比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

826 / 1583
自分の絵

 

 

八幡side

 

 

俺は去年と同じく、絵師さんの邸宅に来ている。あれから何度か絵を見に来た事はあるから去年というのは語弊があったが、俺の絵の事は特に触れてなかったから自分の絵は初めて見る。

 

 

ガチャッ……

 

 

「あら、早かった……あらトレーナーさん。ご無沙汰しています。」

 

八幡「こんばんは、お邪魔します。夜分遅くに申しわけ無いです。」

 

「良いんですよ、きっと主人がトレーナーさんの絵を完成させたから見せたいとせがんだのでしょう?お茶を淹れますからゆっくりしていってくださいな。」

 

絵師「ではトレーナーさん、こちらへ。」

 

 

ーーー絵師さんの部屋ーーー

 

 

八幡「……あの、今更なんですがいいんですかね?俺がこんな普通にお部屋に入ってしまって。」

 

絵師「貴方は私が認めた1人なんですから構いませんよ。それに貴方は他の人にこの部屋の事を言いふらすような方には見えません……前にも言いましたが、私は人を見る目にはそれなりの自信がありますので。」

 

八幡「そうですか。」

 

絵師「不思議ですね。一昨年少しお話しただけだったのに、今ではこうしてお部屋にお誘いして絵を見せ描くまでの関係にまで至りました。本当に人生というのは分かりませんね。」

 

八幡「えぇ、確かに……自分もこうなるとは思ってませんでしたから。」

 

絵師「それはお互い様というものです。私だって貴方の絵を描く事になるとは思いませんでしたから。クリフジさんの絵を見た事が全ての決め手だったと思います。これも運命なんでしょうかね?」

 

 

運命、か……そういうのはあまり信じないが、婆ちゃんと関係があるとなると信じたくなるな。

 

 

ガチャッ ガラガラガラガラ

 

 

八幡「……え?この奥?」

 

絵師「えぇ、この奥に置いてありますので。」

 

八幡「わざわざ貴重な絵のある所に持って行ったんですか?普通に作業場のデスクに置いておくだけで良かったのに。」

 

絵師「いやいや、そういうわけには参りませんよ。貴方の為に作った絵なのですから雑な扱いは出来ません。さぁ、こちらにどうぞ。」

 

 

俺の家にもこういう絡繰入れてみようか?例えば今のコレクションルームとかに。この仕掛け、ちょっとロマン感じるんだよなぁ……でも流石にこんな仕掛けを施せるような設計士は今時居ないよな。

 

 

ピカッ!

 

 

絵師「あの布を被せてあるのが貴方の絵です。」

 

八幡「これが………」

 

絵師「因みにトレーナーさんは、私がどんな絵を描いたのかご想像や検討はついていますか?」

 

八幡「………いえ、全く想像つきませんね。自分の姿を特別見せたわけでもなければ、そんなにお会いした記憶もありませんからね。なので目の前にたった今でもどんな絵なのか楽しみです。」

 

絵師「ははは、それは少し楽しみでもありますが不安もありますね。もし満足の行かない絵を目にして幻滅されてしまうと思うと、少々不安です。」

 

 

いやいや、そんな事言いませんって。俺の為に描いてくれた絵を貶すわけないじゃないですか………

 

 

絵師「ではこちらが完成したトレーナーさんの絵になります。」

 

 

バサッ!

 

 

八幡「………」

 

 

目の前の絵には………俺が描かれていた。真ん中に俺がそれなりに大きく描かれている。そんで俺の左後ろにルドルフが勝負服で描かれていて、他にも勝負服を着たウマ娘達が描かれていたが、肝心の顔は描かれていなかった。それでいてそれぞれが違う方向を向いていた。そして右上には後光のような光が描かれていて先にレース場のような光景が広がっていた。その先には1人のウマ娘が居た。恐らくこれは……婆ちゃんだと思う。

 

 

※絵のモチーフは《ウマ娘プリティーダービー》のサポートカード【ティアラが描くレイライン】ラインクラフトです。

 

 

八幡「……凄い絵ですね。」

 

絵師「ありがとうございます。絵を描くに当たって必ず決めていたのは、トレーナーさん、担当のシンボリルドルフさん、そして祖母のクリフジさんを描くのは決めていました。そしてトレーナーさんの後ろに居る他のウマ娘達ですが、トレーナーさんの担当になるであろうウマ娘を勝手に想像しながら描かせていただきました。」

 

八幡「……因みにどんなウマ娘を想像したのか、聞いてもいいですか?」

 

絵師「えぇ。まずは無尽蔵のスタミナを持ち幻影を追う青鹿毛のウマ娘、2人目が芝とダートの二刀流を走る芦毛のウマ娘、3人目が飛ぶような走りで全世代の頂点に立つ鹿毛のウマ娘、最後の4人目が圧倒的な力で捩じ伏せる金色のような栗毛を持つウマ娘……この4人です。」

 

 

うぅむ、無尽蔵のウマ娘で青鹿毛……芝とダートを走る芦毛……飛ぶような走りをする鹿毛……圧倒的な力を持つ金色のような栗毛……いやちょっと待って?絵師さんの思い描く俺の担当の癖強くね?

 

 

絵師「トレーナーさん、もしよろしければこの絵を貰ってはくれませんか?貴方の為に描いたこの絵を他の誰かに売るのも、この場所に置いておく気にもなれませんので。」

 

八幡「いただけると言うのであれば、自分は是非貰いたいです。」

 

絵師「でしたらお手隙な日がありましたら家にお越しください。いつでもお待ちしておりますので。」

 

 

じゃあ次の休み……トレーニングが無い日にでも車で受け取りに行こうか。

 

 

 




八幡の絵、完成!そして未来の八幡の担当は誰なんでしょうね?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。