ーーー教室ーーー
シービー「………」ムスゥ∼…
マルゼン「ねぇ、シービーちゃん何かあったの?」
エース「そんなの私が聞きてぇよ。朝来てみたら珍しく早く来てるなって思ったら一言も喋らないであの調子だぜ?調子狂うぜ。」
マルゼン「どうしたのかしらね、本当に。」
ルドルフ「おはよう、皆。」
シービー「っ!」ピクッ!
マルゼン「あらルドルフ、おはよう♪」
エース「おうルドルフ、おはよう!なぁ、ちょっと相談がってうぉっ!?」
シービー「………」
ルドルフ「やぁシービー、今日は早いな。」
シービー「ルドルフ、ちょっとこっち。」
ルドルフ「?構わないが……」
シービーは教室に来てからずっと自分の席に着いて机に肘を置きながら指を組んでいた。誰の呼びかけに対しても反応が無く、置き物のようになっていたのだが、ルドルフが来た途端動き出して連れ出してしまった………
エース「………何だったんだ、アレ?」
マルゼン「さ、さぁ?」
ラモーヌ「……今、シービーとルドルフが通ったのだけど、何かあったのかしら?」
エ・マ「こっちが聞きたいくらいだぜ(よ)………」
ラモーヌ「ふぅん………まぁシービーがあの様子になる可能性があるのは、大体の理由がルドルフのトレーナーさんではなくて?」
マルゼン「確かにそうね!シービーちゃんったらあのトレーナーにゾッコンだものねっ♪」
エース「けどよ、いつもなら『八幡!』って語尾に♪付けて言いそうなのに、今日はなんか違ったよな。」
マルゼン「そうね……それにルドルフを連れて行ったのも気になるわね。」
ラモーヌ「まぁ、その内帰ってくるでしょう。」
ルドルフside
シービー「………」
ルドルフ「シービー、どうしたんだい?話があるのなら教室でも構わないと思うんだが。」
彼女が珍しく耳を絞っている、余程の事があったのだろうか?でなければこんな風に不機嫌な姿を見せる事はまず無い。
シービー「………ルドルフさ、八幡の家に泊まってるでしょ?」
ルドルフ「っ!」
シービー「あ"っ!!!その反応やっぱり!!」
ルドルフ「……確かに君の言う通り、今は彼の家で世話になっている。だがちゃんとした真っ当な理由があるんだ。」
シービー「へぇ〜………その理由って?」
ルドルフ「駿大祭で奉納舞をやる事になっていてね、その奉納舞が例年の踊りではなく彼の祖母が踊っていたとされる舞でね。中々に難易度が高いものなんだ。舞を体得する為に少しでも時間を多く使えるようにと一時的に彼の家に宿泊しているというわけだ。」
シービー「………」プクゥ∼
ルドルフ「何故膨れたのかは分からないが、これは八幡君からの提案だ。連日舞の練習をしているが、本当にかなりの難しさだ。泊まり込みで練習させたがる八幡君の気持ちもよくわかる。シービー、ここは堪えてほしい。」
シービー「………ズルい!」
やっぱりこうなったか………
シービー「いや、でも理由は分かったよ。うん、分かってる。けどね?ズルいって思っちゃうのはしょうがなくない?あたしも八幡の家に行きたいっ!泊まりたいっ!住みたいっ!」
ルドルフ「……気付いていると思うが、後になるにつれて酷くなっているぞ?」
シービー「だってそう思うじゃん!ルドルフも知ってるでしょ!?あたし八幡大好きなんだよ!?」
ルドルフ「分かってると思うが、君のはloveではなくlikeの方だろう?」
シービー「うん、そうだよ?分かってるよ?だから言ったんだよ?」
ルドルフ「………」
何だか頭が痛くなってきたな………もうこの話はやめよう。私も荷物を置いてコートを脱ぎたい。
ルドルフ「済まないが、もう行かせてもらう。」
シービー「ちょっと!?あたしまだルドルフにお願いしてないんだけどっ!?八幡に頼んでよ、あたしも泊めてもらえるようにっ!!」
ルドルフ「済まないがそれは聞けない。」
ーーーカフェテリアーーー
ルドルフ「………」
八幡「………」
シービー「………八幡、お願いっ!!」
八幡「ダメに決まってるでしょ。ルドルフの提案もハッキリ言うとギリギリだ、それなのにもう1人とか冗談じゃねぇよ。唐揚げ食う?」
シービー「食べるぅ〜♪……だってルドルフだけズルいじゃん!」
八幡「君さ、ルドルフの話ちゃんと聞いてたの?一時的に泊まってんの。」
シービー「同じ期間でいいからっ!」
八幡「ダメです。」
シービー「舞の練習頑張るからっ!」
八幡「………お前、舞をやる気なの?」
シービー「全部じゃないけど、興味がありそうな舞を踊ってアドバイス、とかは?」
八幡「………………無理。」
シービー「えええぇぇぇ!!?」
八幡「『えええぇぇぇ!!?』じゃない。当たり前だろ、いくら1人暮らしだからって男の家に普通に泊まりに来るものじゃありません。唐揚げ食う?」
シービー「食べる〜♪……あたしの場合、自己責任だから良いと思うんだけどなぁ〜。だって1人暮らしだし。それでもダメなの?八幡ちょっとケチ過ぎる〜。」
八幡「当たり前の配慮だ。」
ルドルフ「シービー、そろそろ諦めたらどうだ?きっと八幡君は何を言われても首を縦に振る事は無いと思うぞ?」
八幡「ルドルフの言う通りだ、唐揚げ食う?」
シービー「……もう誤魔化されないから。」
八幡「じゃあ残りはルドルフにやる。」
シービー「要らないとは言ってないもん!」
シービーにバレちゃいましたね……これからが少し心配。