比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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断りと舞

 

 

八幡side

 

 

ルドルフ「八幡君、お待たせしてしまったかな?」

 

八幡「いいや、問題無い。お前の方こそ生徒会の雑務は平気か?」

 

ルドルフ「話を聞いていたエアグルーヴが気を遣ってくれてね、『雑務は私に任せて、会長の用事を優先してください。』と言われたんだ。」

 

八幡「成る程な、アイツらしい気の遣い方だな。じゃあ時間もあまり使いたくないから行くか。」

 

ルドルフ「あぁ。」

 

 

答えとしては拒否って事になるが、あの理事長がすぐにうんと頷くとは考えにくい。一応の断る理由も用意してあるが、どうだろうな………

 

 

ーーー理事長室ーーー

 

 

秋川「つまり、秋の3冠を達成する為にも今回の奉納舞は断る……という事だろうか?」

 

八幡「はい。これは本人とお話して決めた事です。お話はとてもありがたいですが、流石に期間が期間なものですから。」

 

秋川「………切願っ!!比企谷トレーナーとシンボリルドルフ生徒会長の言い分も理解できるっ!しかしっ!!今年は例年以上に期待がかけられている!昨年のジャパンCは君達の勝利のおかげで、3度悔しい想いを抱きながら引退したウマ娘達の想いを汲み取り、今なお走っているウマ娘達に継承させる為にも、是非君に奉納舞をしてもらいたいっ!!」

 

ルドルフ「………」

 

 

やっぱり粘って来たか……俺としてもルドルフにやってもらいたいとは思っている。憶測だが、このトレセン学園在学生の中でも1番そういうのに重きを置いているのはルドルフだと思うからだ。きっとルドルフなら『我々が此処に来る前から時代を切り開いてこられた先駆者が居たからこそ、今の我々が存在している。』とか言いそうだ。どちらかというと俺も歴史は好きだし、そのおかげで婆ちゃんの凄さだって知る事が出来た。だから俺としても舞をさせてやりたいという気持ちはある程度強い方だと思っている。だが今回ばかりはレース時期や開催日が重なり過ぎている。無茶は出来ない。

 

 

八幡「理事長、それでも【チリーンッ】………?」

 

 

何だ、今の音?鈴の音?

 

 

ルドルフ「どうかしたのかい、八幡君?」

 

秋川「質問、何かあったのかな?」

 

八幡「いや、聞こえなかったか?今、鈴の音が【チリーンッ】……ほら、今も。」

 

ルドルフ「鈴?私には何も聞こえないのだが……」

 

秋川「同意。シンボリルドルフ生徒会長と同じ意見だ。」

 

 

俺だけに聞こえている?【チリーンッ】……まただ、本当に聞こえてないみたいだ。

 

 

ルドルフ「八幡君、少し様子が変だぞ?大丈夫なのか?」

 

 

グイグイッ!

 

 

八幡「っ!もしかして、お友達か?」

 

お友達『っ!!』コクコクッ!! グイグイッ!!

 

八幡「……分かった、ついて行く。理事長、失礼します。」

 

秋川「ひ、比企谷トレーナーっ!?」

 

ルドルフ「八幡君っ!?」

 

 

お友達は何でこんなに俺をせかしてるんだ?カフェに何かあったとか?

 

 

ーーー校庭ーーー

 

 

カフェ「……あっ、トレーナーさん。」

 

八幡「カフェ……なんかお友達に引っ張られて此処まで来たんだが。」

 

カフェ「その、なんと言えばいいのか……私の目の前に途轍もなく強い気を持った方が現れたんです。そしてこう言っていました『木の棒と紐が付いた鈴、軽い蹄鉄を持ってきて。』っと。そしたらお友達が似たような物とトレーナーさんを……」

 

八幡「いや、必要な物は分かったんだが何で俺……まで………」

 

 

何だ?何かすげぇ眠い………けど、何だこれ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すげぇ……懐かしい感じがする。

 

 

八幡sideout

 

ルドルフside

 

 

ルドルフ「……八幡君?」

 

八幡「………」スタスタ

 

ルドルフ「八幡君、返事を「会長さん。」……マンハッタンカフェ、どうして止める?」

 

カフェ「今、トレーナーさんに意識はありません。」

 

ルドルフ「何?ではどうして彼は動いているんだ?」

 

カフェ「私もまだ分かりませんが、今トレーナーさんには何かが憑依しています。悪い何かでは無いのは確かです。」

 

ルドルフ「何故そう言い切れるのか、理由はあるのかな?」

 

カフェ「その、今トレーナーさんに憑依している方がトレーナーさんととてもよく似た気を感じるんです。酷似していると言っていい程に。」

 

 

八幡君に憑依したという何かは鈴を取り付けた木の棒に蹄鉄を持ってしゃがんだ。

 

 

「……ねぇ、アレ何してるんだろう?」

 

「ホントだ、会長のトレーナーさんだよね?」

 

「木の棒持ってるし……何で蹄鉄も?」

 

「おっかしいwwでも本当に何してるんだろ?」

 

 

マズい、生徒達が集まり始めた……早く止めなければっ!このままだと八幡君がおかしいと思われかねない!彼ではない誰かにお願いを……動いた?

 

 

八幡「………ッ!」

 

 

それからは八幡君の舞に目を奪われた………私だけでは無い、彼の舞を見た殆どの生徒達やトレーナー達が彼の舞に釘付けになっていた。踊りは静と動、2つが合わさったような踊りだった。そして……何故だろう、沸々と湧き上がるこの感情………激情とも言える何かが私に訴えている気がする。

 

 

チリチリィ〜ン!

 

 

八幡「………」

 

 

踊りが終わったのか、八幡君が動かなくなった。

 

 

八幡「………」フラ…

 

 

ドサッ!

 

 

ルドルフ「っ!八幡君!」

 

カフェ「トレーナーさん!」

 

ルドルフ「八幡君!ダメだ、意識が無い!彼をすぐに保健室へっ!」

 

 

 




八幡、何かに憑依!!そして意識不明……大丈夫でしょうか?
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