比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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消えた蟠り

 

 

八幡side

 

 

夏合宿が始まってから早1週間。去年はクリスエスに頼んで2人体勢でのトレーニングだったので、今年もそうしようと思って声を掛けてみたのだが………

 

 

クリスエス『……Sorry.私では、ルドルフの相手は、力不足。』

 

エアグルーヴ『……申し出はありがたいが、会長の相手が私では不足だと思うが?』

 

オグリ『………今のルドルフと走っても力の差は歴然。済まないが……』

 

 

………といった具合でスカウト全敗中だ。メニュー自体は単独でも出来るようにしてあるから問題は無いんだが、1人だけではモチベーションも上がらない。せっかくの夏合宿、少しでも高め合えればと思ってのお誘い何だが………うぅむ、強過ぎるとこういう悩みも出てくるのか。

 

だが問題はそれだけでは無い、困った事に去年と今とでは環境が大きく変わってしまったのだ。その理由は………

 

 

新人1「凄ぇ、これが【皇帝】シンボリルドルフの走り………」

 

新人2「走りにくいこの砂場であんな走りが出来るなんて。」

 

新人3「先輩が言う通り、他のウマ娘の走りを見に来て正解だったね!」

 

 

このように、新人トレーナー達が毎日のように来るもんだから気があまり抜けない。ルドルフもトレーニング中はあまり考えないだろうが、休みの間は気にするよなぁ……

 

 

ルドルフ「八幡君、次のメニューは何だったかな?」

 

八幡「あぁ、棒避けだ。スピードをなるべく落とさずに間を縫って行けよ。」

 

ルドルフ「了解した。」

 

 

新人2「その為にあの棒を用意してたんだ……」

 

新人3「少しでも技術を盗めればッて思ったけど………」

 

新人1「先輩の言ってた通りだな。比企谷先輩のは参考にしない方が良いって。」

 

 

………ちょいとその先輩の事を聞きたいから残っててもらえるかな?

 

 

ーーートレーニング後ーーー

 

 

八幡「じゃあ今日のトレーニングは終了……この後の予定とかどうなってる?生徒会で会議とかは?」

 

ルドルフ「いいや、今日は特に何も無いよ。八幡君、マッサージを頼めるかな?」

 

八幡「了解。すぐやるか?それとも先に汗流すか?」

 

ルドルフ「君のそういうきめ細かな気遣い、とてもありがたいよ。では先に汗を流してからお願いするよ。」

 

八幡「何も無いならついでに入浴も済ませちまってもいいぞ?文句なんて誰も言わないし言う必要も無いからな。」

 

ルドルフ「ありがとう。」

 

八幡「じゃあ合宿所に戻るか、俺も汗流したいからシャワー浴びたい。」

 

ルドルフ「今日は暑かったからな、立っているだけでも辛かっただろう?」

 

八幡「それなりにな。けどトレーニングしてるお前達に比べたら全然マシだ。」

 

 

ーーー数時間後・食堂ーーー

 

 

八幡「………」モグモグ

 

 

さてどうするか……これまで声をかけてきたのはマイルと中距離に適性のあるのが殆どで、例外は去年一緒にやったクリスエスくらいだ。他にめぼしい奴が居ないのとルドルフと相手をしたがらないという2つの問題がある。どうしようもなくないかコレ?もう腹を括ってルドルフ1人だけのトレーニングを貫くか?

 

 

「悩み事か、比企谷?」

 

八幡「っ!あぁどうも……まぁ、そんなところです。」

 

「トレーナーの間でもちょっとした噂になってるぞ、お前がシンボリルドルフの併走相手を探してるって。」

 

八幡「………無理なんですかね、ルドルフの相手は。」

 

「自信を失いかねないからな、無敗記録を更新中な上に日本史上最強のウマ娘とも言われているくらいだからな~……一目見たいとは思っても肩を並べて走りたいなんて奴は居ないと思うぞ。」

 

八幡「ですよね………」

 

 

もう諦めるか……いつまでも悩むのもアホらしいし、このまま1人で突っ走るか。

 

 

「だが、そんなお前に朗報がある。1人だけシンボリルドルフの相手をしてもいいという奴が居る。」

 

八幡「え?誰です?」

 

「俺の担当、と言えば分かるか?」

 

八幡「えっと~…先輩の担当って確か………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラモーヌ「私よ。」

 

八幡「っ!あぁ~そうだった、お前だったな。」

 

 

メジロラモーヌ……ちょっとした因縁がある関係?ってヤツだ。

 

 

「どうだ比企谷?ラモーヌならシンボリルドルフの相手は出来ると思うし、能力だって申し分無いと思うんだが。」

 

八幡「……そうですね、能力的には問題無いどころかこちらから欲しいくらいと言っても過言じゃないです。しかし1つだけ問題があります。」

 

「?」

 

八幡「……ラモーヌ、1つ聞くぞ。お前がこの提案をするって事は自分の自己満足か?それとも己の高みを目指す為か?」

 

ラモーヌ「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラモーヌ「以前の私なら、前者を選んでいたでしょうね。けれど今は目指すものがあるわ、その為に私の力を磨きたい……そう思っているわ。」

 

八幡「………」

 

ラモーヌ「一昨年の併走とパーティーの件、去年の▲▲商会の件、メジロ家のウマ娘として相応しくない態度・対応を貴方にした事を謝罪します………彼がさっき相手をしてもいいと言っていたけれど、それは間違い………私が併走相手では不足かしら?」

 

 

………今のラモーヌからは傲慢というような態度を感じない。俺の目を見て姿勢を少しも崩さずに対面している。

 

 

八幡「こちらからもお願いする、明日からルドルフの併走に付き合ってくれ。メニューもこちらのものになってしまいますけど、先輩は大丈夫ですか?」

 

「俺は問題無いから気にしなくていいぞ。それにデビューに向けてラモーヌをさらに強く出来るんだ、断りなんてしないって。」

 

八幡「じゃあ決まりですね。よろしく頼む、ラモーヌ。」

 

ラモーヌ「えぇ、分かりましたわ。」

 

 

 




久しぶりに出てきたラモーヌさんは謝罪と併走相手!
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