな。

 

 

八幡「それをたった1人のウマ娘の為に掲げた目標を降ろせと?先の見えない海外遠征の為に帯同を許せと?目標半分まで来たのに他のウマ娘の遠征の為に回避しろと?そんな事を俺が許すと思っているんですか?貴方は娘1人の為に色々と動いているのでしょうが、俺はルドルフの事は勿論ですが理想の事も考慮してレースを決めています。」

 

最上「………」

 

八幡「それに、こっちが何も言ってもいないのにあんな発言を平然とする人を信用出来ません。シリウスの帯同は断固として拒否します。こんな事でルドルフの理想は潰させない。」

 

ルドルフ「………」

 

スピード「……最上、比企谷君はこう言っているが君はどうするのかな?まだルドルフの帯同を希望するのかい?彼は断固として拒否すると言っているみたいだが?」

 

最上「……ルドルフはどう思っているのかな?」

 

ルドルフ「私も八幡君と同じ気持ちです、叔父上。自分の道を曲げるつもりはありません。」

 

最上「くっ………帯同は、諦めましょう。」

 

八幡「ご理解いただけたようで何よりです。それと別の機会でいいんですけど、今回の件の事をしっかりと発表してくださいね。世間に誤解されたまま宝塚記念に出走なんてさせたくありませんので。貴方が発言した事なんです、ちゃんと自分で誤解を解いてくださいね?」

 

スピード「その時は私も同席する。間違いがあれば私がすぐに訂正すると約束しよう。きっと君の方にも取材の依頼が来ると思うのだが、今日の事を話してくれて構わないからしっかりと否定しておいてほしい。」

 

八幡「分かりました。」

 

スピード「最上、シリウスの遠征については君が責任を持って連れて行け。トレーナーが居ない以上、担当が決まるまでの間は君が面倒を見ろ。今後の方針についても見直せ、いいな?」

 

最上「……承知しました。」

 

 

納得の行く答えは聞けなかったが、方針は決まったからもういいか。さて、俺も少し外の空気を吸うか。多分俺も話す事は無いと思うし。

 

 

 




とりあえず遠征しない方向で進んで良かった……
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