比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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大一番のレース前

 

 

八幡side

 

 

ルドルフ「……うん、やはり君の作る料理は美味しいな。お手軽なサンドイッチだというのに種類も豊富でどれも食べたくなる美味しさだ。」

 

八幡「これからレースをするって奴に重い料理なんて出せないからな。ちょっとの調理で済ませられるこれなら良いと思っただけだ。」

 

スピード「しかし悪いね、我々までご相伴に預かる形になってしまって。だが君の料理は冷めた品でも美味しいのだな。」

 

スイート「そうですね、つい手が伸びてしまいます。これにこちらのスープも温かくてほんのりします。」

 

八幡「ありがとうございます。それとルドルフはいつも通り、食べ終わって2時間後に身体を軽く動かしておくように。」

 

ルドルフ「うむ、承知した。」

 

 

俺はルドルフにそう指示を出してからレース場を見下ろしてみた。そこにはちょうど、レースを勝ったウマ娘がトレーナーと一緒に喜びを分かち合っている姿が見えた。今は昼時だから行われているのは条件戦、一部の連中からは『こんなレースで。』とか『たかが1勝クラス。』とか冷めた事を言ったりする連中が、あの表情を見れば1回勝つ事がどれだけ大変なのかを理解してほしいものだ。

 

けどやっぱり、レースに勝つのは嬉しいよな。ルドルフは表情に出す事は無いが、耳や尻尾は正直だ。耳はピンッと立ってるし、尻尾だって機嫌良さそうに振ってる。重賞やGⅠともなれば重みが違ってくる。先頭で駆け抜けた瞬間なんて堪らないものだろう。大きな大会とかで1着や1位になった者にしか分からない達成感だろうな。

 

 

スピード「感慨深いものだろうね、あの瞬間は。」

 

八幡「っ!はい、だと思います。」

 

スピード「アレを見ると私も現役の頃を思い出す……私も順調とは言い難いスタートだったからね。彼女と同じように条件レースを走っていたものだ。クラシックでは結果こそ残せなかったが、春の盾を得た後に海を渡り、世の広さを知らしめられたものだよ。その後日の本に戻ってからはグランプリに3度輝いた……面白い現役生活だったものだよ。」

 

八幡「……スピードさんの後ろ姿があったからこそ、シリウスは欧州に渡りたかったんだと思いますよ。これは自分の想定でしかありませんが、シリウスは自分の納得するような結果は出せないでしょう、貴女と同じように。」

 

スピード「………」

 

八幡「けどきっと後悔はしない筈、そうでしょう?」

 

スピード「ふふふっ。君は時々、私の心を見透かすような事を言ってくるな……」

 

八幡「若造の戯言だと思ってください。」

 

スピード「いいや、思わないとも。」

 

 

ちょっと余計な事を言い過ぎたな……

 

 

八幡「………ん?」

 

シービー「っ!!~~~っ!!♪」ブンブンッ!!

 

エース「~~……」アキレ

 

八幡「………すみません、知人を見かけましたのでお時間いただきます。」

 

スピード「あぁ、構わないよ。」

 

 

アイツは公衆で何やってんだよ、隣に居るエースが哀れに感じる………

 

 

ーーー観覧席ーーー

 

 

八幡「……よう。」

 

シービー「あっ、八幡~♪来てくれたんだ~♪」ダキッ!

 

八幡「おう、どっかの誰かのアピールが凄過ぎたせいでな。んで、何か用でもあんのか?見たところお前達のトレーナーは見当たらないが。」

 

エース「悪いトレーナーさん、実は……コイツがトレーナーさん見つけてメッチャクチャ手振ってただけなんだ。まぁ『こっちに来て~♪』とも言ってたんだけどよ……」

 

八幡「……戻る「ダメッ!!」………ねぇ、離れてくんない?俺これからルドルフと天皇賞に向けての作戦会議しなくちゃだからさ。」

 

シービー「それは本バ場入場前にやればいいからさ、今はあたしと一緒に居ようよっ♪最近八幡とお話出来てなかったんだから寂しかったんだよ?」ギュ∼!!

 

八幡「よく言うよお前は。『あたしも泊まりに行きたいっ!!』って言ったその日から毎日カフェテリアやらコース場やら校門前やらで言ってるよな?毎日お話してるよな?」

 

エース「シービー……お前マジかよ………」

 

シービー「マジだよっ!!だってルドルフだけズルいじゃんっ!!奉納舞の練習ってかこつけて八幡の家にお泊りだよっ!?しかもそれが夏合宿が終わってすぐっ!!!もう1ヶ月以上同棲してるって事にエースは何とも思わないのっ!?」ズイッ!!

 

エース「いや、それは理由があるからって近ぇよ!!そんなグイグイ来るんじゃねぇよ!!」

 

 

ホントに理由があってルドルフをウチに泊めてるからなぁ~……しかしコイツは二言目には同じ事しか言ってなくないか?

 

 

八幡「とにかく、シービーを泊めるつもりはねぇしルドルフも駿大祭が終わったら寮に戻すつもりだ。元々そういう条件で一時的に許可してもらってんだからな。」

 

シービー「じゃああたし、八幡の家に住むっ!!」

 

八幡「おっと、泊まるじゃなくて住むになっちまったのか。うん、ダメ。」

 

シービー「あたしも八幡の家に泊まりたい~住みたい~っ!!」グイグイッ!!

 

八幡「やめろやめろ腕をグイグイ引っ張るな、顔を腕にグリグリさせるな鬱陶しい!」

 

エース「ホントに大変だなトレーナーさん……」

 

 

っていうか、中途半端なタイミングで出てきたから腹減ってきた……早く帰ってサンドイッチ食べたい。

 

 

 




シービー……何度も八幡に交渉していたみたいですねww
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