比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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Eclipse first, the rest nowhere

 

 

ーーーーーー

 

 

実況『東京レース場のスタンド前に15人のウマ娘達がゲート前に集結しました!今年のジャパンCはどのようなレース展開になるのか楽しみですね!』

 

解説『えぇ、確かにその通りなのですが………どうにもウマ娘達の様子が変なんですよね〜。』

 

実況『変、と申しますと?』

 

解説『いやぁ〜何かは此処からじゃよく分からないんですけど、妙に落ち着きが無いというか……警戒心を剥き出しにしているといいますか……このターフに入った時は普通だったんですけど、ゲート前に来た瞬間殆どのウマ娘達が耳を絞り始めたんですよ。』

 

実況『おや、本当ですね……一体どうしたんでしょうか?これまでのレースにはこのような様子は見られなかったんですけどね。』

 

 

解説の言っていた通り、これから出走するウマ娘達は耳を絞ったまま落ち着きが無い様子だった。それは国内・海外問わず殆どのウマ娘がその状態だった……ただ1人を除いては。周りはその正体に気付いてはいない様子だ。

 

 

ルドルフ「………」ゴゴゴゴゴ…

 

「何なのコレ?さっきまでこんなにピリついて無かったのに……」

 

「コレが世界と戦うプレッシャー……こんなに肌がヒリヒリするなんて………」

 

「前の天皇賞でもこんなのは無かったのに……」

 

『なぁ、一体何なんだこの雰囲気は?』

 

『私には分からないよ!この場所に来てからというものの、ずっと鳥肌が止まらないよ!』

 

ゴールド『………(きっと、この空気を作り出してるのは彼女だ。)』

 

 

ルドルフ(この場に居る14人には悪いが、私の憂さ晴らしに付き合わせてもらう。今日の私は鬱憤がかなり溜まっている………八幡君。君が朝にしてくれた作戦会議、申しわけ無いが守れそうに無い。)

 

 

♪〜♪〜♪〜

 

 

実況『不安が残ったままファンファーレが鳴り終わり、ウマ娘達が次々とゲートへと向かって行きます。抱える不安を他所にゲートへと向かって行きます。しかし今気付きましたが、シンボリルドルフはずっと腕組みをしたまま動きませんね。』

 

解説『精神統一をしているのでしょうね。周りに左右される事無くずっとあの調子ですね。凄く集中しているように見えます。』

 

実況『凄いですね……さぁそして残すは最後の1人、8枠15番の大外枠……シンボリルドルフただ1人です!』

 

 

ルドルフ「………行こうか。」

 

 

実況『ルドルフが遂に動きましたっ!!そして迷う事無くゲートへと入って行きました!!準備が整いました!1年経って再び世界との戦いです、再び勝利かはたまた敗北か!?しかし勝者はただ1人!!国際重賞競走ジャパンC………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガッコン!!

 

 

実況『スタートしました!!先行争い誰が行くでしょうか?サクラサニーオーと外からウィンザーノットが上がって行きました!更に外からヤマノシラギクと中からゴールドアンドアイボリー!バリトゥが続いてすぐ後ろにシンボリルドルフが続いて1コーナーカーブに差し掛かりました!』

 

 

八幡「………(ルドルフの奴、内に入らずいつでも抜け出せる位置に居るな。こりゃアレだな、相手の心折る気満々だな。アレ絶対3〜4コーナーでスパートかけるぞ。)」

 

 

実況『向正面に入ってシンボリルドルフはちょうど中間、8番手の辺りを追走しています。先頭は2人だが僅かにゴールドアンドアイボリーが前に出た!』

 

 

ゴールド(今は少しでも自分のレースに徹する!シンボリルドルフの走りは見たが、今日の彼女は未知数……ならば少しでも私の走りをするまでだっ!)

 

 

実況『2番手にはウィンザーノットで3番手内にヤマノシラギク、外にバリトゥが4番手で更に外からネメインが並びに行った!スパートをかけに行った!』

 

 

ルドルフ(此処だっ!!)

 

 

ズサァ!!!

 

 

実況『さぁこれから下りに行きます!おぉっと、此処で動いた!【皇帝】が動いた!!シンボリルドルフ3〜4コーナー中間やや手前でスピードをグンッと上げた!!現在6番手の好位、いいや既に先行勢の外に回って追い抜き体勢だっ!!』

 

 

ゴールド(何っ!?もうすぐそこだとっ!?)

 

 

実況『何と驚いたっ!!4コーナーを曲がり切る前にシンボリルドルフが先頭に立った!!脚色が衰える事無く府中の直線526mに向いた!!!シンボリルドルフが先頭だ!!後ろからはどうだ!?誰が来る!?誰が捕まえる!?横一線で並んでいるが、1人独走シンボリルドルフ!!』

 

 

ルドルフ(来れるものなら来てみろ……これが今の私の全てだっ!!)

 

 

実況『シンボリルドルフ独走のまま200の標識を通過!!後ろからは漸くザフィルバートと地方の星、ロッキータイガーが上がって来た!!しかし関係無い!!シンボリルドルフ1人独走でゴオオオォォォルイン!!!』

 

 

ルドルフ「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 

実況『見たか世界よ!これが日本の【皇帝】だっ!!そしてシンボリルドルフ、ジャパンC連覇達成!!!圧倒的な走りでした!!そして勝ちタイム2.22.3は途轍もないレコードだ!!このタイムは第1回ジャパンCの優勝者、メアジードーツが打ち立てた2.25.3を3秒も上回るタイムッ!!しかも今日のバ場コンディションは重バ場!このタイムは異常だっ!!!』

 

 

ルドルフ「……これで少しは体現出来たな、【唯一抜きん出て並ぶ者なし】を。」

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 




本当に並ぶ者が居なかったですね……
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