八幡side
「やっぱシンボリルドルフかなぁ?」
「なんかもうそれしかあり得ないよなぁ〜。」
「ジュニアとクラシック、今年に入って全部勝ってるし、どれも危なげない勝ち方してるしなぁ〜……」
「でも初めての阪神だろ?上手く実力を出し切れるかどうかが鍵だよな。」
………どこもかしこもルドルフの事ばかりだな。マイナスな話じゃないから悪い気はしないんだが、他の子の応援も忘れずにして欲しいものだ。
ーーー観覧席・発走前ーーー
実況『上半期最後のGⅠを走るのは11人。このウマ娘達が締め括りますっ!選ばれたウマ娘しか出走が許されない春のグランプリに集まったウマ娘が阪神レース場に集まりました!阪神2,200m、仁川の舞台で繰り広げられます!!1番人気は【無敗の3冠】ウマ娘、シンボリルドルフ!2番人気ステートジャガー!3番人気スズカコバン!この3人が上位人気となっております!3人に限らず全員がやる気に満ちた顔となっております、いよいよ時間です!宝塚記念のファンファーレです!!』
♪〜♪〜
実況『阪神レース場に響き渡ったファンファーレがこれから走る11人に激励しました!正面スタンド前のゲートに進んで行きます。ステートジャガーは既にゲートに入って落ち着いています。ゲート入りがスムーズに進んで行きまして、残すところは数人……シンボリルドルフも今ゲートに入りました!春の3冠を達成なるか!?そして最後にヤマノシラギクがゲートに入りました!!今年のグランプリを制覇するのは誰だ!?春のグランプリ、宝塚記念………』
ガッコン!!
実況『スタートしましたっ!!横一線綺麗なスタートです!スタンド前の先行争いはウインザーノット!その後ろにミスタールマンとグローバルダイナが並んで2〜3番手!その後ろにヤマノシラギクとメジロトーマス、最内にシンボリルドルフの3人が並んでいる!1バ身後ろに外ステートジャガーとタイセンス、内にスナークアロー!後方2人はスズカコバンと最後方にサクラガイセンという展開で1コーナーカーブへと差し掛かりました!!』
運良く最内に入り込めたな、これならスタミナを温存出来る。ルドルフなら内に入らなくても問題無いとは思うが、レース展開も見映えの1つだ。綺麗なレース、泥臭いレース、豪快なレース、ルドルフが当てはまるとしたら綺麗なレースだろう。唯一例外があるとすれば去年のジャパンCは泥臭いレースだったな。っと、今はレースに集中だな。
実況『向正面の中程に入って先頭に戻りましょう!先頭は変わらずウィンザーノット!2番手にミスタールマンと内からスナークアローが一気に上がって来た!4番手にグローバルダイナ、シンボリルドルフも内から仕掛けて行きました!3コーナー手前で大きく動きがありました!後方からも続々と上がって参りました!!』
ルドルフ(さぁ行こうか……今年1番のレース展開にして見せようじゃないかっ!)
ズサァ!!!
実況『おぉっと!ここでシンボリルドルフが更に動いて参りました!!空いた内側から一気に抜け出しましたっ!!』
ウインザー(そんなっ!?ずっと内に居た筈っ!!)
ジャガー(ずっと内に居たというのに、どうしてその位置からそんな脚を使えるの!?)
ガイセン(こんなに早く抜け出すなんてっ!!)
実況『シンボリルドルフが凄い脚で抜け出して1人先頭に立っています!2番手にはウインザーノットと3番手にヤマノシラギクと外からステートジャガーとスズカコバンが一気に上がって来ました!!しかしシンボリルドルフがリードを離した状態で4コーナーから直線を向きました!!』
八幡「………」
スピード「比企谷君、指示したのは君かな?」
八幡「………いえ、好きに走るようにと。」
タリアト「だろうな、お前がこんな作戦をするとも思えん。しかし……本人が1番楽しんでいるように見えてしまうな。」
八幡「そうなんですよね……」
実況『シンボリルドルフ1人独走!!後ろからは誰も来る気配が無いっ!!2番手にはウインザーノットとグローバルダイナ、スズカコバンが競り合っている!その中からサクラガイセンも迫ってきている!!しかしシンボリルドルフこのまま独走でゴールインッ!!天晴れっ!最早天晴れっ!!またも歴史が動きました!!!シンボリルドルフ、デビュー以来13連勝!!そしてこの宝塚記念を優勝した事により、春のシニア3冠を達成っ!!!』
スピード「7バ身、といったところだろうか。我が孫ながら末恐ろしいな……そしてこの仕上がりを施した君も。また礼をせねばならないな。」
八幡「いえ、自分は当然の事をしただけです。では自分はルドルフの所に行きます。」
タリアト「あぁ、祝福してやるといい。」
ーーー数分後・地下バ道ーーー
ルドルフ「………」スタスタ
……おっ、来たな。
八幡「お疲れさん。」
ルドルフ「っ!」
八幡「先生もスピードシンボリさんも驚いてたぞ、お前の走りに。俺もだけどな。」
ルドルフ「それは……少々申しわけ無かったかな?」
八幡「いいや、良い刺激になっただろ。」
ルドルフ「そうか、それは良かった。では八幡君、すぐにでも控え室に行こうか。この後はきっと時間を多く取られてしまうだろう。そうなる前に……」
八幡「もうお約束だな……はいはい、分かったよ。」
こうしてルドルフは宝塚記念をこれまで走ってきたレースの中で最大の着差をつけて勝利を収めた。
史実のたら・ればですけど、もし故障をしてなかったら勝っていたかもしれないって思っちゃうんですよね。