比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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祖母の為に

 

 

八幡side

 

 

ルドルフ「八幡君、一体どうしたんだい?理事長に入る前までの君は奉納舞を踊るのに反対だった筈だ。それがどうして踊りたいと心変わりしたんだ?」

 

八幡「そうだよな、お前がそう思うのも無理は無い。俺だってそう言われるだろうとは思ってた……けどさっきも言ったが、孫孝行をしたくてな。」

 

ルドルフ「それの意味がよく分からないのだが?」

 

八幡「……俺が眠ってる間、婆ちゃんと会ってたんだ。」

 

ルドルフ「っ!?クリフジ殿とっ!?」

 

八幡「あぁ。久しぶりに話をした。それで別れる少し前に婆ちゃんから頼まれたんだよ、婆ちゃんが遺した舞を踊ってほしいって………駿大祭で踊ってほしいとは言ってなかったが、どうせなら今を生きるウマ娘に踊ってほしいっていう俺の独りよがりの考えだ。俺としてもあの舞を無くしたくはない、婆ちゃんが遺してくれたものの1つだからな。」

 

ルドルフ「………」

 

八幡「無理言ってんのは分かってる、けど婆ちゃんから託された事を中途半端な形で成し遂げたくはない。駿大祭でやるからこそ意味があると思ってる……ルドルフ、力を貸してくれないか?」

 

ルドルフ「っ!」

 

 

ルドルフ(君が頭を下げるなんて………母上や祖母上、目上の方に対して行う事はあっても、こんな風に誰かにお願いする時に頭を下げる事は、私の記憶の限りでは覚えが無い。それ程までに君の中では重要な事なのだな………)

 

 

ルドルフ「……八幡君、頭を上げてくれ。君の誠意は伝わった、その上で答えよう。今度は私が君の期待に応える番だ、やろうじゃないか!奉納舞をっ!」

 

八幡「………ありがとう、ルドルフ。本当に。」

 

ルドルフ「気にする事は無いさ。では理事長の元に行って訂正しなくてはな。」

 

 

……そうだな、それに俺もまだ完璧に踊れるわけじゃない。トレーニングの時間は減るが、そっちに注力しないと駿大祭に間に合わないからな。

 

 

ーーー理事長室ーーー

 

 

八幡「理事長、先程は申しわけございませんでした。」

 

秋川「不問っ!!シンボリルドルフ生徒会長から大まかな事情は既に聞いている!大事無いかな?」

 

八幡「はい、問題ありません。ご心配をおかけしました。」

 

秋川「うむっ!!それは何より……それと、切願っ!!やはり気持ちは変わらないだろうかっ!?」

 

八幡「その事ですが理事長、1度断りを入れておきながら発言するのは失礼になりますが、奉納舞の件………受けようと思います。」

 

秋川「おおおぉぉぉっ!!確認っ!!!それは誠かっ!!?」

 

八幡「はい、止められない事情が出来ましたので。それと、奉納舞に関する条件を幾つか提示したいのですが、よろしいでしょうか?」

 

秋川「傾聴っ!!言ってみてほしいっ!!」

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

八幡「ふぅ~……何とか通って良かった。」

 

ルドルフ「あの提案には私も少々驚かされたよ……だが君の提案の方がより確実性が増すね。」

 

八幡「そうでもしないと間に合わなさそうだからな。」

 

 

俺が理事長に提示した条件、それは……

 

・取材や会見等のメディアに関する事は可能な限り、控えさせる事。

・可能な限り、生徒会案件の書類を減らす事。(主に生徒会長の捺印が必要な書類。)

・奉納舞に関しては一切口出しをしない事。

・駿大祭までの練習期間中、ルドルフに外泊の許可を出す事。

 

以上の4つだ。拒否される覚悟もしていたが、受け入れてくれて良かった。

 

 

八幡「ホント、理事長には感謝しないとな。」

 

ルドルフ「いいや、それだけでは無いだろう……君が提案したのは。君自身も踊ると提案したのだぞ?」

 

八幡「仕方ないだろ。しかも今年の奉納舞はお前1人でやる手筈になってたんだぞ?流石に無理があるだろ。」

 

ルドルフ「君と私がこれから覚える舞をする方が無理があると私は思うのだが?」

 

八幡「………済まん。」

 

ルドルフ「しかし、難易度が高い方がやり甲斐も出てくる。奉納舞、完成させようじゃないか。」

 

八幡「あぁ、そうだな。じゃあ明日から俺の家に来い、トレーニングの時間を調整して舞にも影響が出ない程度にするつもりだし、飯の事に関しても任せてくれ。」

 

ルドルフ「それだと君に頼りきりになってしまうのだが……」

 

八幡「構わねぇよこのくらい、無理を言ってんのは俺の方なんだからな。」

 

 

けど本当にルドルフの体調面には気を付けないとな、1つの事が大きな事態になる事だってある。慎重かつ迅速に舞を覚えないと、本番には間に合わない。

 

 

ルドルフ「そういえば八幡君。クリフジ殿とお話したと言っていたが、どんな事を話していたんだい?」

 

八幡「ん?そりゃ色々だ、話したい事は全部話したつもりだし、お前の事やスピードさんの事も話した。聞き上手なところは昔のまんまだったからつい一方的に話しちまうんだよなぁ……今思えば、俺ももっと婆ちゃんの話を聞きたかったもんだ。」

 

 

ルドルフ(君は本当にクリフジ殿の事が好きなのだな。気付いているかな?君はクリフジ殿の事となると、途端に既に饒舌になるんだぞ。今だって普段はあまり喋らない君でも気付かない内に口が回っているのだからね。)

 

 

 




八幡、いつになくやる気ですね。やっぱりクリフジさんパワーですかねww
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